毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。今週のお相手はちん。です。
今回お迎えしたゲストはシンガーソングライター Kさん。
この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→ http://bit.ly/K_onair
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員の方が聞くことができます)
2004年のデビュー以来、琴線に触れる美しいメロディ、甘い歌声と端正なルックスで魅了し続けてきたシンガーソングライターのKさん。
スタジオに現れたKさんは、最初からにこやかで爽やか、礼儀正しくて茶目っ気があって...と完璧!初めてあった人は必ずKさんのファンになるという噂も間違いないかんじ。
そして今日の音解では、そんなKさんの音作りに徹底的にこだわる超マニアックなアーティストの一面を垣間見ることができました。
車の中ではレコーディングした楽曲の最終チェックやリハの音源などを聞くことが多いと言うKさん。同じアーティストとして共感する所も多いというジャスティン・ビーバーのエド・シーランとの共作になる絶品のバラード 「Love Yourself 」からスタートしました。
さてKさんといえばニューシングル、娘が生まれて結婚するまでの成長と父親の気持ちを桐箪笥の視点から描いた感動的なウェディングソング「桐箪笥のうた」が今、話題です。
自身も父親になったKさん。
「父親になるまで、こういう歌を歌ってみたいと思うことがなかった」と言います。
きっかけは、 結婚式での新婦から両親への感動的な手紙の朗読。
歌でもそんな親から子どもへの楽曲はたくさんあるけれど、 「親の側から子どもへ向けてのウェディングソングはないな」と思ったのが最初だそうです。
この歌ではKさん自身の、「父親である自分」と子供のことはもちろん、「子供である自分」と自分の親の事を考えながら書いたと言うこのナンバー。
「聞いてる方が一瞬でもそんなことを思いながら聞いてくれたら嬉しい」と語ってくれました。
一聴すると心に響く歌詞とシンプルで飾りのない童謡の様な美しいメロディが印象的なこの曲ですが、実はレコーディングはとても苦労したそう。
Kさんの楽曲制作は、いつも自宅で完全にデモを作成してほぼ出来上がった状態でスタジオに持ち込み、 そこから生の楽器に差し替えていく作業なのだそうですが、この「桐箪笥のうた」では 楽曲を1ヶ月ほどで仕上げたのが12月、スタジオで作業を開始して完成したのは何と4月 。その間、何度も何度もやり直し、バージョン12まで修正を重ねたそうです。
今回盟友であり師でもある寺岡呼人さんの手になる感動的な詩を生かすべく、とにかくシンプルなメロディーとアレンジを心がけました。逆にそれだけにとても難しかったそうです。
Kさんの言葉を借りれば「おしゃれでないメロディやアレンジで」「おしゃれなコードをできるだけ使わない」つまり、言い換えればごまかしが効かない、素朴で美しくまっすぐに胸に届く音楽を作ろうとしたと言うことですね。
それだけにテンポ1つにしても速すぎれば明るくなりすぎる、遅すぎれば暗くなる、ということでKさんが思う「絶妙なテンポ」を探ってひたすら作業を繰り返したとか。
そんな終わりのない試行錯誤を繰り返し、削ぎ落として削ぎ落として最後に残ったのは一筆書きの様な美しい楽曲。エヴァーグリーンな一曲が出来上がりました。
ひとつの楽曲を作るって本当に大変なんですね。
またカップリングの「遠雷」も合わせて注目。
この楽曲にまつわる意外なお話も。
最近は松任谷由実さんの昔のアルバムをよく聞いていると言うKさん。 70年代後半から80年にかけてのユーミンサウンドが大好きで、そのようなナンバーを意識したそうです。
ちんの個人的な感想ですが、Kさんも大好きな ジョージマイケルが最も輝いた時代のバラードに匹敵する歌声とメロディの素晴らしいナンバーだと思います。
さて、そんなKさんは、10月14日(土)に、長崎県の対馬で開催される『TSUSHIMA BORDER ISLAND FES 2017』への出演が決定しています。
TSUSHIMA BORDER ISLAND FES 2017
2017年10月14日(土)
会場:長崎 浅茅シーサイドパーク
対馬は生まれ育った韓国から一番近い場所で、個人的にも、そしていつも「日本と韓国の架け橋になりたい」と発言しているKさんとしては昔から興味があったそう。
今年始めて参加することになり、さっそく親御さんに「報告したらすごい喜んでくれたんですよねえ」ととても嬉しそうに話してくれました。
そんなKさんの音世界を紐解いた今回の「音解」。
曲の間も楽曲についてアツいアツい、そしてふかーい話は続いていて、スタッフからも思わず「その話、もったいないから番組で話して」なんて悲鳴まじりな声が上がる場面も。すみません、ちんもついつい楽しくなっちゃって。
思っていたよりもさらにさらに、音楽に対するひたむきな情熱に煽られてなんだかとても楽しい今回のKさんでした。
まだまだその音世界は深いようですが、それはまた次の機会に。
K オフィシャルサイト (外部リンク)
次回10月7日は上妻宏光 さんをお迎えしてお送りします。どうぞお楽しみに。