fmfukuoka

2009年11月アーカイブ

【その22】衣装のデザイン考えろってさ

先日、また衣装の打ち合わせをした。

予算的なこと、デザイン的なこと...いろいろ話した。

そしたら、絵を描いてくれって言われた。

岳飛シンカイIMG_0001.jpg

これは昔、僕が描いた人物設定のやつ。

南宋時代の大臣のコスチューム。

ドラマの時代は春秋戦国だけど、相国はこんなカンジだと思う。

漢民族の衣装は布が多い。

でも、そのバサついてる感がそれらしく思えたりもする。

今から王宮の舞の衣装デザインを二種類ほどする。

ひとつは漢民族の女官の衣装。
ひとつは征服された少数民族の衣装。

漢民族は優雅に舞うやつで、少数民族のほうは大胆に動けるやつ。


衣装デザインという仕事も増えたぞ...

わーっはっはっは...

んーん...

頑張ろう。

...

作演出 今はイラスト描きの阿久根知昭


【その21】組み立てを再考中です

どうも、阿久根です。

音楽とダンスと考えつつ、もうそろそろ芝居のことも考えなきゃいけなくて...

この舞台は、リーディングではありませんで...
まったく読まずに、全てセリフを入れて、会場に語りかける形式なんですよね。

そして、ちゃんと立ち芝居もやるんです。

ここで一番負担がくるのはブッチさんなんですけど、
まあー...器用な方なので、今頃から、

「これ、セリフ言いながら琴を実際に弾いて、弾き終わったらバク転です」

とか言ってても、なんか、やれてそうですもんね...

でもですね...「語り」の部分は、凄く複雑なフォーメーションになりそうなので、
甘沢役のブッチさんと、姜琰役の渡辺には、セリフキッカケとか照明タイミングは細かな差別化を計って、混乱を防がんとあかんなーと...日々模索しております。

それに、ブッチさんは一番早いタイミングで衣装替えをするので、
早替えが出来るよう、衣装さんに作りを考えてもらっています。

たくさんいらっしゃるダンサーの服も作んなきゃいけなくなるので、三人体制でそろそろ取り掛かんないといけないとか先日言ってました。

だんだん...

多方面に忙しくなりつつあります。


【その20】民族の服のこと

00388S~1.JPG
ダンスの衣装の件で、今、いろいろと資料を漁っていますが...

中国ってですね、現在、漢民族のホカに少数民族が55集団いて、物語の舞台になった2200
年代のころにはもっともっといたんですよね。

ヒロインの姜琰も少数民族の出だったりします。

設定では、秦より更に西の方から来た女性なので、ウイグルとかアフガニスタンなどの地域の影響があるダンスを踊り、
そして、漢民族に気に入られるため、それに合わせた舞も踊れるようになっているというイメージです。

漢民族と、僻地の少数民族ではどのような差があるかというと、それはスカートとスボンの差。

それには中華思想が関係してまして...

あのー...まず中華思想の話をしますね。

中華っつーのは、「私たちが文明の中心」という意味です。
中華は『中心で華やか』ですからね。

なので中華(漢民族)の周りはみんな蛮族の国という扱いをします。

だから、その中華側が記録に残した周りの異民族の名称は差別的な呼称になってます。
匈奴(きょうど)とか、鮮卑(せんぴ)とか、南蛮とか...
とにかく、やたらケモノヘンやムシヘンが付けられて人間扱いしてません。

日本や朝鮮はまとめて『東夷』って呼ばれて、更に、日本人は【倭人(わじん)】とも言われてます。
魏志倭人伝に出てくる呼び方ですけどね、これも実は「まつろわぬ人々」という意味でございます。

で、文化の中心である漢民族はズボンを履きたがらないんです。

なぜかというと、僻地の野蛮な民族たちは、馬に乗るんでパンツルックなワケです。
あれと一緒になりたくないから、ズボン系は履きたくないんです。

だからエリート意識のある中華の王族はスカート系になるんですよ。

「我々は尊い人間である」

ってことなんです。

まー現代でスカート履いてる男性は、そことは関係ないんですけどね、
昔はそうだったんです。

でも、漢民族であっても軍人は馬に乗ったり船に乗ったりしますから、そこはパンツルックになるんですよ。
だから、どんな王朝でも、文官武官といたら、蛮族のカッコをしていない文官の方が地位は上になったりするんです。

