メシュラングルメ研究所 3月17日
現在は、「牛肉」をテーマに研究しています。
最近、熟成や、海外からの有名店が福岡に出店したりと、
牛肉ブームになっています。
ということで、今回は、肉について、福岡市東区にある
福岡食肉市場株式会社の代表取締役社長、
吉田満さんに、お話しをお伺いしました。
福岡食肉市場株式会社
福岡市東区東浜2丁目85番14
092-641-6131
今日は、牛肉の等級の話です。
日本の牛肉の格付け
肉質等級というものと、歩留まり等級の組み合わせで格付けが決まります。
最初に出てくるアルファベットが、歩留まり等級を表し、
次に出てくる数字が肉質等級を表しています。
歩留まり等級について
その枝肉から、どれくらいの可食部分があるかを表すものです。
A、B、Cの3ランクに分けられます。
もっとも食べられる部分が多いと「A」になります。
逆に少ないと「C」になるわけです。
肉質等級について
どれだけサシが入っているかを表すマーブリング・スコアというものがあり、
1番から12番までランク付けされます。
「12番」が一番サシが入っているもので、逆に少ないと「1番」になります。
そのマーブリングスコアで、8番から12番までが「5等級」となります。
また、マーブリングスコアで、5、6、7番が「4等級」、
3、4番は、「3等級」、2番は「2等級」、1番は「1等級」になります。
牛肉の格付けは15通りになる
歩留まり等級と肉質等級の組み合わせで15通りになります。
その中で不思議な現象も起こります。
例えば、「A5」の枝肉だったものより、
「B5」の枝肉だったもののほうが高くなる場合があるのです。
これは、可食部分だけにした時に、単価が上がってしまうからです。
また、マーブリングスコアの格付けが優先されるので、「A-5-8」の肉より、
「B-5-12」の方が値付けは高くなります。
牛肉の格付けは、あくまでも枝肉のこと
一般の小売店で法律的に義務付けられているわけではありません。
牛肉の歩留まりのこと
生きている時の体重を基準に考えます。
そこから、内臓を取り出し、皮を剥ぎ、首、足を落とした枝肉の歩留まりは、
73%前後。
枝肉から骨を抜いて、各パーツに分けた部分肉になった時の歩留まりは、
さらに70%。
その肉を精肉店で筋引き、脂を落とす作業をする精肉歩留まりは、
90%くらいになります。
つまり、73%×70%×90%=45%が、
私たちが口にできる牛肉の歩留まりです。
枝肉を買う、売買参加者は、プロフェショナル
歩留まりや肉質で判断して、一人前に買い付けることが
できるようになるまで、かなりの年季が必要です。
ちなみに、目利きできるように、枝肉は、肋骨の6、7間を切開しています。
そこで、サーロイン、リブロースの霜降り具合を見るそうです。
ここの部分が一番重要で、他にも、
もも肉のサシの入り具合を判断する人もいるそうです。
さあ、まだまだ「牛肉」について、研究していきますよ!
来週をお楽しみに!
以上、メシュラングルメ研究所でした。