メシュラングルメ研究所 11月20日
様々な食材に関して、研究、新たなメニュー開発を
していこうじゃないかというコーナーです。
現在は、うどんの研究をしています。
ということで、今、北九州から新風を巻き起こしている
「豊前裏打会」の総本山とも言うべき、
津田屋官兵衛の大将、横山さんに色々うどんについてお話を聞いてきました。
今日は、小麦粉のお話です。
津田屋官兵衛
北九州市小倉南区津田新町3-3-20
093-475-7543
11:00~16:00 ※麺が売切れ次第閉店
定休日 毎週日曜日・第一月曜日
小麦粉の種類
小麦粉にも様々な種類、品種があります。
まず、たんぱく質の量で変わる、薄力粉、中力粉、準強力粉、強力粉。
この中でも、うどんに適しているのは、
たんぱく質量が、8.2から8.8%辺りの小麦粉と言われています。
このたんぱく質を操作することができれば、面白い現象が起こるようです。
また、70%から80%は、でんぷん質になります。
中力粉の場合、このでんぷん質の中に、
アミロースという固くなる成分と
アミロペクチンというやわらかくなる成分が、同じくらい入っています。
しかし、アミロペクチンの量が多くなると、モチモチ感が出てきます。
ちなみに、お米の「こしひかり」がこの品種改良を行ったものになります。
九州沖縄農業研究センターにまで行って、話をきいたりもしたそうです。
オーストラリア産、国内産など多種多様な小麦。
その中でも、農林61号という小麦は、戦時中に
この九州沖縄農業研究センターで生まれ、一番流通している小麦です。
敗戦後、日本では、アメリカやオーストラリアからの小麦が、
パンの普及と共に流通していきます。
そんな中、生活も持ち直すと、人々は、うどん用の小麦も求めるようになってきます。
そこで、様々な注文を受け、品種改良を、国内外で行ってきました。
その中で、もちもち感のある小麦粉も生まれたとのこと。
豊前裏打会では、そんな小麦粉数種類をブレンドすることで、
あの麺の歯ごたえやコシを出しています。
つまり、ブレンドすることで、たんぱく質量、
アミロースとアミロペクチンをコントロールしているわけです。
ちなみに、豊前裏打会で使う小麦粉の種類のうち、3種類は決まっていますが、
その分量などは、各お店の裁量に任されています。
だから、お店によって、麺が少しずつ違うわけです。
来週も、豊前裏打会に迫ります。
お楽しみに!
以上、メシュラングルメ研究所でした。