サッチの取材日記
矢部村出身の椎窓猛さん。
教育者として、詩人として、
八女では知らない方はいないほどの有名人。
その椎窓さんにやっとお会いすることが出来ました。
矢部村のご自宅に伺ったところ、
向かいにある建物に案内していただきました。
なんと、2階建ての一軒家は丸々書斎!
玄関開けたとたんに、
本、本、本。本の山~。
図書館みたいです。
その2Fで、奥様にジュースなどのおもてなしをいただきながら、
椎窓さんにインタビュー。
山本源太さんとも縁のある
丸山豊さんという、医師・詩人の書もありましたよ。
椎窓さん、若い頃は東京で学校の先生をしながら、
小説家を目指していたそうです。
いくつか賞も取ったこともあるそうですが、
ある日知人から土地を買うことを薦められ、
自分ではそんな大金持っていないからと、
矢部村にいるお父様に「10万で練馬の土地を買おうと思うので、
お金を貸してください」と頼んだそうです。
するとお父様は『猛は借金をしているに違いない』と勘違い。
「矢部村の学校では先生が不足してるから、帰ってきなさい」
ということになり、矢部村に戻ることになったそうです。
ユニークなエピソード。
因みに、今の価値で換算すると、多分10万円は
1000万くらいなのではないかとのこと。
それはお父様がいぶかるのもわからないでもないですなぁ。
以来、矢部村で教鞭を取りながら、
詩を書いたり、童話を書いたり。
現在でも、「世界こども愛樹祭コンクール」に携わるなど、活躍中です。
椎窓さんが書いた童話を中学生が切絵の紙芝居にしていたり、
(この中学校が年代は全然違ったんですが、
ディレクターの出身校で、かなり盛り上がりました!)
女優の栗原小巻さんが朗読していたりするんですよぉ。
すごい!!!
また、同じ話を津軽弁と、筑後弁で
小学生が朗読した音源もありました。
両方聞かせていただいたんですが、
津軽弁、全く聞き取れず・・・。
それにしても、ユニークな試みですよねぇ。
さて、今年6月に出版された「ふるさとに生きる学苑歌集」が、
東日本大震災支援に活用されるということもあり、
取材にお邪魔したわけですが、
この歌集は、今まで椎窓さんが作詞を手がけてきた
校歌の数々が、学校の写真と共に綴られています。
歌集の売上金は全額、楽器となって被災地に送られます。
実は、椎窓さんが行っている
「世界こども愛樹祭コンクール」には、
東北からの参加もたくさんありました。
そこで、つながりのある小学校に
楽器を送りたいと考えたそうです。
絆を生み、その場で終わりではなく、
繋がっていくことが大切なんだと
椎窓さんは教えてくださいました。
「ふるさとに生きる学苑歌集」は、
県内の大手書店で販売されていますので、
気になる方、ぜひ書店で探してみてください。
梓書院から出版されています。
「心にうるおいを持たせる」
ことをモットーに活動を続ける椎窓さん。
現在81歳ですが、これからも
矢部村から素晴らしいアイデアが
生まれていくでしょう!
楽しみにしています!