メシュラングルメ研究所 8月18日
現在は「牛肉」の話をしています。
最近、熟成や、有名店が福岡に出店したりと、
牛肉ブームになっています。
ということで、今回は、肉について、福岡市東区にある
福岡食肉市場株式会社の代表取締役社長、
吉田満さんに、お話しをお伺いしました。
福岡食肉市場株式会社
福岡市東区東浜2丁目85番14
092-641-6131
今日は、牛は分業で育てているという話です。
牛は人工授精
牛の性周期は28日間、妊娠期間が10ヶ月、
基本的に1頭しか産まないなど、人間と似ています。
種牛はいません。牛はほとんどが人工授精になります。
牛の精子を購入し、獣医が受精させていきます。
採取された精子はストローのようなものに入れ、瞬間凍結させて保管します。
1度に200本ほど作られるそうです。
肉質を決定するのは
肉質は血統に左右されるので、子牛の競りでは3世代前まで血統を表示しています。
肉質を決定するのは、1つは血統、次に育て方、そして、肥育期間になります。
なので、血統が優秀なものは1本2万円くらいで取引されるそうです。
一般的な九州の畜産農家での牛を育てる期間
和牛の出荷月齢が、九州ではだいたい28ヶ月になります。
まず、繁殖農家が、子供を産ませ、8~10ヶ月齢まで飼います。
それを、子牛の生体市場に出荷し、競りがあります。
この生体市場の競りは、長年の経験が必要なほど難しいそうです。
その後、肥育する農家が18~20ヶ月齢まで育てていきます。
2年半も1ヶ所の畜産農家が育てるのが大変なので、分業することになります。
一貫経営は大変
最近は一貫経営も出てきましたが、大変です。
10ヶ月齢のメスの子牛を買ってきたとして、半年経てば種付けできます。
そこから10ヶ月の妊娠期間があり、さらに肥育して28ヶ月。
トータルで4年もかかってしまいます。
誰も4年後の相場は予想できません。
そこで、分業することでリスクを減らしているのです。
高級ブランド牛の秘密
まず、優秀な血統の子牛は値段が高いです。
さらに、東北地方や松坂牛などのブランド牛は、30ヶ月齢を超えるそうです。
長く育てることで、サシが入って、霜降りの肉になるとのこと。
ただし、餌代もかかるのでコストが高くなり、それが肉の価格にも跳ね返ってきます。
さあ、まだまだ「牛肉」について、研究していきますよ!
来週をお楽しみに!
以上、メシュラングルメ研究所でした。