かずよの取材日記
晴れ着姿の新成人が町を華やかに彩る成人の日。
八女市にも多くの新成人が誕生します。
八女市の成人式は、各方面から「ある取り組み」が注目されています。
それは、11年前から新成人の有志が披露している「和太鼓演奏」。
全国でもしばしば話題となる「荒れた成人式」。
当時の八女市も例外ではありませんでした。
そこで、成人式の立て直しを市から依頼されたのが、
善英隆(ぜんひでたか)さん。
まず、「どうして真面目に成人式に出席しないのか??」と
本人たちに質問してみると、
「成人式の式典なんて出たところで全く面白くないから。先輩も皆そう言っている。」
という答えが返ってきたそうです。
それを聞いた善さんはこのように言います。
「一生に一度の成人式、お前たちが変えろ!」
この言葉でスタートした善さんの太鼓指導。
約2ヶ月の練習期間、真正面から新成人と向き合い、
「働かないとバチは握らせない!」
「遅れるときは電話しろ!」
「(人生を・世の中を)なめるな!」
技術だけでなく、社会人としての心構えも厳しく指導すると共に、
「彼らの話もじっくり聞いてやるんです」と善さん。
厳しくも温かい姿勢が、「父親的存在」と慕われる理由なんでしょうね。
時には恋愛の相談に乗ることもあるそうな・・・
そんな善さんの熱い気持ちに応える様に、日を追うごとに彼らに変化が・・・
「自らの手で成人式を作るんだ」と責任感が生まれ、みるみる表情が変わって
いくそうです。
同じ道を通った先輩は当時を振り返り、
「善さんと同じ時間を過ごすことで、成人になる意気込みが芽生えたと共に、
太鼓演奏をやり遂げたことで将来の自分に自信を持てました」とおっしゃっていました。
練習風景はこんな感じ。
善さんの指導に加え「あーしよう、こうしよう」と自らも声を掛け合い、
中には半そで&裸足で臨む人もいて(ひゃ~)、練習からも皆さんの気合いが
伝わりましたョ。
そして私も・・・
あぁ、なんとも残念な姿・・・
魅せる太鼓って難しいですね。皆さんさすがです!
歴代の先輩には、成人式がキッカケで「和太鼓チームZION(ザイオン)」を結成し、
国内外で活躍している方もいるんですって。
そんな先輩に負けじと、今年のメンバーもきっと力強く素晴らしい演奏を
披露してくれることと思います。
そして、その姿を見た他の皆さんにも、きっと伝わるものがあるはず。
貴重な経験をした皆さんが、これからどんな八女を作っていくのか、楽しみですね。
新成人の皆さん、おめでとうございます!!
タカクラカズヨ