6月9日のゲストは斎藤誠さんです。

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毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。今週のお相手は香月千鶴です。

今回お迎えしたゲストは斎藤誠さん。 #斎藤誠

人よんで「世界で一番やさしいラブソングを歌う男」、稀代のシンガーソングライターにしてサザンの桑田佳祐さんはじめ多くのアーティストからの信望も厚いひっぱりだこのギタリスト。

そんな凄腕アーティストは、陽気で気さくでジョークを飛ばしながら、一方で音楽とギターとファンを心から愛する素敵なアーティストさんでもありました。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→  FM福岡 / FM山口
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員 の方が聞くことができます)


番組は斎藤誠さんのイメージピッタリのDoobie Brothersの1979年の曲「What A fool Believes 」からスタート。

大学4年のころの西海岸への旅行の思い出を話してくれました。

「西海岸 パックツアーでサンディエゴからロサンゼルスの方に車でずっと運転してた時にこの曲がどんどんかかってたんですよ。その旅行中、次の日がなんとドゥービーのライブがあるって聞いて早速チケット買って。マイケル・マクドナルドってヒゲモジャでクマさんみたいな顔してんですよ、にもかかわらず女性のキャーッて声があがって、凄いなって思って。その後、僕ヒゲ生やしたりしてね」

楽しそうに笑う斎藤さん。青空を突き抜けるようなこの曲そのままに斎藤さんが話すと西海岸の青空が見えるようですね。

シンガーソングライターとして活動する傍ら、現在はサザンオールスターズの桑田佳祐さんのサポートギタリストとしても活動しています。

「もうね大学の先輩後輩の間柄なので今年で桑田さんとは41年目のお付き合になりましたね。 去年桑田さんに『出会って40年ですよ』って言ったんですよ。そしたら桑田さんが『そうか?昨日みたいな気分だけどな』って言ってましたけど(笑)」

今年4月にニューシングル『It's A Beautiful Day』をリリース!
斎藤誠さんの手になるジャケットそのままにスコーンと抜けた青空のような、やわらかで素敵なナンバーです。

この曲、思わずみんなで歌いたくなるような一曲になっています。

「あのね。2年くらい前からライブでみんなで歌うシーンっていうのが好きになってきたんですよね。昔はね、ひねくれてたから、それって予定調和みたいでやだなーって思ってたんですけど。だけどこの歳になってくるとこういう幸せ感いっぱいなこの空間が大好きになってきて」

「で、まてよ。じゃあもう最初から作ればいいんじゃないかなと思い始めてきて、この『It's A Beautiful Day』のサビの部分はいうのはみんなで歌うようにできてます。むしろ、サビが重なっているから歌えないんですよ。物理的に誰かに歌ってもらうしかないんです。わたしの作戦通り(笑)」

この「皆で歌ってほしい」感はこれだけにとどまりません。封入されている大きな歌詞カードには譜面も入っているんです。

「コードネームもふってあって監修も全部私やりました。その下の方にはコーラスの譜面まで書いて。何とかしてみんなに歌ってもらいたい、ギター弾いてもらいたいと思って、上パート下パート2種類ご用意しました」

と、ご満悦。とにかく皆で歌いたくてそのためにありとあらゆる工夫を凝らしています。

カップリングの「MUSIC  LIFE」に加えて『It's A Beautiful Day』のカラオケバージョンも4種類。オリジナル・カラオケ、コーラス用カラオケ、アコースティックギター用カラオケにマーティン・ギターCM/番組バージョンまで。

「いきなり始まる歌なので カウントもつけときました!ちょっと男気のあるカウントとね、女性に向けた優しいカウントとか」

大変なサービス。それを説明する斎藤さんがまたものすごく嬉しそうです。   まるで凝りに凝ったプレゼントを説明するよう。聞いているだけで楽しくなってきます。これが斎藤誠クオリティ。

それにつけても、次から次と、こんな素敵な曲ってどうやって思いつくもんなんでしょうか?

