9月23日のゲストはヴォーカリスト&フリューゲルホーン・プレイヤー TOKUさんです。

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毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。今週のお相手は香月千鶴です。

今回お迎えしたゲストは日本で唯一のヴォーカリスト&フリューゲルホーン・プレイヤー TOKUさん。

この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→ http://bit.ly/TOKU_onair
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員の方が聞くことができます)

まずはフリューゲルホーンという楽器について皆さんはどれくらいご存知ですか?
写真でTOKUさんが手にしている楽器がフリューゲルホーン。トランペットとかコルネットによく似てますね。

「トランペットが吹ける人はフリューゲルホーンも吹けます。もっと柔らかい音がします。それだけ分かってもらえば十分」

とニッコリ笑うTOKUさん。
すかさず手にしたフリューゲルホーンを実際にかるーく吹いてくれました。

それだけでスタジオの空気が一変!
トランペットよりも太くて柔らかなあまーい音色にうっとりです。

実はTOKUさん、写真でおわかりのようにとっても男っぽい渋いルックスのお方なんですが、お話する声がまた良いんです。太くて柔らかな低音がよく響く素敵な声なんですよねえ。フリューゲルホーンにちょっと似てるような気も。

そんなTOKUさんの新しいアルバムが今年6月に発売された「SHAKE」です。

ジャズフィールドを主戦場とするTOKUさんならではのフランク・シナトラをカバーした前作から一転、豪華なゲストを迎えてデヴィッド・ボウイやザ・ローリング・ストーンズ、ドナルド・フェイゲンやレナード・コーエンといった名曲中の名曲カバーなど計12曲を収録。

その顔ぶれはSUGIZO、Yasei Collective、AISHA、Zeebra、DABO、シシド・カフカ、土屋公平、石川俊介(聖飢魔II)、ゴスペラーズ、多和田えみ、大黒摩季、NAOTOとジャンルを超えて第一線のアーティストがズラリ。

どのメンバーもTOKUさんとは旧知の仲でその交友関係の幅広さにも驚きますが「そんなみんなとSHAKEしたかった」そう。中でもアルバムのオープニングを飾る「Opening (let the music play you) featuring Everybody」は全員での超豪華なセッションで「誰よりも自分が一番楽しんでいたんじゃないかな」と楽しそうに話してくれました。

さて、今日TOKUさんが自らピックアップしてくれた曲は、この夢のような競演のクライマックスを飾るナンバー「Purple Rain featuring SUGIZO」です。

ご存知プリンスの名曲中の名曲。

「プリンスは今の時代のJB」と絶賛するTOKUさん。
常にその時代を代表するジャンルを超えたアーティストと競演してきて、時代を超えるとても優れてオープンな音楽を奏でていたプリンスへの一方ならぬ敬意を感じているようです。

まさにこのアルバムでカバーするにふさわしいアーティストでありナンバーということなのですが、SUGIZOさんを迎えてカバーすることになったきっかけは、プリンスが亡くなった次の月に遡ります。

SUGIZOさんとオーケストラを迎えて共演するイベントで「やっぱりプリンスへ捧げるカバーをやろう」と意見が合い急遽アレンジなど間に合わせて演奏したのが始まり。

その後も歌い続けていて「自分にとっては特別な曲」だそうです。

今回の収録はその集大成とも言えるものです。
実際に楽曲を聞いていただけるとわかっていただけると思うのですが、TOKUさんの歌声にもSUGIZOさんのギターにも参加した人すべての魂のこもった熱演に心打たれます。

テクニックや経験は超一流の方々ばかりだけに、なによりもこの楽曲に込められた思い、フィーリングこそが大切だと話してくれました。

そこにTOKUさんの音楽の真髄があるようです。

「音楽をプレイしようとしてない、音楽に自分をプレイさせてもらう。やっと最近そういうところにこれてきたかなと思うんですよ」

そんなTOKUさんのライブ、間近で実際のプレイをみたいですよねえ。

ニューアルバム「SHAKE」リリースツアー

2017年10月12日(木) 福岡 ROOMS
TOKU(vo,flh) 斉藤大輔(pf) 松下一弘(b) 日高潤也(ds) 吉田智(g)
OPEN 19:00 START 20:00

詳しくはTOKU-JAZZ.com TOKU Official Web (外部リンク)

「これからもジャズ、スタンダードをやりつつも、今回のように色んな音楽ジャンルの音楽、アーティストともSHAKEして(自分なりの音楽に)取り組んでいきたい」

まさにプリンスのように新しい音楽の地平を切り開こうという意欲に溢れた言葉をいただきました。

まだまだお話したいことがいっぱいだった今回のTOKUさんとの音解。

ダンディでストイック、一見ちょっと近寄りがたい大人の魅力たっぷりのTOKUさんですが、実は最初からユーモアたっぷりで時折「フフフ」っと少しうつむきがちに低い声で笑う様子がちょっとかわいい魅力的な方でした。

ライブぜひ見たいですねえ。
ありがとうございました。

次回9月30日はKさんをお迎えしてお送りします。どうぞお楽しみに。