5月20日のゲストはひきつづき 小曽根真 さんです。

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この回をもう一度聴く!
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員の方が聞くことができます)

毎回、素敵なゲストをお迎えして、その音世界を紐解いていくプログラム「SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)」 。今週のお相手はこはまもとこです。

今日のゲストは先週に引き続き小曽根真さん。

先週は深く濃密にその音世界を紐解いていただきましたが、今週は一転、はんなりと京都弁のご挨拶からスタート。相変わらずサービス精神たっぷりの小曽根さんです。

この日は、ドライビングミュージックとしてセレクトしていただいたご自身の「クリスタル・ラブ」と共に、社会人になって初めて買った自家用車で自分の音楽を聞きながら日がな一日ドライブしていた思い出や、ジャズシンガー、ピアニストとしても著名なダイアナ・クラールとの交友に、歌手としてデビューするかもしれなかった(?)驚きのエピソードまで楽しいお話がいっぱい。

そんなお話もやがて、やっぱりゲイリー・バートンさんのお話になっていきます。

実は引退の話を最初に聞いたのは人づてだったという驚きのお話。

スコットランド生まれのテナー奏者トミー・スミスさんから、ゲイリーさんが次の小曽根さんとのライブを最後に引退するという話を聞いたのです。

その瞬間、あまりの動揺に「ああ」としか声が出せなかった小曽根さん。

小曽根さんにはゲイリーさんの引退への強い決意を確信したそう。その複雑な胸中は察するにあまりありますね。

日本を本当に好きなゲイリー・バートンさんのためにも、今回のツアーはなんとしてでも最後を飾るにふさわしい幸せな思い出にしなくては。小曽根さんは柔らかい口調で強くそんな決意を伝えてくれました。

ヴィブラフォン。
簡単に言えば鉄琴の一種ですが、鍵盤打楽器であるヴィブラフォンをゲイリー・バートンさんが叩くと音が湯気のように立ち上るようで、歌うように音色を出せる人はゲイリー・バートン以外にいないといいます

小曽根さんはそんなゲイリー・バートンさんから「楽器を歌わせる方法」を教えてもらった、まさに師ともいえる人。

そしてゲイリーさんを通して小曽根さんが学んだ「音楽」とは何か。

そんなことをお話してくれる小曽根さんのおだやかで理路整然とした口調とは裏腹に、その表情や声には様々な思いが溢れ出るようで、本当にゲイリー・バートンさんと小曽根真という人の深い深い愛情と敬意で育まれた強い関係性を伺わせてくれるようでした。

そんなお話を聞かせてくれた後に小曽根さん自身がピックアップしてくれたのは、小曽根真&ゲイリー・バートンで「FOR HEAVEN'S SAKE」。

ビリー・ホリデイの代表曲でもあるこのスタンダードナンバーは、ゲイリー・バートンさんのヴィブラフォンをメインに演奏されています。

鳥肌がザワッと立つようなその音色。
小曽根さんのお話の後で聞くその演奏は、まさしくゲイリー・バートンが「息をして歌っている」と誰しも思うことでしょう。

そしてこの曲を受けて、最後に小曽根さんが語ってくれた、ゲイリー・バートンさん自身がゲイであることを小曽根さんにカミングアウトしたその瞬間のエピソード。

なにひとつ飾ること無く、その時の心情を訥々と語る小曽根さんに、またまたお二人の固い友情を感じ心を掴まれるようでした。

そして、いよいよ近づいてきたゲイリー・バートンと小曽根真のライブをぜひ見たいと思いました。


皆さんはいかがでしたか?
聴き逃した人はぜひタイムフリーで。

ゲイリー・バートンさんとの3年ぶりにしてファイナルとなる今回のツアー。
歴史の1ページをみなさんもぜひ目撃してくださいね。

小曽根真&ゲイリー・バートン Tour 2017, Final

6月2日(金)19:00 福岡シンフォニーホール
詳しくは...
小曽根真 Makoto Ozone Official Website (外部リンク)

2週に渡ってお届けしました小曽根真さんをお迎えしての「音解」。
私達にとっても実に濃密で楽しい時間となりました。小曽根真さん、ありがとうございました。

来週5月27日は、藤原道山さんを迎えしてお送りします。どうぞお楽しみに。