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2013年9月13日 (金)

メシュラングルメ研究所 9月13日

今は、蕎麦について研究中です。

「多め勢」の店主、田口さんにいろいろお伺いしているのですが、

今週は、蕎麦の食べ方の歴史、そして、「かえし」について聞いてきました!

 

多め勢

福岡市早良区室見1-5-9

092-846-3001

営業時間/11:30-20:00 

定休日/水曜日

Guru20130913

江戸の蕎麦の食べ方

最初はぶっかけ蕎麦でした。

しかも、醤油は貴重品なので、味噌ダレです。

薬味は大根で、消化剤の役割もありました。

実は、昔は蕎麦の実を集めた時に石も混ざり、石抜きの工程もあったそうです。

なので、「蕎麦を食べると、子供は身を冷やす」と言われるほど、消化に悪かった。

そこで、大根(ジアスターゼ)を摂るようになったとのこと。

 

また、氷はなかったので、当然、生ぬるい蕎麦になります。

氷で冷やすようになったのは、つい最近のことです。

 

屋台の蕎麦は、ぶっかけか、温かいかけ蕎麦でした。

ただ、江戸時代の屋台は水周りの設備も当然ないので、

一度茹でた蕎麦を、玉にして準備していました。

 

「かえし」について

江戸時代中期に、高級品だった、醤油、砂糖、味醂が、

一般庶民に広がったことがきっかけです。

 

江戸の伝統的な「かえし」の作り方

①醤油、砂糖、味醂を合わせて1度火を入れます。

②それを土の中に埋めた甕に寝かせます。

土の中に埋めるのは、冷蔵庫の代わり。

一定の温度で寝かせ、熟成させる役割があります。

1週間くらい置くと、角が取れるそうです。

 

つゆについて

この「かえし」とダシを割ったものが、「つゆ」になります。

江戸のダシは、カツオ、ソウダガツオなど、カツオのみを使います。

しかも、1斗で炊いて、6升くらいになるまで煮詰めるので、味が凝縮されます。

関東の醤油が辛いので、濃い目のダシで良いのだそうです。

関西は昆布を使い、醤油も薄いので、全く違う味になります。

そうして造ったつゆを、土に埋まった「どたんぽ(土湯婆)」の中に入れ、

さらに寝かせてから、2度目の火を入れていたそうです。

火を入れるのは、当時の醤油の品質に安定感が無かったことと、

殺菌作用もあってのことです。

ちなみに、盛り蕎麦に使うつゆ、温かいお蕎麦などで、

ダシと「かえし」の分量も変わります。

 

来週は、蕎麦屋のサイドメニューのお話をお送りします。