6月3日のゲストは引き続き 藤原道山 さんです

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この回をもう一度聴く!
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員の方が聞くことができます)

毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。今週のお相手は香月千鶴です。

今回お迎えしたゲストは先週に引き続き尺八奏者、藤原道山さん。

いよいよ近づいてきました7月7日(金)の藤原道山×SINSKEのコンサート。

藤原道山×SINSKE 「四季 -春夏秋冬-」

2017年07月07日(金)
開場:昼13:30 夜18:30/開演:昼14:00 夜19:00
お問い合わせ:ヨランダオフィス・チケットセンター(10時?18時)
TEL 0570-033-337

ヨランダオフィスWEB(外部リンク)

dozan1今日はやっぱりその相棒でもあるSINSKEさんとの出会いのお話から。

尺八とマリンバ、あまり接点のなさそうなお二人の初めての対面はなんとテレビの演歌番組の競演から。しかも演奏したのはSMAPの「世界で一つだけの花」。

そこで、当時お互いに常識を越えた表現の可能性を追い求めていた事もあって意気投合。

そこから少しづつコラボの可能性を探っていたのですが、初めての舞台はいきなりの人間国宝、狂言の野村万作氏のパーティー。

野村万作氏から尺八で「ラヴェルのボレロ」をリクエストされ、限られた条件の中でこのバレエ音楽を表現できる編成として、藤原道山×SINSKEのお披露目と相成ったわけですね。

不安と期待の入り混じった初めてのクラシックの尺八とマリンバの演奏は大評判。
以降、ありとあらゆるジャンルの音楽へチャレンジし、新たな表現の地平を切り開き続けています。

藤原道山×SINSKEとしては出会って10年、ツアーで全国を回って6年。
本当に出会いって運命だなあって思うエピソードですね。

もちろんSINSKEさんだけでなくソロや自身のグループ、そして今やあらゆる分野のアーティストやオーケストラとの競演などジャンルレスに広く世界でも活躍する藤原道山さん。


そんな道山さんが選んだ「ルーツ・ミュージック」はクラシックでした。
ラヴェル「弦楽四重奏ヘ長調」

ラヴェルが27歳の時に書かれた、古典的な形式を踏まえつつ瑞々しい和声と旋律で新風を吹き込んだ、まさに温故知新な楽曲との評価が高い名曲です。

音楽一家の育った道山少年は小学校時代からの実はラジオっ子。
FM雑誌片手にラジオから流れる未知の音楽に胸を高鳴らせていた頃に、ラジオ番組のテーマソングとして出会ったそうです。

そこから現代音楽などにも趣味は広がっていったそうですが、尺八の世界とは随分違うような。

ところがご存知のように、あらゆるジャンルの音楽家との共演する現在の活動はこの時代からつち使われたものとも言えそうです。

一例として道山さんはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターであり、後に競演アルバムも発表することになるフォルクハルト・シュトイデとの出会いとコラボレーションの際にも、その知識や得たものが大いに役だったといいます。

そんな道山さんに「これから共演したい楽器はありますか?」と尋ねると「(楽器の種類より)演奏する人ですね」とハッキリ。尺八など伝統の音楽のみならずあらゆる音楽に造詣が深く愛好する道山さんにとって、音楽や楽器にボーダーはなく、ただそれを表現する人との刺激的な出会いと融合を大切にしているんですね。

2週に渡ってお届けしました藤原道山さんとの音解。

最初から最後までにこやかにおだやかに、いつも周囲への気遣いを忘れない道山さん。一方で音楽の話になると、キラキラした目でその楽しさを伝える姿は常に新たな世界への挑戦を楽しんでいるチャレンジャーそのもの。そんな2つの顔がとても印象的でした。


来週6月10日は、andropの内澤崇仁さんを迎えしてお送りします。どうぞお楽しみに。