かずよの取材日記
木製の桶の歴史は古く、平安時代には一般家庭で使われていたと言われています。
以来、私たちの生活に密着していた桶ですが、時代の流れとともに手にする機会はめっきり減ってしまいました。
昔は旧八女郡に60件ほどあった桶屋さんも、今では「松延工芸」さん一軒のみ。
九州でも貴重な存在となりました。
そこで、伝統工芸を守り続ける「松延工芸」の松延新治さんを訪ねました。
一口に「桶」と言っても、ホテル・旅館用の風呂桶から、醤油入れまで大きさや形も様々。
おひつ、寿司桶、漬物桶、湯桶、そしてワインクーラーまで!
あらゆるものを手がけていらっしゃいます。
基本的な「桶」の製造工程を見せていただきました。
寸法に合わせてパーツを切り出し、
定規で丸みを測り、
カンナで削りながら円形に整えます。
パーツを組み立て、
輪をかけて完成!
もちろん、これ以外の工程もありますが、
桶は水が漏れてはいけないので、どの作業も地道で緻密。
普段何気無く目にしていた桶に、あんなに高い技術が凝縮されていたとは驚きです。
木桶の良い所は修理すれば何世代も使い続けられること。明治時代の桶を直したこともあるそうで、長年使い込んで愛着のある漬物桶など、各地から多くの修理依頼が入るんですって。余談ですが、漬物桶が嫁入り道具だった時代もあるとか(!)
そんな桶を体の続く限り作っていきたい!と松延さん。
手を動かしていると色々なアイデアが生まれ更なる創作意欲が湧くそうですよ。
この道50年を越える職人魂ですね。
松延工芸では、修理だけでなくオーダーメイドの桶、自宅用の風呂桶なども作ってもらえます。また、随時、見学を受け付けているので、木の温もりや、「全国森の名手、名人100人」にも選ばれた職人技に触れてみてくださいね。
松延工芸のみなさん、ありがとうございました☆
■松延工芸■
場所: 福岡県八女市龍ケ原250−5
電話: 0943-23-1196
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タカクラカズヨ