毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。今週のお相手はこはまもとこです。
今回お迎えしたゲストは先週に引き続きジャズピアニスト国府弘子さん。
今日の一曲目は国分さん自身の楽曲からドライブにピッタリの曲をピックアップ。
アルバム『オータム・セレクション』から『ベアフット・ステッピン』でスタートです。
さて、今日の音解は国分さんの音楽遍歴。
現在のようにジャズピアニストとして活躍しながらも、クラシックからポップスまで広くジャンルを横断して活躍する原点について触れるお話になりました。
この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→ http://bit.ly/KOKUBU_onair2
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員の方が聞くことができます)
現在はプレイヤーとしてはもちろん、『国府弘子のエンジョイ・ジャズピアノ』『ステップアップ・ジャズピアノ』といった譜面集を発売するなど「ヒロコ先生」として、ジャズやピアノの魅力を幅広い人たちに伝える活動にも力を入れています。
そこで質問。
「ジャズの譜面とは?」
なんとなくイメージではアドリブで何十分もプレイするイメージのジャズの譜面ってどういうもの?って思いませんか。
「確かに。ジャズは壊す音楽でもあるので譜面ってちょっと矛盾する存在ですよね」
実際、ジャズのライブではメロディの音符だけ、あるいはコードが並んだ楽譜1枚で延々アドリブの応酬を繰り広げられていたりしますね。
国分さんの譜面集は、詳細な譜例と解説でイントロ/エンディングの付け方にアレンジやアドリブまで、誰でも「ジャズっぽくなるには」を懇切丁寧に教えてくれます。
壊す音楽だからこそ、まず基本の基本を知らないと壊せません。
「ルールを破るにはルールを知らないとダメでしょう?」と笑顔。
これはクラシックからジャズの世界へ足を踏み入れた国分さんが、当初、自由な音楽であるがゆえにどうして良いかわからずに戸惑った日々の経験が生かされているそうです。
国分さんの楽譜集はそんな人達へのファーストステップとなれば。そんなエールが込められているようです。
そこから国分さんがクラシックからジャズの道を選んだ歴史をお聞きすることができました。
国立音楽大学ピアノ科でクラシックに打ち込んでいた国分さん。
漠然と音符のひとつひとつを忠実になぞり緊張感の中で演奏するクラシックの厳密さに少し息苦しさも覚えていたそう。
そんな時に出会ったのが、スティービーワンダーやハービーハンコックなどの音楽。
ジャズを中心とした一流のミュージシャンが参加する曲でのセッション、アドリブでの自由な音楽に感銘を受けてジャズへと少しづつ近づいていったんだそうです。
そうやって苦労の末、ジャズミュージシャンとなった当初の思い出深いエピソード。
演奏中に間違えてしまって一旦ストップし、また弾き直そうとした時に先輩ミュージシャンからこんなことを言われたんだそう。
「なにやり直してるの。引き返しちゃダメなんだよ。人生と一緒。間違えた音を3回弾きなさい。」
間違えたところからがスタート。3回繰り返せばお客さんも個性と思ってくれる。
笑いながら話してくれた国分さん。
だけど、この言葉にあることすべてが国分さんがジャズの道を楽しく歩む理由、ジャズという音楽の魅力の根本なんだろうな。と思いました。
そんな国府弘子さんの生演奏をぜひ。
来年1月、川井郁子さんコンサートに、ゲスト出演します。
川井郁子 コンサートツアー 2018LUNA ?千年の恋がたり? スペシャルゲスト:国府弘子
2018年01月28日(日) 黒崎ひびしんホール
開場14:30 開演15:00
問)093-621-4566 『黒崎ひびしんホール』まで
2週に渡ってお届けした国府弘子さんとの音解。
とってもチャーミングな国分さんの音楽と人生についてユーモアたっぷりに色んなお話を聞くことができました。
最後に皆さんへのメッセージ。
「みんな一緒にピアノの音色で幸せになりましょう」
ありがとうございました。
ジャズピアニスト国府弘子オフィシャルウェブサイト (外部リンク)
次回9月23日はTOKUさんをお迎えしてお送りします。どうぞお楽しみに。