メシュラングルメ研究所です!!
様々な食材に関して、研究、新たなメニュー開発を
していこうじゃないかというコーナーです。
今月は、海苔について研究しています。
先日、海苔の生産が盛んな柳川市に行ってきて、色々調査してきました。
今回は、海苔の収穫から入札までの話をしましょう。
海苔の収穫
海苔は、12月いっぱいまでで5回、
1月から3月にかけては10回ほど収穫されます。
ただ、生産量的には、1月からのほうが多く、全体の7割を占めます。
昔は干潟の中に入って手摘みしていました。
最近は船で乗り付け、そこから箱舟に乗り換え、
箱舟に据え付けたカッターで削り取っていきます。
ちなみに、この作業は、鮮度を保つために、夜中にします。
また、秋でも冬でも、その季節の一番最初に摘み取ったものが、
一番美味しいそうです。
摘み取った海苔は、汚れなどがないように洗ったあと、
ミンチにして乾燥させます。
海苔漁師の工夫
海苔網は、種付けされたあと、環境、気候、海の栄養をみながら、
変化に合わせて、網の高さを変えていきます。
ここが漁師の腕の見せ所で、どのような海苔を目指すかによっても違ってきます。
例えば、大量に収穫したい時は、しっかり成長させます。
柔らかな口当たりの海苔を目指すのなら若いうちに収穫するので、
量は少なくなり、高級品になっていきます。
また、出来上がった海苔の厚さは、漁協である程度決めていますが、
これも、漁師により、目指す厚さが微妙に変わるそうです。
海苔の入札
海苔は入札によって、バイヤーに買われていきます。
その前に、検査員による等級付けがあります。
仕組みが複雑で、味、口溶け、色などの見た目などを組み合わせ、
福岡では300、佐賀でも200ほどの等級があります。
バイヤーは事前調査や等級などで見定めて入札します。
1回に200人から300人が集まり、年に10回ほど開かれるそうです。
昔は、黒色が強いものが売れていましたが、
今は柔らかで口溶けが良いものが人気だそうです。
また、海苔は水温が低いほど良い物がとれるということで、
秋に収穫されるものより、冬に収穫されたもののほうが高値になるそうです。
さあ、来週も海苔の話をしますよ。