真竹や孟宗竹に比べて、斑点が少なくて白っぽいのが皮白竹。
皮白竹で作られたバレンや下駄、籠やボタンは、職人さんの技と素朴な風合いが、
何ともいえないいい味をかもし出しています。
が、今は需要も減ってしまい、
整備する人もいなくなり、竹林は荒れ放題。そんな中、竹皮編み作家の前島良江さんは、
群馬からわざわざ八女市まで皮白竹を採りに来られます。
それだけこの皮白竹は珍しい品種なんですよねぇ。
しかも星野村や黒木町、うきは周辺にしかない貴重な竹。
にも関わらず、地元でもあまり知られていないという現実。
うーん。もったいない。
八女伝統工芸館で行われた「八女の皮白竹と前島美江展」は
そんな現実を少しでも改善できればという思いで開催されました。
この展示会の一環として2月18日(金)に行われたのが皮白竹フィールドワーク。
この日は、私たちにとって、貴重な体験となる一日でした。
竹林整備に関しては部長にお任せするとして、
一路八女伝統工芸館へ。ここからは竹皮編み作家の前島美江さんを講師に迎え、
皮白竹を使ったワークショップが始まります。
荒れた竹林を見ていたせいもあるんですが、竹を使って何かを作ることが
とても重要なことに思えました。竹が必要になれば、整備をする仕事も必要になる、
仕事があれば雇用が増える、雇用が増えたら子供も増える・・・。
勝手な未来予想図ですが、そうなったらいいなぁなんて、一人ひそかに考えたりして。
さて、伝統工芸館の2Fで行われたワークショップには、
竹林整備に参加した方だけじゃなく、たくさんの方々が皮白竹を使った花かごや
ボタン作りに励んでらっしゃいます。
「大盛況ばい!」と館長やスタッフの白水さんも嬉しい悲鳴。
前島先生は竹林整備の時には作業着だったんですけど、ここでは一変、着物姿。素敵です。
一人で大勢の生徒さんを教えるのは大変そうでしたが、グループごとに、
「わからないところないですか?」などと声をかけながら教えてくださっていました。
さぁ、そんな中私たちも、先生に竹皮を2枚選んでいただき、花かごつくりスタート!
同じくらいの長さのものを選ぶのがポイントだそうです。
1. 竹皮にたっぷり水を含ませて、滑らかにします。
2. 2枚とも竹皮の横幅と同じ長さに切り込みを4本入れます。
3. 2の切り込みを交互に編みこんでいきます。
4. 編みあがったら左右の両端を、水で滑らかにした細目の竹皮で結びます。
5. 長めの竹皮で竹縄を編みます。
これが先生みたいにうまいことできなかったので、
私たちは参加されているお父さんに編んでもらいました!
すごくきれいに仕上げていただきました!ありがとう!
6. 5を4に結びつけて出来上がり!
なんですが、竹皮の幅や色によって、それぞれ風合いが異なり、
同じ形のはずなのに、大きさや雰囲気が違って見えるのが不思議。
ワークショップ会場には、前島さんの作品の他にも、皮白竹で作った
下駄や座布団など、いろんなものが展示販売されていました。
いつか前島さんが作ったパン籠が欲しいなぁ。と思いながら、
自分で作った花かごを持ち帰るサッチたちでした。皮白竹を知るフィールドワーク。
とても有意義な時間を過ごすことができました。
企画された白水さんたちに、感謝感謝です!