今日のゲストは土岐麻子さん。
人呼んで「シティ・ポップスの女王」。
今年でソロデビューしてなんと15周年。それ以前のCymbalsの時代から一貫して都市の音楽を奏でてきた土岐さんですが、2000年に入ってからの「ネオシティポップス」やここ数年の世界中で注目される日本のシティポップスの再評価の中で、2017年の「PINK」にはじまる正面からもともと曖昧な「シティ・ポップス」に正面から向き合うアルバムで今まさに時代のど真ん中で評価されています。
ゲストの出演部分はこちらから(LINK)
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内とプレミアム会員の方が聞くことができます)
「早いですよね。でもずっとやってきたことが信頼してもらってきているというか」
と、照れる土岐さんなのです。
そんな土岐さんはいつだって肩の力が抜けて涼やかで素敵な方。
ガチャポンの質問は今日の番組テーマ「◯◯ペイ」について。
「最近使いますよ。交通系カードを買物とかで使いますね」
あんまり生活も最先端を活用!ってイメージではないですね?と聞くと、
「そうですねー。スマホなんかもバキバキで(笑)」
と、バッキバキのスマホを見せてくれました。
「もう一年くらいバキバキなんですけど、今や(ヒビになれてしまって、普通に使ってて)私にはヒビは見えてないんですね(笑顔)」
「◯◯の秋」というテーマでは、「食欲の秋」の話題になってバンさんから「大好物ってなんですか?」って質問には、
「えーっと、餅。」
お答えが全部、ワンパク。笑っちゃったけどすごい好きです。
さて、そんな土岐さんの新しいアルバムは「PINK」と「SAFARI」に続く"シティポップ3部作"の完結編10月2日に発売されたばかりの『PASSION BLUE』です。
「トオミヨウさんを迎えての3枚めで、年に一枚づつ。そろそろ開放してあげたい」と言って笑ってましたけど、この3枚は日本のポップス史に残る名作です。
「私の大好きなかつてのシティ・ポップスの先人たちのみなさんは、サウンドのジャンルじゃなくて常に時代に切り込んでいくパイオニアではないかと。その意思をついで今の音楽として再定義みたいな」
と、さすがのお答え。ノスタルジーやファッションではなくって、姿勢みたいなものを受け継ぐってお話。だから聴き応えはスムーズでお洒落ですけども耳をそばだてると、そのサウンドや歌詞は今の先端を行く現代性に満ちています。
そしてジャケットでは、街の早朝、あるいは夕暮れ、空に浮かんでいる土岐さんがいるのでした。なんかすごい。番組ではその撮影のお話も聞かせてくれました。
そんな、素晴らしいアルバムを携えてのライブ、福岡は来年すぐです!
「TOKI ASAKO LIVE 2019-2020 "PASSION BLUE ?冷静寄りの情熱ツアー"」
2020年1月2日(日)イムズホール※24歳以下の方は当日2,000円キャッシュバックあり(写真付き身分証必要)
キャッシュバックが気になりますね。
「親子の方もいらっしゃいますし、若い人たちにも観てほしいなって思いますね」
今シティ・ポップスがなにかと国や世代を越えて注目される中、多感な時期の世代の人こそぜひ聞いてほしい。そんなふうに思いますね。
そんなわけで、もう本当に楽しかった土岐麻子さん。
ちなみに今日集まったファンの方の中には、『PASSION BLUE』にちなんで全身青のコーディネートの方も。応戦する方もおしゃれなんですねー。とそんなところにも驚いたりして。ありがとうございました!
TOKI ASAKO OFFICIAL WEBSITE (外部リンク)
今週のメッセージテーマは「◯◯ペイ」。
乱立して混乱しているキャッシュレスサービス。どれがどれやらさっぱりわからないって方も多いのでは?
