サッチの取材日記
上陽町には素敵なお祭りがいくつもあります。
桜祭り、
ほたる祭り、
祇園祭、
万灯流し・・・
実はこれ、全てこの方が始めたことだそうです。
じゃーーーん。
高田日出雄さんです。
横にいらっしゃるのは奥様のよしこさん。
かわいい♪ いとおしそうな目で日出雄さんを見つめてらっしゃいます。
「8歳も年が離れてると、けんかもせんとよ」とのこと。
おしどり夫婦ですねぇ。
さて、今回は日出雄さんが始めたお祭りの中でも、
奥様のお母様の魂を慰めるためにやろうと思ったという、
万灯流しをピックアップ。
戦中戦後のお話です。
奥様のよしこさんは、
昭和28年、日出雄さんが移動映写機を
上映するお仕事をしているとき、
そのもぎりのお手伝いをしていた
アルバイトの女学生でした。
その後、少しずつ距離が縮まり、
よしこさんが25歳になったときに結婚したそうです。
よしこさんは4人兄弟。
お母さんは育ての親でした。
実は、生みのお母様はよしこさんを生んで
2年ほどで他界。
その後、お父様は徴兵されることになり、
残された4人の子どものためにも
お母さんが必要だという思いで、
結婚をしました。その方が育てのお母様。
なんとその2週間後に戦地へ旅立っていったお父様は、
帰らぬ人となりました。
ここから育てのお母様は、女で一つで
4人の子育てに奮闘します。
よしこさん曰く「うちは貧乏でした」。
だからこそ、家族で支えあった絆は深いもの。
日出雄さんもやきもちを焼くほど仲良しだそうです。
一生懸命育ててくれたお母様が亡くなりました。
その魂を慰めるために始めたのが
万灯流しです。
日出雄さんが企画してくれました。
万灯流しが始まったきっかけは、
高田さんご夫妻のお母様が亡くなったことですが、
その中には、「川を綺麗に」という願いも込められています。
最初は50基そこそこの灯籠だったのが、
今や1500基ほどに増えたそうです。
すっかり定着しているようですね。
星野川をさらに美しく!
この素敵なイベントがいつまでも続きますように。
ところで日出雄さん、脳梗塞で倒れたことがあるそうです。
今でも右足は不自由ですが、
リハビリの甲斐あって、
手先の器用さは戻ってきました。
その手から生まれたのが、
戦艦大和と機関車の模型。
今、高田さんの電気屋さんに飾られています。
昔使っていた映写機などを収納している納屋には、
日出雄さんの作業場もありまして、
現在ゼロ戦の模型を制作中。
本当に器用です。
しかも集中力もあります。
尊敬。
御年79歳ですが、
PCもHDも使いこなす、
かっこいいおじいちゃん!
これからもその企画力で、
上陽町を楽しい町にしてください!
お二人の温かくて優しい空気に触れることができて、
とっても楽しかったです。
ありがとうございました。
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<第17回 八女上陽万灯流し>
日にち: 2011年8月16日(火)
場所: ほたると石橋の館(福岡県八女市上陽町北川内589-2)近くの星野川
問合: 八女市役所上陽支所 建設経済課商工観光係(電話 0943-54-2219)