4月14日のゲストは引き続きマリンバ奏者SINSKEさんです。

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毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」

今日のゲストは先週に引き続き5オクターブのマリンバを自在に操り、唯一無二の世界観でメロディを奏でるマリンバ奏者、SINSKEさんです。 相手は今週も香月千鶴です。 #SINSKE

どんなお話でもよく通る低めの声で楽しそうにお話してくれるSINSKEさん。
マイクの前の香月にも、ラジオの前のリスナーさんにも楽しんでもらおうと気遣ってくれているのが伝わってきて、気がつけば凄く安心して楽しくお話できるそんな素敵な方です。

今週はまず改めて、知ってるようで知らないマリンバについて教えていただきました。皆さんは御存知でした?

「基本的にはローズウッドという木材の鍵盤があってその下に金属のパイプがついてます、鍵盤を叩くとそのパイプで音が響きが拡張されて出てきます。それを叩くバチは『マレット』という頭の先にゴムの中央を丸い毛糸で巻いたものですね。ぼくの使っているもので幅、2.7mくらい。このスタジオではいっぱいいっぱいです(笑)」

コレ先週の組み立てたお話ですね。

「マリンバの源流を辿ると本当に奥深い歴史があって、アフリカを中心として地面に穴を掘ってその上に木の板を置いて、地面の穴の中に音を響かせたことから始まった楽器とも言われております 。

諸説はありますが基本的にはアフリカ発祥の木琴バラフォンがもとではないかと言われております。
なんせ言葉が誕生する以前から物を叩いて音を出す信号から始まっている楽器と言われていますから、人人間の本能的な部分に訴えかけてくる楽器なのじゃないかと思っております」

なんと人類の歴史はマリンバに連なる鍵盤打楽器の歴史でもあるのですねえ。
壮大なお話にちょっとびっくり。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→  FM福岡 / FM山口
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミア会員 の方が聞くことができます)


さてSINSKEさんといえば、ソロ活動と平行して、藤原道山さんを始め、女性マリンバ奏者、三村奈々恵さんとのデュオ活動にも精力的に取り組むなど、様々なミュージシャンとコラボレーションやジャンルに捕らわれない楽曲やアルバムへの参加など様々な取り組みも積極的に行っています。

「マリンバは楽器としては確立されて100年ぐらいで、楽曲自体もまだまだ少ないですから、自分の活動のベースとしてコラボレーションやカバーをして、こんな曲がマリンバで生まれ変わるんだと思って頂けるようなトライを常にしていますね」

そんな「トライ」の中からSINSKEさんご自身に一曲ピックアップしていただきました。
その曲は「hurry go round (hide TRIBUTE -Classical SPIRITS-)」。

言わずとしれた1998年に急逝したX-JAPANのギタリスト、そのソロとしての代表曲です。

SINSKEさんとX-JAPAN?
意外な組み合わせと思いきや、実はSINSKEさんにとって思い入れの深いアーティストでもあるんだそう。

「僕、実は中高時代、吹奏楽だったんですが同時にいろんなバンドに呼ばれて演奏しておりまして、結構バンド小僧だったんです

と笑いながらバンド小僧をカミングアウトです。

「色んなジャンルの曲を演奏するんですけれども、その中でXですね。
まあ、(演奏は)難しいんですけれどもかっこいいじゃないですか。で、Xもかっこいいんですが、hideさんのソロのかっこよさって言うかな。すごくサイケデリックで鮮やかな音世界と言うか。あんまり音を知らない子供にとってみたらちょっと大人のいけない世界を見てしまったような。そんな刺激を感じたのをすごく覚えています」

と、思いがけず愛を爆発させるSINSKEさん。
そんな気合を入れてマリンバでトリビュートした楽曲は、原曲とはまた異なってとてもカラフルで少しトロピカルな雰囲気の楽しいナンバーになりました。

「マリンバっていう楽器自体が、東南アジアでも結構昔から演奏されていて、鍵盤が金属になったりいろんな楽器の名前変わったりいうのはあるんですけれども、スチールパンとか、ビブラフォンとかそういういろんな楽器自体がマリンバを彩ってきたと言うか。そんな楽器たちでhideさんの楽曲全体を暖かい華やかな色彩で彩ってみたいなと思ったんですね」

聞いているだけで心が浮き立つような楽しい演奏。楽器はすべてSINSKEさんの演奏です。

「僕がたくさんいる感じですね(笑)。シェイカー鳴らしたりマラカスもマレットで叩いたりして。いろいろ楽しんでやってみようと」

特に最後の2分は聞き所。
「そこに僕の想いが全て詰まってますから(笑)」

若かりし頃のhideさんへの愛とマリンバの可能性、ひとことでいえば「エモい」カバーになりました。
SINSKEさんのお話もひときわ楽しそうでした。

さて、そんなSINSKEさん、本当ににいろんな挑戦を続けていますがそんな中でも、音解のリスナーの皆さんにはすっかりおなじみなのは藤原道三さんとのコラボ『~尺八とマリンバによる世界最小のオーケストラ~』ですね。
ついに7年目を迎えて今年もまた福岡にやってきます。今年のテーマは、『花 ~FlowerS~』。

藤原道山×SINSKE-尺八とマリンバによる世界最小オーケストラ-

日時:2018年6月15日(金) 昼・夜2回公演
昼公演 13:30開場 14:00開演
夜公演 18:30開場 19:00開演
会場:電気ビル・みらいホール

詳しくはヨランダオフィスWEBでご確認を(外部リンク)   


「僕達、ユニットとして最初5年っていうのを目指してたんですよね。その後5年目でヨーロッパツアーも行って一段落、また新たなスタートを切った。そんな気持ちだったんですね。
だから6年目のツアーが僕にとっては「ホップ」今回の7年目のツアーは「ステップ」。そのステップでもう一段階踏み込む、というところで全てのストーリーは繋がっていると思ってます。今年のツアーも皆さんにバッチリ楽しんでいただける内容になっているんじゃないかと思います。色とりどりの花を用意してお待ちしておりますので是非いらしてほしいですね」

とにっこり。

2週に渡ってお届けしたSINSKEさんとの音解。毎回楽しくて意外な音世界について披露していただいて、早くも次の登場が待ち遠しい。そんな気持ち。

どうもありがとうございました。

SINSKE OFFICIAL WEB SITE (外部リンク)


  

来週4月21日は、バンバンバザールを迎えしてお送りします。どうぞお楽しみに。