毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。今週のお相手はちんです。
今回お迎えしたゲストはLOVE PSYCHEDELICOのお二人。 ( #LOVEPSYCHEDELICO )
1997年に結成して今年は20周年イヤー。
日本語と英語を自在に行き来する歌と二人で作り上げる、時に「洋楽的」「ヴィンテージ」などと表現される独自の音世界。
なぜ20年たってもLOVE PSYCHEDELICOは特別なのか。
似たようなグループもほとんどなくずっと独自であり続ける秘密はなんなんでしょう。それが今回探ってみたいテーマのひとつでもあります。
この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く!→http://bit.ly/LOVEPSYCHEDELICO_onair
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員の方が聞くことができます)
スタジオに入ってきたお二人はいたって自然体。
二人ともフラッとやってきて普段の世間話のようにお話を始めてくれました。まさにイメージ通り。
LOVE PSYCHEDELICOはこの7月に前作「IN THIS BEAUTIFUL WORLD」以来4年振りのアルバム「LOVE YOUR LOVE」を発売したばかり。
一聴していままでと明らかに違う意欲的なアルバムです。
「そうですね。出来上がって思うのはメロディアスというかポップな手触りの楽曲が多いなと思います」とKUMIさん。
もうひとつ大事なポイント。
「実は今回も自分たちのスタジオで最終工程のミックスまで自分たちで行ったんです」「最後に綺麗に整えないでそのままを出していいんじゃないかと思った」とのこと。
初回版では今回の楽曲のいくつかが「デモアコースティックバージョン」で収録されています。
どのような形で披露してももブレない楽曲への強い自信と多面的に楽曲を楽しんでほしい、まさに「整えぎない」「メロディが中心」の今回のアルバムそのものといえそうですね。
そんな中でお二人が深く楽曲を紐解くべく選んでくれたのは「Birdie」。
アルバムの中でも極めてシンプルでおおらかなカントリーロック調のナンバーです。
この楽曲に何か秘密が?と一瞬思ったのですがNAOKIさんからビックリ発言が。
「実はこれ生ドラムじゃないんですよね」
ドラムにマイクを10個立ててスネア、バス、ハイハット...とそれぞれのパーツ(?)をひとつづつ別々に叩いて録音したそう。その反響音からかすかなノイズまで10個の位置のマイクで、強弱などもつけながら撮っているんですって。
それをひとつひとつ音を組み合わせ、微妙にバランスやタイミングを調整して...この伸びやかな「Birdie」のドラムはそうやって緻密に組み上げられたいわばサンプリングの結晶、だけど一つとして同じ音はないという気の遠くなるような作業の賜物です。
「結果リズムは正確だけど、音の強弱などは限りなく人間の生の自由な感じそのもの」と、NAOKIさん満面の笑み。
そこでちんは恐る恐るどうしても気になる質問を、
「もうそれって、上手な人にそのまま叩いてもらったほうが良いのでは?」
「人間が叩くと揺れというか独特のグルーブが生まれてきて、そのままだと曲全体が古めかしくて懐かしい雰囲気になっちゃいます。ことこの曲ではこの手法で現代的なニュアンスを表現したかったんですね」
その上にKUMIさんは心地よい歌を載せたのがこの楽曲です。ちなみにボーカリスト、プレイヤーとしてのKUMIさんのこだわりぶりもものすごいようです。ちなみにこのアルバムでは同じような手法で何曲か他にも収録されているとか。もう一度よく聞いてみなくては。
なんとなく「ヴィンテージ」なんてとんでもない。
ルーツ・ミュージックへのリスペクトたっぷりにその上で「現代に鳴るべき理由」を常に意識して細部の一音一音まで徹底的にこだわったのがLOVE PSYCHEDELICOの音世界。
今もなお唯一無二である理由が、ほんの少しわかったような気がしました。
そんなお二人のライブ。今回はバンドメンバーも一新してまた新しいライブでのLOVE PSYCHEDELICOサウンドを聞かせてくれそうです。
■LOVE PSYCHEDELICO Live Tour 2017 LOVE YOUR LOVE■
2017年11月10日(Fri) DRUM LOGOS
問)BEA 092-712-4221
正直最初は少し探り探りなお話だったんですけど、音楽の話になるとお二人とも俄然テンションアップ。お話を聞くのが楽しくて楽しくて。ずーっと聞いていたい気分でした。
また次の機会にぜひ続きを。
ライブにも行こうっと。
LOVE PSYCHEDELICO OFFICIAL SITE | ラブ サイケデリコ公式 (外部リンク)
次回8月12日はビッケブランカをお迎えしてお送りします。どうぞお楽しみに。