7月7日のゲストは引き続きサラ・オレインさんです。

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毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」

今日のゲストは先週に引き続きサラ・オレインさん。 #サラオレイン

眼の前のサラさんの美しさに時折クラっとしながらも、そのお話はとどまること無く2週目です。

今日はサラさん、ドライビングミュージックとしてローレン・オルレッド『Never Enough』をピックアップ。映画『グレイテスト・ショーマン』でスウェーデンの歌姫ジェニー・リンドが歌っていた(演じていたのはレベッカ・ファガーソン)あの歌です。

先週のドライビングミュージックはEDMでしたから今週はグッとイメージどおりというか。

「でもピックアップした理由は似ていて。先週は車は動くクラブだって言ってましたけど、車は動くカラオケでもあるんです。大きな音を出せるの家では恥ずかしくて歌ったりできないんですよ。だから私はこの曲を熱唱するのは車しかないんです『Never Enough♪』って車の中で歌うのが大好き

と、笑顔で意外な一面。

「映画の中でもこのナンバーのシーンが本当に印象的で。
『十分じゃない』っていう意味じゃないですか、自分のことを愛してくれないっていう恋愛の気持ちを歌っているんですけど、いろんな風に捉えられるなと思って。私も『Never Enough』。なにかに一生懸命頑張れば満足するんですけれども、いつもでも、もっと越えたい、もっと越えたい、自分は十分じゃないていう悔しい思いがあるの でそういう意味にとらえてとても共感します」

どこかで車の中で絶唱しているサラさんを見つけても、そっとしてあげてくださいね。

先週は、大河ドラマ『西郷(せご)どん』のエンディングテーマ『西郷どん紀行/薩摩編』と『池上彰の現代史を歩く』のエンディングテーマ『明日のMemory』についてたっぷりお話を伺いましたが、今週の音解は「映画とサラオレイン」。そんなお話になりました。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→  FM福岡 / FM山口
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員 の方が聞くことができます)


サラ・オレインさんといえば...去年10月にシネマ・ミュージックの名曲たちをカバーしたアルバム『Cinema Music』をリリースしました。

香月もこのアルバムがお気に入り。
圧倒的な歌唱力と表現力でまるでそれぞれの映画を演じているよう。

「嬉しいです。私も演技は一度もやったことはないですけど、いずれチャレンジしたいですね」

バラエティに富んだナンバーが並ぶ中で、とりわけ目を引くのが「美女と野獣」では本家本元のピーボ・ブライソンが参加。素晴らしいデュエットを聞かせてくれます。すごい。

「贅沢でしたね。ピーボさんとは以前番組でお会いする機会もあったので(そこで『美女と野獣』を歌ったとか)いずれ、とは贅沢な思いをもっていたんですが。 それが偶然、ある会場でピーボ・ブライソンが前の日で、その次の日が自分。ということがあったんですね。同じ会場ですよ。こんな偶然はない!と思ってダメ元でデュエットをお願いしたら「もちろん」って言われて。それで、彼のコンサートの前にレコーディングをして、そのまま彼のコンサートを見て。ごんな偶然すぎるご縁があるなんて」

ナンパしたってことですか?

「ええ、しました! (笑)」

セリーヌ・ディオンとピーボ・ブライソンのオリジナルから25年以上の時を経て、サラさんとのデュエットをレコーディングすることができたというわけです。本当にドラマティックです。

その他にも「君の名は」から「なんでもないや」など、本当にいろんな曲がそれぞれのアレンジを施されてサラオレインの音楽として収められています。

「全てのアルバムにシネマ音楽を入ってるんですけども。改めて『シネマ』と言うテーマでやるのなら、この曲とこの曲は絶対外せないなっていうものが何曲があったので、結構あっという間に14曲。ちょっと多いくらいなんですけど決まっちゃいましたね」

そんな中でサラさん自身がピックアップした1曲は「天空の城ラピュタ」のあの名曲「君をのせて」です。

スタジオにおなじみのあのイントロが流れた途端、
「ここ、ここ変えられないですよねえ... 」と少し聞き入る様子です。
あえてイントロ部分はオリジナルの良さをそのまま残したと語るサラさん。とてもこだわりがあるよう。

そもそもこの曲を選んだ理由は?