ですから、武官が散々暴れて、国を治めるなり相手を滅ぼすなりしたら、あとはもう武官は用無しなので、
文官が政治を牛耳って、武官は低い地位のままで終わってしまいます。

実は、これは――

「武官は、胡服を着るから野蛮だ」

という認識なんですね。

胡服というのは、匈奴(モンゴル人)の服ことです。
つまり馬に乗るパンツルックをさします。

女性がよく着るチャイナドレスも胡服ですけどね。
あれも腰から下にスリットが入っているのは、馬に乗りやすいようにされたものなんです。

チャイナドレスは、元々、満州民族の民族衣装から発展したもので、清の時代によく流通するようになるんです。
清は、漢民族ではなく、満州民族が統治した時代だったから、馬に乗りやすいようにできた女性のドレスといっても、
野蛮人扱いはなかったワケです。

で...

この物語の舞台となった時代は、もちろんチャイナドレスはありません。

胡服(パンツルック)を着ているのは、漢民族ではない異民族か武人です。

姜琰は、この時代の芸人という時点で、ヨソから流れてきた人物でしょう。

この時代は、貴族たちの大きな国が近隣の小さな部族や、王族を滅ぼし、飲み込みながら国を拡大していたので、
敗れた国の民族はその国の奴隷になるか、更に僻地へ逃れるしかありませんでした。

敗れた貴族や部族の姫たちは、美人であれば洩れなく後宮へと入れられたので、大きな国の王が持つ後宮内は、
そりゃーもうバラエティに富んだ、あらゆる種類の美人と、いろんな民族の空気があったと思います。

まあ...そこでは、滅ぼされた自分の民族の復権を画策して、王の子を身ごもって実権を握ろうと、
女の戦いが繰り広げられるんですけどね。

大奥のドラマみたく...

あッ!いかん、ドレスから話が逸れた。

えー...ちゅーワケで、姜琰は、市場でダンスを踊るときは、民族系のダンスを踊り、
王の前では、雅(みやび)た漢民族の舞を披露するんです。

つまり、

市場の大道芸ダンスでは胡服(パンツルック)。
魏王の御前では、スカート系で色っぽく舞う(なぜなら王の抱きたい気持ちをそそんなきゃいけないから)。

ということになります。

王の前の群舞は、雅調の舞だとは思いますが、魏の国は多くの民族を吸収しているので、
その群舞の中に、アレンジとして胡服のダンサーが入ってもいいと僕は考えています。

西域系とか南方系のダンスとかね。


ま...そういう風に、今、ダンスを面白くするために、無理のない大義名分を探している状況です。

上にダラダラ書いたのは、舞台のダンスに多様性を持たせる言い訳みたいなモンですが、
やっぱ、お客さんの期待を裏切らず、「こんなもんだろう」的イメージは裏切りたいですからね。

えー...

ぼちぼちやっております。

作演出 阿久根知昭

【その19】ダンサーの髪の毛のこと...

えー...阿久根です。

こんちは

昨日、衣装打ち合わせをしました。

衣装を作っていただける方とお会いして、どんなイメージかをクダクダと言いまして、
今、ダンサー募集している群舞の部分の話になって、

靴をどうするのか

髪型をどうするのか

となりまして...


靴はバレーシューズでいけるだろうとなり、髪型は出来たら、結うカタチになるから、なるべく髪が長いと助かるなあ...ってな話になりまして、

今、ダンサーに参加してみようと思われている方がいらっしゃって、オーディション前に「髪を切りに行こうかなあー」なんて考えていらっしゃったら、ちょっと待ってくださいね。

なるべく長いままでお願いします。

フツー芸能プロダクションに所属しているタレントさんは、だいたい何にも対応できるように、伸ばさせてますもんね。
長いほうがいろんなアレンジが出来るし、短い髪の役がくれば切りゃいいですしね。

まー...

今、ブッチさんが独特のヘアスタイルなので、悩んではいますけども...
ダンスで参加される皆様はなるべくなるべく長いままでお願い致しますぅ。

作演出からでした。

【その18】ブッチさんのこと

どうもー

作演出の阿久根です。

今日はブッチさんについて書こうと思います。

えー、まー

ご存知でしょうが、
僕がラジオドラマで賞を頂いた作品は、全てブッチさんが主役でございます。
ブッチさんったら、ここでもFM福岡にめちゃめちゃ貢献しています。

ところで...

