メシュラングルメ研究所です!!
様々な食材に関して、研究、新たなメニュー開発を
していこうじゃないかというコーナーです。
先週から海苔について研究をしています。
先日、海苔の生産が盛んな柳川市に行ってきて、色々調査してきました。
今回は、滅多に見ることのできない海苔の種付けに行ってきた話をしましょう。
塩塚川の漁港から出発し、現場に向かう船の上で色々聞いてきました。
種付けのタイミング
海苔漁師さんにとって一番大事な日で、「海苔漁師さんの元日」とも言われています。
毎年、漁師さんのたちの組合長会議で決定します。
10年前は10月1日が解禁日でしたが、気候の変化により、どんどん遅れています。
今年は10月27日でしたので、これまでで最も遅いタイミングになります。
種付けの日が遅れるということは、そのまま収穫量が減ることを意味するので、
漁師さんにとっても悩ましいところです。
海苔漁師さんの一年のサイクル
3月から海苔の種を植え付ける牡蠣殻作りに入ります。
水槽の中に牡蠣殻を入れて 海苔の種をつけて培養させていきます。
その後、網のメンテナンスを行い、
9月には海に支柱を設置。
種付けのタイミングに合わせ、種の成長を調整するのが難しいです。
種付け前までに、網にビニル袋をくくりつけます。(落下傘という)
種付け前日、一家総動員で落下傘に牡蠣殻を仕込んでいきます。
牡蠣殻をつけた網を支柱に括り付けて海に張ります。
その後、牡蠣殻から出てきた海苔の種が網に付着して、成長。
11月から3月にかけて、海苔の収穫があるというわけです。
海苔網の張り方
最初は、10枚から20枚近くを重ねて海に張ります。
その後、網の一部を切り取り、研究所で種の状態を確認していきます。
早くて3日から10日ほどで種が網で成長していくそうです。
網での成長が始まったら、重ねた網を広げていき、
それぞれの網に栄養が行き届くようにします。
最終的には、1枚ずつになり、そこから育った海苔を収穫します。
その第1号が、先週入札が行われた海苔というわけです。
ちなみに、広げた網の半分は、11月中旬に陸に引き上げ、冷凍保存します。
海苔は冷凍しても死なないそうです。
その網は、年が明け、1月になると、また海に広げます。
それが、冬海苔になります。
お米でいう二毛作に似ています。
さあ、来週も海苔の話をしますよ。