12月30日のゲストは Uinaさんです。

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毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。今回はエフエム福岡に加えて、エフエム山口のみなさんもこんにちは!今週のお相手はちん。です。

今日のゲストは地元、山口県をこよなく愛するシンガーソングライター、Uinaさん。

本人の天真爛漫なキャラクターとは裏腹に、独創感溢れギャップのある楽曲は、どれも歌詞が特徴的。その独特な言葉の表現力が話題となり、歌詞の提供など音楽作家としても幅広く活動中です。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→http://bit.ly/Uina_onair
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員の方が聞くことができます)


まずは自己紹介代わりに、Uinaさんがドライビングミュージックをピックアップ。

Alex Gootの「Helium」。

16歳の頃から音楽活動を開始し、SNSや彼自身のウェブサイトで音楽配信によって主に秀逸のカバー曲などが大きな話題になりブレイクしたシンガーソングライターです。

「私の音楽にもAlex Gootさんのインスピレーションの影響がすごくあるんです」

と絶賛の様子。この曲はオリジナルですがブラックミュージックを自分なりに消化した壮大なバラード。
シンガーとしてもシンガーソングライターとしても、そして積極的に発信して小さなところから大きくブレイクする様子まで、Uinaさんを刺激してやまないようです。

ドライブ中も幅広い音楽を聞きながらもやっぱりシンガーソングライターあたりを聞くことが多いようです。

そんなUinaさんが11月に発売したばかりのセカンドミニアルバムが「A NEW ME」。

「タイトル通り『新しい私』ってことなんですけど、心機一転ってつもりでもなくて今までの積み重ねの上での最新版の私を聞いてほしいというくらいの意味なんです」

その加えられた「NEW」のひとつが、以前音解にも出演いただいたDEENの池森 秀一さんによるプロデュースです。

「ずっとアコースティックが中心だったんですけど、今回池森さんが手がけてくれることによってビート、グルーブ感のある音楽が多くなってどれも私にとって新しい発見でした」

確かにアルバム全体はそこはかとないブラックミュージックのトーンを感じたりもします。

「池森さんが私の音楽を聞いて、直感的に選んでくれたのがそんな音楽だったんですね。割合ビシっと『これどう?』『それいいですね!』ってやりとりで、どんどん新しい引き出しを開いてくれたんですよ」

と笑うUinaさん。レコーディング自体、刺激的で楽しかったようですね。

お互い刺激を受けあってのレコーディングだったんですね?と問うてみると、
「いやいやいやいや引き出しを開けて頂いたんです!」と慌てて否定。ちょっといじわるな質問になっちゃったようです。笑っちゃいましたけどごめんなさいねー。

それにしてもそれぞれに違う表情を見せてくれる6曲。

「なんか似てるよねって言われるのが私自身嫌だったんで、バラエティに富んだ楽曲になりました」

さて、そんなアルバムの中からUinaさんがピックアップした一曲は、アルバムのオープニングを飾る「故郷」です。

Uinaさんがこだわったのは歌詞。

「5年前の私が20歳のころに山口から東京に上京したんですけど、4時間半くらいの新幹線の中で書き上げた歌詞なんです」

♪故郷に背を向けた草も土もない冷たいアスファルトで。

決意と相反する大都会への不安、「何が見つかるのだろう」と、凄くリアルな感情が伝わってくるのはまさにリアルタイムで書かれたからでしょう。

♪さよなら言わずに歩き出した理由なんて
♪ひとつしかないでしょ。帰る場所が欲しいから。

「帰る場所があるってなんてありがたいんだろうと思っていたんで「さよなら」じゃないんだよって素直な気持ちを込めたつもりです」

実際に体験した人しか書けないよなあって思いますよね。
だから多くの人が共感するんだろうと思います。

音楽的にはメロディとアレンジはこの歌詞を最大限に活かす工夫に溢れています。
とりわけ後半の盛り上がる部分は、ストリングスなどと歌詞と相まって、望郷の念を抱きつつも前に進んでいこうという強い意志が伝わってきます。

プロデューサーの池森さんはもちろん、このあたりは編曲にも参加したDEENのリーダー山根公路さん の お力も大きいよう。さらに繊細なアコースティックギターを聞かせてくれるのはシンガーソングライターのダイスケさん。

「本当にたくさんのアーティストの方が協力してくださったので、それぞれ耳を澄ませて聞いてくれたら嬉しいです」

マイクの前で喋るUinaさんは、最初こそ少し緊張気味でしたが、自分の音楽の話になると、とにかくなんとか少しでも自分のこだわりや思いを伝えたいという気持ちが言葉一つ一つに、あるいは仕草ひとつひとつにバンバン籠もっていて、途中でそんな自分に気がついたようにハッと背中を伸ばして少し照れたように屈託のない笑顔を見せる、風にちんには見えました。

それはアーティストさんとしてとても好ましくて、それって今回のアルバムのそれぞれの楽曲とびっくりするくらい同じイメージでした。

「こんな風に楽曲にいろいろお話できて、その上にみなさんにもう一回聞いてもらえたら嬉しいです」

最後まで自分の音楽を少しでもみんなに聞いてほしい。そんな気持ちがヒシヒシ伝わってくるUinaさんでした。

Uina | シンガーソングライターUina(ユイナ) (外部リンク)

 

今年の音解はここまで。
皆さんご愛顧いただきありがとうございました。来年も素晴らしいアーティストをお迎えして、さらに深く音世界を紐解いてきます。

2018年最初のアーティストは1月6日 ACIDMANをお迎えします。

それでは良いお年を。