7月21日のゲストは関取花さんです。

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毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」

今日のゲストは同性を中心に高い共感を集めるシンガーソングライター、関取花さん。 #関取花

今日のお相手、こはまもとことは以前から顔を合わせていて「おひさしぶりです」とリラックスした笑顔でスタジオ入り。なんだかまた大人っぽく綺麗になったような気がしますね。

今日のドライビングミュージックはサザンオールスターズの「波乗りジョニー」をチョイス。

「私中学から大学までが神奈川県の藤沢市っていう所で江ノ島とか茅ヶ崎とかに放課後でも行けるような距離にあったんですね。 大学になると車で通学してる先輩がいて、結構サークルの仲間と先輩の車に乗って待ってドライブしたりとかって思い出があってそういうときの車内で流れてた思い出ですね」

さらにもう一言。
「みんな知ってて、みんな歌い出すみたいな。すごいですよね」
同じアーティストとなって、そんな楽曲をコンスタントに送り出すサザンに、大学時代とはまた違う視点でも感じるところは大きいようです。

今日はそんなアーティストとしても日々成長する関取花さんの今を紐解いてもらいましょう。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→  FM福岡 / FM山口
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員 の方が聞くことができます)


関取花さんといえば先月6月13日にサード・アルバム『ただの思い出にならないように』がリリースされました。

『親知らず』『朝』『オールライト』など、お馴染みのタイアップソングに加え、LUCKY TAPESが参加した『三月をこえて』、おかもとえみさんが参加した『彗星』を含む、全10曲が収録されています。

それにつけてもなんだかちょっと意味深なアルバムタイトルが気になる所。

「さっきの『波乗りジョニー』のときの思い出とかもそうですけど、一瞬で消え去っちゃうような思い出だったりとか、写真に残らない所にこそ思い出があったんじゃないかな、とかそういうこと考えながら今回曲を作ったので、アルバムタイトルも『ただの思い出にならないように』ってつけたんですね」

こはまはNHKの「みんなのうた」のために描き下ろした「親知らず」を聞いて、以前イベントで一緒になった時にお話してくれた、花さんの積み木くずしの時期のエピソードを思い出しました。

「そーなんですよ。あのとき崩した積み木がこんな形で曲になってよかったなって(笑)。
歌詞にしたんですけど私、反抗期が外ヅラがね良くて『花ちゃん花ちゃん』ってみんなに言われたくて。でも家に帰るとその反動じゃないですけど親に当たっちゃったんですけど。で『みんなの歌』に書き下ろしってなった時に、迷ったんですけど、思春期、反抗期ってみんな通るなと思って。小学生中学生ぐらいからでもやんわり正しいとされるものに抗いたい気持ちが芽生えてくれるんじゃないかと思うんですよ。 大人の方も、ああ、あったなあってみんなハッとしてくれるかなって。

あと自分の中で思いいれの深い時期なので。人に迷惑をかかけたみたいな。 みそぎの意味も含めて(笑)」

そんなアルバムの中から特に一曲、関取花さんがピックアップしてくれたのは、アルバムの1曲め、関取花さんの音楽では珍しいくらいポップなバンドサウンドの「蛍」です。

「実は今までこういうことリズム感のある曲っていうのが少なかったんですよ。といういうのも好きな音楽が70年代頭とかの海外のシンガーソングライター、ジョニミッチェルとかキャロルキングとかが好きなんですね。だからこういうちょっとポップな感じであんまりは聞いてこなくて。でも最近はバンドセットとかで回ることとかも増えて、セットリストを組むときにリズム感ある曲が欲しいって思ったんですよ」

そこで書かれたのがこの曲。しかし、できあがったもののまた困っちゃいました。

「書いたんですけど、自分のルーツにはこういう曲がなかったので、アレンジがぜんぜん思い浮かばなくて。結局、田中裕二さんというお世話になっているドラマーの方がいらっしゃって、Bonoboっていうバンドで鍵盤では鍵盤なんですけど、私が音楽でご飯食べていこうと思ったくらいから今まで、本当に私の音楽キャリアっていうか今までを全部知ってるお兄ちゃんみたいな人なんですね。で、好みも何でも知っているしお願いしたら今までにない感じになるんじゃないかなと思ったんです」

今回の新しいサウンドは田中さんのサポートが大きいようです。
さらにこのバンドサウンドは実は三人で作り上げたんだそう。

「裕二さんが鍵盤も三つぐらい重ねてて、普通のピアノの音とエレピの音とファッファッファーってなってる上モノの音と。ドラムももちろん裕二さんですし。ベースも裕二さんが紹介してくれたアポロン増田さんです。ブラックミュージックというかリズム感のある単音を置いていくような感じで。蛍が少しづつ明かりを灯す感じを、ウワモノはキラキラ飛んでく感じを表現してくれて、音楽的にも感性的にもわかってくださって「こんなんどお?」って聞かせてくれたら一発で「最高じゃないっすか!」っていいながら裕二さんとアポロンさんと私の三人だけでレコーディングしてできた曲なんですね

たった3人の作業とは思えないバンド感、グルーヴ感。ぜひ皆さんも聞いてみてくださいね。
でもこの曲ステージで再現するのは難しそう。

「大変なんですよ(笑) 」

そのあたりもちょっと楽しみな福岡でのライブも間もなくです。

「関取 花 バンドツアー 〜あっちでどすこいこっちでどすこい〜」

2018年7月23日(月) 福岡ROOMS
開場/開演:18:30/19:00

  なんとソールドアウト!だそう。

「今回のツアー初日なんですね。福岡では福岡でしか見れないこの『蛍』のライブが絶対見れると思うので、ぜひ見に来ていただきたいですね。やっぱりツアー初日っていうことで緊張もあるけども、初日にしかない熱量ってすごいあるんですよね。特に今回はアルバムのリリースツアーなんでライブ初披露っていう曲がほとんどなんですよ、バンドセットでは福岡は来たことがなかったので。かなりこっちの士気も高まっていると思います」

そういえばこの「蛍」のMVにもご注目。
子どもたちと一緒に自然な花さんの表情が魅力的な作品になっています。

「廃校で撮っていて、子供は本当に最高ですね。この蛍っていう曲は、子供の時の純真無垢な好奇心に忠実に生きてた頃、みたいなところを描きたくて。本当にあの子たちはキャッキャキャッキャ楽しんでて、私にもすごいなついてくれてたんで、本当に(自分の)ナチュラルな笑顔が撮れていると思います。ホントそこらへんも見てほしいなと思います」

新しい関取花さんの魅力満載のアルバムとツアー。
これからもさらに皆さんの前に関取花さんが登場する機会は更に増えそうです。

今日は限られた時間ですが、またひとつ大きく成長した花さんの楽曲への思いや裏側をたっぷり聞けたような気がします。そんなお話をする花さんはまたとっても楽しそうで、充実した音楽活動なんだなと感じることもできました。

「なかなかラジオでアルバムの楽曲をここまで詳しく説明させていただく機会というのはなかったので、自分でも嬉しくて。またこのように喋ったことで自分でも演奏する時に改めて初心に帰って、この曲の持ってる意味とか思い出しながら演奏できると思います。今日は聞いていただき本当にありがとうございました」

そんな一言も大人っぽい。また遊びに来てくださいね。

関取花の新しいホームページ (外部リンク)

  

次週7月28日はSABANNAMANをお迎えします。どうぞお楽しみに。