メシュラングルメ研究所 11月22日
今は、ふぐについて研究しています。
ということで、博多でふぐと言えば、もう、名店中の名店、博多い津みの店主、
宮武さんにお話をお伺いしました。
博多い津み
福岡市博多区住吉2-20-14
092-291-0231
営業時間/12:00-14:00(O.S.13:30)/17:00-22:00(O.S.20:30)
定休日/日曜日
ふぐの二枚引きについて
「博多い津み」は、ふぐの刺身を二枚引きしてます。
一枚引きは一度で薄く長く切り、菊の花の様に盛り付けます。
二枚引きは一度切ったものにもう一度包丁を入れて開き、
一枚引きに比べ幅の広いものとなり、
盛り付けるとぼたんの花の様になります。
一枚引きだと、小ぶりで、なんとなく物足りない感じがします。
そこで、面積を広くするために、さらに包丁を入れて開いたのです。
いつ、どのように始まったのかは定かではありませんが、
福岡、山口の料理人が始めたのではないかと推測しています。
また、ナマモノに2度包丁を入れることは、通常タブーとされています。
なぜなら、それだけ、触る回数が多くなるからです。
それを、敢てタブーを破ったのは、旨味を引き出したいという思いからでしょう。
なぜ、二枚引きする人が少ないのか?
二枚引きすることで引き出される旨味、コリコリ感が良いのに、なぜ?
それは、技術的に難しいからです。
キャリア40年の宮武さんでさえも、上手くいった!という日は、月に1、2度というくらい。
(ココで言う「上手くいった!」は、手がスムーズに動いたことです。)
繊維を崩さないように、上手く開くのは、とても難しいとのこと。
もちろん、それぞれのふぐの身欠きに対応するテクニックは持っています。
使う包丁
一枚引きであれば、普通の刺身包丁でも問題ないとのこと。
二枚引きする場合は、ふぐ引き包丁が必要です。
とても薄い刃で、鍛えた鋼も違い、安いもので5万円ほどするらしい。
もちろん、片刃です。
ふぐ引き包丁だと、髪がすっと切れるそうです。
いかがでしょうか?
来週も、フグのお話を続けます。
お楽しみに!