「日本の映画を入れたいと思った時、まず最初に浮かんだのはジブリ、そしてジブリの中だったらいろいろ好きですけれどやっぱり「ラピュタ」かなって」

だけどそれだけにとどまらず、サラさんにとってこの曲は日本語を覚える基礎になったんだそう。

「私、日本の血は入ってるんですけれど、日本語で育ってはいないんですね。だけど、日本の文化や食べ物とかアニメを見ていて、全く知らない国ではなかったんですけども。ずっとジブリが大好きで。日本語ではなかったんですけど何回も何回もラピュタを観ていて。ラピュタのおかげで日本語を覚えたんです。すでにストーリーはよく知ってるので、このセリフは日本語ではこうなのかと真似して。 だから自分のルーツ音楽でもあるんです」

だから絶対に入れたかった。というわけ。世界中に広がる日本のアニメって本当に素晴らしい。
それだけ思い入れも深いこの曲、アレンジにも最大限の工夫が施されました。

「イントロは絶対オリジナルを残したかったんですけど、誰でも知ってる曲なのであえて最初は英語で歌いたいと思ったんですね。なんか新鮮に聴こえればと。そしてインタールードの部分では私のルーツであるバイオリンを入れて。

でも最後はやっぱり日本語に戻る。そこがキーです。
新鮮な感じだな、と思っていたらところに「父さん母さん」っていう(笑)。ギャップがあってなんか胸にくるようなそんなに風にしたいなと思ってこういうアレンジにしてみました」

EDMなども取り込みつつサラ・オレインサウンドを詰め込んだ楽しくて愛情たっぷりな一曲になりました。

香月も思わず「サラさんといつか一緒にラピュタを見たい!」。
「いいですね!毎年必ず観るんですよ」
「私も!」
「ホントですか!」

と、いきなりファン心に火がついて意気投合。そういう気持ちになりますね。

そんな楽しいアルバムをステージに再現。間もなく福岡でも観ることができますよ。

『シネマ・ミュージック with サラ・オレイン』

2018年9月29日(土)
アクロス福岡シンフォニーホール
【開場/開演】14:15/15:00



いずれは自分の映画も監督してみたい!
そんな夢もあるサラさんの映画愛が詰め込まれたのがこのコンサート。
サラさんが全面プロデュース。舞台監督から一つ一つの演出まですべて関わったサラ・オレインの純度100%のコンサートです。

「このシネマコンサートは、ひとつの映画、ストーリーを作り上げてる。そういう感覚で作っていて、構成も映画のようにオープニングクレジットがあって、エンドロールがあって。映画館に行っているそんな気分を体感してもらいたいなと思いますね

ちなみに映画を作るとしたら1作目はどんな映画ですか?
うーーんと考えるサラさん。

「やっぱり自分の表現のルーツが音楽なので、やっぱり音楽が主役になるような映画かなと思います。でも私は、結構あのー悲劇が好きなので悲劇の要素も入っちゃうと思います。例えば曲を作るのでもなんか暗い曲ばかりになるんですよね私(笑)」

ちょっとダークな音楽映画、期待しましょう。

2週に渡ってお届けしたサラ・オレインの音解。
意外なエピソードもたっぷり、音楽への圧倒的な信頼感とこだわりはもちろんリラックしたキュートな一面も見せてくれてとても楽しかったですねえ。

最後にファンの皆さんへメッセージを。

「今回のコンサート、福岡で大きなコンサートするのは初めてなので、初めて私を見るという意味では『シネマ』というテーマでわかりやすいと思います。おなじみの曲もあり、アルバムの曲もありますし、新しいチャレンジもあります。この機会に表現者としてのいろんなサラを見てくれたらいいなと思います。子どもたちにも見てほしいですね」

次の登場もお待ちしていますね。

  

次週7月14日はChageさんをお迎えします。どうぞお楽しみに。