メシュラングルメ研究所 8月2日
今は、蕎麦について研究中です。
実は、福岡の蕎麦ならここ!という、「多め勢」の店主、田口さんにお話をお伺いしました。
多め勢
福岡市早良区室見1-5-9
092-846-3001
営業時間/11:30-20:00 定休日/水曜日
多め勢とは
ルーツは、大正初年、熊本市で、曽祖父が開業したそば屋「為朝(ためとも)」
その後、祖母祖父が大阪で、100人ほど入る大きなお店「為朝」をオープン。
製麺機が導入され、東京で職を追われた職人がたくさんいました。
そこに田口さんが修行に行き、昭和43年3月に、「多め勢」をオープン。
つまり、江戸の技を直接教わったということになり、
どちらかというと、更科系。江戸前の技術が残るお店です。
江戸前蕎麦とは?
江戸前は江戸湾の前の意味。つまり、海のものを使うということ。
江戸の文化文政時代から伝わる、「三本麺棒」を使う打ち方。
麺棒は1本ではなく、三本使います。
そうすることで、大玉(60人前6kg)を一気に打つことができます。
厚さを1.5mm均一で打つのは難しく、習得するまでに10年以上かかります。
ちなみに、2キロで畳1枚分の大きさになるので、いかに難しいか分かりますね。
関東、関西のお蕎麦
醤油1つとっても違いがあります。
関西と同じく九州はダシが薄口なので、東京の仕事をそのまま福岡でやっても難しい。
蕎麦屋の歴史
大阪城築城の際に登場した「砂場」という蕎麦屋が古いだろうという話。
つまり、「蕎麦屋」は関西のほうが歴史があるということです。
藪・更科は、江戸時代に入って生まれました。
蕎麦の食べ方の歴史
江戸、元禄時代は、「ぶっかけ」でした。
実は、大阪・堺に「ちく満」という店があります。
ここのメニューは、「あつ盛りせいろ蕎麦」のみ!
蒸した蒸篭のまま出てきて、熱いそばつゆに卵を溶き、それにつけて食べます。
これが、ざる蕎麦の原型とも言われています。
昔は、湯がくと切れていたので、蒸していたんですね。
いわゆる「通」な食べ方です。
いかがでしょうか?
蕎麦は奥が深い!
来週も、「多め勢」の店主、田口さんに聞いたお話をお送りします。
ところで、田口さんは、狂言もされていて、
8月4日(日)朝10時から大濠公園能楽堂である、舞台にご出演します。
田口さんは、3時頃。
入場無料なので、是非、行ってください!