「色んな人の話聞くと『歩いていたら急に降りてきた』とか聞くんですけど、僕一切ないですねえ。完全にデスクワークです。 机にパソコンがあって紙と鉛筆などがありまして、それで「うーん」と。手帳とか開いたりなんかして。   女の子があの時に歩いていて綺麗だなって思ったぞ、俺は。それをとんとんとんと話を膨らませて行ったりとかするんですね。

この『It's A Beautiful Day』でも ちょっとこうプラモデル作ってるみたいなね。いろんな部品をどんどんと当てはめてそういう作業ですね」

なるほど。プラモデルをゼロから作るような作業って、わかるような気がします。

「自分でニヤッとしたりね夜中に。ここ俺じゃなくてお客さんが歌うんだ、いいなあーなんてね(笑)そんなことやってると朝になっちゃう。だいたいそういうもんですよねえ」

もうひとつ、斎藤さんが解説する聞き所。それはやっぱりギターです。

「口笛ソロがあるんですね。その後にギターがゴイーンってくるんですよ。
最近あんまりエレキギターの間奏とかなかったりとかするでしょう。それからギブソンが潰れてしまったりとか、もう最近ギターミュージックがないなーってちょっと私の中に不満があるんですよ。でも自分。僕なんか、もう70年代80年代ギターを聴きながらずっと育ってきたんで、それを素直に出していこうかなギターミュージックを。そんな思いですね」

皆で歌うための美しいメロディ、心躍るアレンジ、 ギターへの愛のあふれるフレーズの数々。斎藤誠さんの魅力が全部詰まっているのがこのナンバーだってよくわかります。

ギター愛といえばいつも傍らにあるギター。

アコスティックギターはもちろんマーティン。クレジットされている「OM-28 MAKOTO SAITO CUSTOM "LA-LA-LU"2005」についても少し。

「これは10何年前に作ってもらったカスタムメイドなんですよ。よく見るとフレットの上の方にね、Makoto Saitoって入ってるんです!いつも持ち歩いているんですよ」

息子の自慢話のようです。 マーティンの魅力は?

「生意気ですけど自分色に変わっていくんですよ。ははは、かっこいい。俺今かっこつけたなあ!(笑)
どんどんどんどん音がねその人に馴染んでいくんですよね。 それがたまんないですね。これはどんなマーティンもそうだと思います。その人だけの一本に育っていくっていうとこがたまんないですね」

ギター愛が溢れまくっていて止まりません。


そんなギター愛をもうひとつ。このシングルに封入されているプレイパスカード。アクセスすると何と斉藤さん直々の「It's A Beautiful Day」のギタープレイレッスン動画が見れちゃいます。

「そうなんです私がこの曲をどういうふうに弾いているか、私長めにかなりしつこく解説しています(笑)

シングル1枚の中にどれほどのサービスが詰まっているんでしょうね。ちょっと感激するレベルです


間もなく熊本では愛するマーティンとのコラボレーションイベント「Rebirth Tour 2018」が行われます。ここまでのお話でもうおわかりのように、斎藤誠さんのライブが楽しくないはずがありません。

「マーティンギターのツアーももう十年になって、90何ヵ所回ってることになるんですけども。久しぶりに熊本に行きます。もうこれはギターがたくさん並ぶライブで、1曲ごとにギター変えちゃうくらいの本当に楽しいライブになると思います。それぞれまったく音色も違いますのでね。アコースティック満載のライブですので是非いらしていただきたいなって思います」

MARTIN CLUB JAPAN Presents Rebirth Tour 2018?It's A Beautiful Day?in 熊本

2018年7月8日(日)熊本 大谷楽器 上通本店
15:30開場 16:00開演
出演:斎藤誠 with 柳沢二三男


たっぷりお話をして、よく笑い、周囲を楽しくせずにはおられない斎藤さん。
だけど聞けば聞くほど音楽そしてギターへの深い愛情と情熱に、ちょっと心打たれてしまいますね。

番組が終わって、最後に香月と記念写真を一枚。それが最初の画像です。
どうです?こんな素敵な笑顔の大人になりたいですねえ。

ありがとうございました!

斎藤誠オフィシャル (外部リンク)

  

次回6月16日はOfficial髭男dismをお迎えします。どうぞお楽しみに。