1月27日のゲストは光田健一さんです。

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毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。今週のお相手はこはまもとこです。

今日のゲストは光田健一さん。 #光田健一

元スターダストレビューのメンバーで、石井竜也さんや渡辺美里さんなどの編曲やプロデュースを手掛けてきたピアニスト&シンガーソングライターでもあり、それだけにとどまらず広いフィールドで旺盛に活躍を続けるアーティストです。

人懐っこい笑顔と柔らかな雰囲気。
スタジオにお迎えした光田さんは、音解にお迎えする多くのみなさんそうなんですけど、音楽の話をはじめると輝くようなオーラと自身の溢れんばかりの音楽への愛情がほとばしってきます。

活発な活動そのままに前向きでエネルギッシュ。こちらまで元気になりそう。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→http://bit.ly/MITSUDAonair
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員の方が聞くことができます)

光田さんといえば昨年は、映画「おくりびと」「新世紀エヴァンゲリオン」「冷静と情熱のあいだ」などのチェロを担当してきたチェロリストの柏木広樹さんと組んだユニット「二人旅」の1stアルバム「Partiendo」をリリース。

また、RAG FAIRのメンバーなどと「ザ・ハモーレ・エ・カンターレ」を率いて、1stアルバム『ザッツ・ハモカナイズ!』をリリースするなど、精力的に活動を展開しています。

それにして本当にアクティブですね。

「音楽の仕事を始めた頃はマネージャーさんだとかいろんな業界の方に『分かりにくくなっちゃうから、やりたいことを絞った方がいいよ』って言われ続けてきたんですけどね、今になってみたら一回きりの人生で、たしかに大変なんですけどあれこれできることって幸せだって思えるようになりました(笑)」

その「幸せ」の少なからずが多くの出会い。そんな出会いが光田さんの原動力のよう。

「もちろんそれまでに勉強してきた貯金もあるんですけどね、そのジャンルに出会う人がいて刺激を与えてくれて自分にとって大事なジャンルになって、そこで出会った人は大事な人になるって感じです」

 

そんな光田さんの音楽の歴史の中でも大きな出会いのひとつがチェリストの柏木広樹さん。昨年「二人旅」としてファーストアルバム「Partiendo」をリリースしました。

「旅打ちっていう意味のスペイン語です。僕たちが旅をする意味ってなんだろう考えたとき、自分は各地の応援してくれるみなさんへの恩返しっていうか。そういうものかなと思いました。皆さんのもとへ旅をしているっていう気持ちと言うか感謝、そんな思いを込めてますね」

アルバムはウキウキするような色彩豊かなナンバーと、なによりチェロとピアノが歌っているようなんですね。弦楽器はともかくピアノはどちらかというと打楽器的でもありますが?と、こはまの質問にはこんな答えが。

「『縦で割る音楽でなく横に広がる音楽』にしたいなと思います。説明しにくいんですけどリズムの頭に正確に合わせるよりも、メロディで横に広がるような音っていうイメージでしょうか。」

それにしても本当に息ピッタリ。演奏する喜びまで伝わってきそうです。

「そうですねえ。一緒に演奏していると自然と笑顔になれるかんじですねえ」

そんなアルバムから光田さん自身がピックアップした一曲はタイトルナンバーの「Partiendo」。
お二人の共作です。

共作って聞いている方にとってはその過程は謎めいています。
とりわけこのお二人の共作のやりかたはかなりユニークなようで。
「ちょっと変わってるんですよ。柏ちゃんから『今こんなのができたんだけど』って途中までの楽譜がメールで送られてくるんですよ。で、これなんとかしてくれって(笑)」

「途中」って、どれくらい出来上がったものが送ってくるんですか?

45秒とか(笑)。柏木さんの色はなんとなくついているんですけどね。でも、僕もそういう作業が大好きなんですね。その大事なモチーフから広げてパズルのように作り上げるというか。で、それをまとめてまたメールで返して。この繰り返しです。

最初はそれぞれのメロディはこの部分でってわかるんですが、やりとりするうちにどっちが作ったかわからなくなるような溶け合って行く感じがあるんですね。」

それが完成。どちらの作品でもない「二人旅」の楽曲になるんですね。

「若い頃ならもうちょっと『ここは俺が作った』みたいな自己主張もありましたけど年令を重ねるとそこはなくなって、いい作品だなあというところに喜びを感じますね」

この曲を聞いていると本当にお二人が会話しているようで、 息づかいまで聞こえるようなお二人の濃密なコミュニケーションが会話のように楽曲を彩っていきます。

「バンドと違って息だけでスタートしたりしますね。演奏も最初は4小節チェロでその後ピアノ、時に2小節になったりオクターブが変わったり。アドリブもありますね。意図してるところもありますがライブですね。会話してるように聞こえたらいいなと思ってますよ」

そんなアルバムを聞いていると、お二人のステージを生で観たくなりますね。
来月から二人旅として、『柏木広樹&光田健一 Duo Live Tour 2018』をスタートします。ここ福岡では、2月11日(日)に『LIV LABO』で。

柏木広樹&光田健一 Duo Live Tour 2018

2018年2月11日(日) 開場12:30/開演13:00
LIV LABO


「チェロとピアノって言うとクラシックぽい事を想像する方多いと思うんですけど、みんなで歌ったりもできるようなかなり楽しいライブになると思います。肩肘張らずに楽しみに来てくれたらと思います」

光田さんの楽しいお話はまだまだたくさんありそうなんですけど、今日はここまで。
光田さんも楽しんでいただけたようです。

「音楽のマニアックな話はいくらでもしたいので、こはまさんとお話できて良かったです」

本当に良かった。またぜひお話きかせてください。

KENICHI MITSUDA's HOMEPAGE (外部リンク)

 

次回、2月3日は the peggies をお迎えします。どうぞお楽しみに。