12月18日、持ってる水曜日。


今日の水曜ラジゴンは2020年3月30日(月)電気ビルみらいホールで行われる石崎ひゅーい、小山田壮平、長澤知之のコラボイベントFM FUKUOKA「BEAT ON BEAT トラス」のライブ先行予約を行いました。たくさんのご予約ありがとうございました。

お三人のメッセージリレー企画も良かったですねえ。
ホントに言うのかな石崎さんの「暮らしに役立つ情報5つ」。気になる。

さて、そんなわけで今日はそれぞれのメッセージと音楽を中心にお送りしました。あと2000年代の音楽。

でもって、メッセージテーマは「持ってる」。

人はいろんなものを持っている。
荷物やら大切なものやら運やら財産やら借金やら。

そんなありとあらゆるものを対象に今日は「持ってる」について皆さんに送っていただきました。

皆さん色んなものを持ってましたねえ。

いつも持ち歩いて手放せないものの話題や、
長年愛用して捨て時を失ったものの話題。
完全に邪魔だけど持って歩かなきゃいけないものもあれば、
しょっちゅう無くすもの。

福引で頻繁に当たり続ける運を持ってる人や、
要所要所で幸運に拾われる持ってる人。
不幸を引き上げてしまう持ってる人や、
病を持ってしまった戦っている人。

「持ってる」だけで、こんなに色んな人生模様があるとはねえ。面白いですねえ。

毎週好評頂いてます! 「ほっと一息 弁護士さんとのティータイム」。
今週も安井杏奈弁護士と千綿俊一郎弁護士が登場です。

年末年始はゆっくりしたい千綿弁護士と、実家で年を超える瞬間は空中で過ごす安井弁護士。
なんと毎年、一人でやっているそうです。なんて面白いんだ。

今日は介護、相続と遺言書の話。

昼間っからそんな話?って思う方もいるかも知れませんが、いやいやとっても大事な話。そんな事言ってる間に、後になって大騒ぎってこともあるかもですからね。

そんなお話やってます。
今週もタイムフリーで聞いてくださいね。


ホット一息 弁護士さんとのティータイム(LINK)
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内とプレミアム会員の方が聞くことができます)

チンタメは2016年のすべての映画でNo1と騒いでいましたこうの史代さん原作、片渕須直監督のアニメ映画「この世界の片隅に」が、新たなエピソードを加えて再登場した作品「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」です。

昭和19年(1944年)に広島市江波から呉に18歳で嫁いだ明るく楽天的な絵が大好きな主人公すずさんが、戦時下の困難の中にあっても明るく工夫を凝らして日々を過ごしながら、それでもなお戦争の悲劇に翻弄されながら昭和20年、1945年8月6日広島に原爆が投下し敗戦その後までを描く作品。

新しいカットや描き直しをして「完全版」とか「ディレクターズカット版」とか言って公開される作品は数あります。
面白いんだけど、まあマニア向けかなと。なんならちょい肩透かしだったりね。

ところが今回の「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」が面白いのは

元々が2時間9分の映画ですが今回、全く新しいエピソードも加えて38分も追加して2時間47分。
しかも、その新しいエピソードやあちこちに加えられたシーンのおかげで映画全体の印象が随分ちがうんですね。だから「完全版」とか「全長版」とかじゃなくてどっちかというと「もうひとつのこの世界の片隅に」って感じになっているのが新しいです。

もともとの作品にあったすずさんのセリフが、新しく加えられたカットが前に入ると同じセリフが違う意味に聞こえてくる。なんてことがたくさんあるわけですね。

今回の「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」、大きく違うのは「この世界」では原作からバッサリカットされていた白木 リンのエピソードが追加されています。

この白木リンは、前作にもちらっと出てきますが、呉の遊郭にいる遊女で原作ではこのタイトル「この世界の片隅に」に関わる重要なキャラクター。闇市の買い物で道に迷って色街に迷い込んで偶然知り合い、境遇の違いを超えて心を通わせる女性です。

18で顔も知らぬ男、周作のところに嫁いでいつも所在ないすずと、子供の頃に売られて遊郭にやってきたリン。

たった3度しか会わない二人ですが、お互いにお互いの存在を認め合い肯定してくれるいわば親友であるんだけど、すずとまったく関係ないと思いきや、実は鈴たちとのかかわり合いがあったことがわかる当たりから、このリンの存在が後々さらにすずを追い込んで行くという超残酷な存在でもあります。

さらに「テル」という登場シーンは少ないけれどすずの運命にかかわる少女が新たに登場します(声優は人気の花澤香菜)。

結果、浮かび上がってくるのは「女性としてのすずさん」が強調されて、今回の映画は戦時下でも悲しくてもたくましく生きる(さらにいくつもの)人生を描きながら「居場所を求める一人の人間」の物語という普遍的なテーマが強く印象付けられます。

そんなハードなテーマなのにユーモアとほんわかした水彩画のようなタッチとエピソード丁寧に丁寧に描かれる市井の人々の生活。反してそんな日常を吹き飛ばす轟音(音のこだわりもすごいです)で描かれる爆撃の凄まじさ。

もう一度、ぜひ劇場でご覧頂きたいです。
私は全身がシボむくらい泣きました。尊い!

今週はここまで。
また次回です。