クレジットカードに交通系はじめとするICカード、デヴィッドカードに、バーコード決済。
ほんと色々あって、それぞれに特典も違うし税金のキャッシュバックなんてものまで、もーあっちもこっちも混乱中。
そんなわけで乱立しているのなら、今日はちょっと大喜利チックに勝手に「◯◯ペイ」をつくっちゃいましょうというテーマでした。
水曜ラジゴンって大喜利は多分ほぼやってなかったと思うんですが、楽しいペイがいっぱい届きました。ええ、いいっすねえ。
そこらへんのところはぜひタイムフリーで聞いていただくとして、一番多かったのが「アダモちゃんペイ」と「寛ペイ」だったあたりにコアリスナーの世代が知れたりもしましたよ。
意外と大喜利もいけるな!と確信した今回でした。
あわせてキャッシュレスサービスに関する話題はたくさんいただきました。
かしこく使いこなしている方もいらっしゃいましたけど、多くは困惑気味のメッセージ多数。
それはそうですよねえ。
だけども、ここはひとつストレス溜めてしまうのならば、いっそ楽しんでしまいたいなと思いますけどね。
そして今日は、先週から始まりました新コーナー「ほっと一息~弁護士さんとのティータイム」2回目 をお送りしました。前回に続いて井上健二、井川原有香両弁護士をお迎えして、ざっくばらんに弁護士さんや法律のお話を伺いました。
思いもかけず、あまり聞いたことのない弁護士さんをお願いしたらどうなるの?ってな部分まで踏み込んでお話してくれるお二人、頼りになります。
だし、おふたりともお話していてとても楽しいんですよね。
弁護士さんのイメージが随分変わりました。
こちらもどうぞどうぞよろしくおねがいします。
今日のチンタメは話題の作品「ジョーカー」をご紹介。
コミックスや映画でおなじみアメコミヒーロー「バットマン」の宿敵、悪役のジョーカーを主役にした異色の作品。
アメコミ映画としては比較的低予算の作品ですが、これがなんと「ベネチア国際映画祭」のグランプリ、金獅子賞を受賞してしまったので大騒ぎ。それだけにとどまらず大ヒット中のアメリカでも、映画館の警備を強化されたり悪影響を恐れて規制やら反対やらの意見すら出る始末。
ちなみにこの映画R-15、15歳以下は観ることができません。つまり本格的に大人のための映画です。
そしてこの映画は社会の底辺で虐げられている普通の男が、いかにして稀代のサイコパス、ジョーカーになるかを描いた作品です。
1981年、社会不安と不満、格差の拡大が進んで街中にピリピリした緊張感が高まりまくっている架空の都市ゴッサムシティ。
40男で貧しい男アーサー。いずれはコメディアンとして成功することを夢見て、今はしがないピエロの格好でのパフォーマンスなどで食いつないでいます。
ただでさえ世知辛い世間の風に加えてアーサーは脳に障害もあって、脈絡なく高笑いしてしまう病を抱えていてそのたびに「薄気味悪い」と疎まれ「ナメているのか」と叩きのめされる日々。
定期的に受けるソーシャルワーカーとの面談で処方箋を手に入れて薬でなんとか安定させているという樹話題状況です。
さらに家に帰れば病床の母親の面倒も観なければならず、その母親はアーサーを「ハッピー」と呼び、子供の頃からずっと「どんなときにもいつも笑顔でね。」といい続けます。
ありとあらゆる不運と不幸と仕打ちにさらされてどんどん追い詰められていくアーサーは、どこかで自分の内なる闇を目覚めさせジョーカーへと向かいます。一方ゴッサムシティの物言わぬ不満とストレスは今にも爆発寸前。両者が絡み合うことで大変な事件へとつながっていきます。
この映画が危険なのは観客はそんなアーサーにグイグイと引き込まれて感情移入しちゃいます。そして、闇に落ちていくアーサーをなんとかやめてほしいと心底願います。
一方で闇に近づくほどに開放され優雅に踊るアーサーの姿は本当に皮肉。
陰鬱で重い映画ですが、実はアルシュのカタルシスもあり、なんといっても主演のホワキンフェニックスのものすごい熱演と、華麗な映像と音楽で格調高くそれでいてわかりやすく描かれています。
数多くの謎、バットマン世界ではおなじみの登場人物たち、それらも一見遠いようでいてアーサーと絡んでいく展開も見事。
アーサーが憧れる、人気番組のホスト、マーレイをロバート・デ・ニーロが演じ、「タクシードライバー」や「キングオブコメディ」の強い影響を明確にしながら、それもまたストーリーの中に組み込まれていきます。
社会が悪を生み出すのではない。だが社会の写し鏡のように悪は目覚める。
まさにあまりにも現代とぴったりすぎ。
そんなわけで社会的に色々騒がしているのかも知れませんね。
好き嫌いはかなりありそうですが、まずは一見の価値あり。と思いました。私は大好き。
今週はここまで。
また次回です。