初めて僕がブッチさんにお会いしたのは、結婚披露宴の打ち合わせでした。

なぜ、そこでお会いしたかと言いますと...
福岡の歓楽街にたくさんのビルをお持ちのある会社の社員さんが、
自社の経営するレストランで結婚披露宴をするっつーので、僕はそれをプロデュースしてくれと依頼を受けまして...

その披露宴の司会がブッチさんだったんです。

初めてお会いした時のことはブッチさん覚えてないかもなー...

ブッチさんって、放送のあのまんまの方。
一緒に飲んでも凄く楽しい。
毎度毎度ブッチさんのサービス精神の旺盛さには驚かされます。

ブッチさんったら、客を喜ばせるためのコネタをしっかり仕込んでたりするんです。

披露宴の打ち合わせに入る前も、客に名刺を渡す時に、いちいち間違えて別のモノを出す。
みたいなことを軽くやって、ちゃんと笑いをとってから打ち合わせに臨む姿勢を目の当たりにして

「スゲー!」

と感心しました。

まー...披露宴当日は、入り時間に遅刻して来られましたけどね(笑)

その何年か後に、僕は、FM福岡でちょっと昔に放送していた『土曜ドラマ館』という、
ブッチさんがパーソナリティを務めてたお昼の番組で、ドラマを書くことになるんですけど、
そん時は、まさか自分が書くハメになるなんて思わないから、ブッチさんに

「ドラマ館、時々聴いてますよー」

なーんて、かなり月並みなこと言ってましたね。

で、ブッチさんも

「あざーす」

みたいなね。

で、僕...実はその番組、(たまたま)面白いのを聴いたことがなくて、
まさか後で自分が書くハメになるなんて思わないから、素直に―――

「あれーキビシイっスねー」

みたいな失礼なこと言っちゃったりしてね(すんません)。
僕としては、あまりホンが面白くない意味で言ったんですけど...

なのに、「キビシイのは全てイッパツ録りだから」という理由を、ブッチさんに教えてもらいました。

まー、ブッチさんもウザかったでしょうねー。
僕がドラマ書きだとは知らなかったでしょうから、そこらのシロウトが意見してるみたいな光景でしたからね(笑)

そうやって僕は、まったく表現世界とは違う場所でブッチさんに会ってたワケです。

その時ブッチさん見て、芸達者やなーと思って...

で、その何年か後に、ひょんなことから僕はラジオドラマを書くことになりまして、
すぐに番組ディレクターの大塚さんに言いました。

「なんでイッパツ録りなんスか!?もっとテイクしたらいいのにッ」

そしたら、大塚さん

「だーってブッチがイッパツの方がいいって言うんだもん」

「ナヌー!(昭和)」

で、ある日、ドラマの収録現場に赴いてみたら、ちょっと驚きました。
ブッチさんがホンに目を通して、こうしようああしよう言ってて、もうそれはブッチさんが演出している図。

その時、僕は―――

「ああ、役者だったんだ」

と初めて分かったのでした。

僕は、後から加わった身なのでアレなんスけど...

大塚さんとブッチさんの関係は長くて、互いの信頼関係って凄く厚くて深いんです。
FMにブッチさん連れてきたのは大塚さんですもんね。

「賞を獲りたい。だからそんなの書いて」

と、いつも僕に言うのは大塚さんですが...
僕とブッチさんは、賞獲りに固執はしてません(たぶん)。

でも、大塚さんはいつもこう言うんです。

「ブッチと賞を獲りたい」
「ブッチと日本一になりたい」
「ブッチとじゃなきゃ意味がない」

って。

ブッチさん知ってました?
大塚さんはずーっとそればーっか言ってたんですよ。

......

大塚さんとブッチさんでの連続受賞は本当に良かったです。

ブッチさんと大塚さんが局内を歩いていた時、ある方から

「あ、受賞コンビが来た」

とか言われてましたもん。
ま...そこには僕もいたんですけどね...

今度の舞台も、ブッチさん、大塚さん、そして僕の現場です。

ブッチさんは、舞台では更に表現を広げてくれるでしょう。
楽しみにしていてください。

ダンサーも募集中です。
参加してください。


作演出 阿久根知昭でした。

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