さて本日のラジゴンはスペシャルなゲスト2組。
まずはテレビでもおなじみの渡辺えりさんです。
なんて軽く紹介しましたけども日本の演劇界においてトップランナーとして活躍し続ける、劇作家、演出家、女優にして日本劇作家協会会長なのであります。
ちんの世代なら、80年台野田秀樹さんの「夢の遊民社」などと並んで演劇の枠を軽く超えて「小劇場ブーム」という社会現象といって良い爆発的人気を誇った「劇団3◯◯」主宰としてもおなじみでしょうか。
今回は演劇人として素晴らしいお話を聞かせていただいたのです。
事前に別スタジオにて収録させてもらったのですが、その内容とボリュームは素晴らしくて約20分間できるだけ省略せずに放送させていただきました。
内容についてはここで引用するのももったいない。かつての小劇場ブームの頃の思い出話も聞かせてくれました。ぜひタイムフリーで聞いていただきたいです。
ゲストの出演部分はこちらから(LINK)
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内とプレミアム会員の方が聞くことができます)
今の日本の演劇の厳しい状況、そんな中で「怒り」を推進力に今までやってきたという渡辺さん。
福岡では博多座で「三婆」の公演が終わったばかり。休む間もなく今回はオフィス3◯◯の新作「私の恋人」のプロモーションのためにおいでいただいたわけなんですけど、いろんな場所へプロモーションで飛び回っているその中のひとつの番組であっても、しっかりと向き合って、真摯に受け答えた上で演劇について熱く熱く語る渡辺さんに私達はいたく感動したのでした。
バンさんなんて若干うるうる(キラキラかな)しつつ渡辺さんの一言一言に大きくうなずくのでした。
そんな3◯◯の新作「私の恋人」。
原作は「ニムロッド」で第160回芥川賞を受賞した上田岳弘の第28回三島由紀夫賞受賞した同名作品。
2015年に再演した『ガーデン ?空の海、風の国?』が自作と世界観が似ていると聞いて上田さんが劇場に足を運んだのをきっかけに親交が深まったそう。その作品が「私の恋人」。それ以降、昨年も上田さんの『塔と重力』をもとにした『肉の海』も好評で今回ついにその「私の恋人」を新作として公演することとなりました。
「テーマとしては人類愛」と説明してくれた渡辺さん。
理想の女性を10万年の時を越えて追い求める男。平成日本を生きる三人目の私、井上由祐は35歳を過ぎた今、美貌のキャロライン・ホプキンスに出会う。果たして彼女は私の恋人だろうか?
そんな壮大で謎めいたす時空を超えたお話を、小日向文世さん、本作が初舞台となるのんさん、そして、渡辺さんの3人だけで時空も性も超えて30の役を演じます。しかもこれ音楽劇です。
「自分が3◯◯でやってきたことと今回のふるったテーマがとても共鳴するところがあって、それを1時間半に凝縮しました」
長年共演なども多く念願の3◯◯の舞台で共演となる小日向さん、「あまちゃん」で共演後親交もあり今回初舞台となるのんさんとお三人の化学変化を楽しみ。
これはぜひ観たいところ。
オフィス3◯◯「私の恋人」
2019年8月17日(土) 開場16:30 / 開演17:00 FM FUKUOKA公演
2019年8月17日(土) 開場12:30 / 開演13:00 (福岡公演)
2019年8月18日(日) 開場12:30 / 開演13:00 (福岡公演)会場 大野城まどかぴあ 大ホール (大野城市曙町2-3-1)
丁寧に丁寧に言葉を重ねて、熱くお話する渡辺さんに圧倒しながらお話に吸い込まれていくようでした。
渡辺さんをスタジオから送り出して、ふと見ればバンさんは少し興奮気味に上気した表情で虚空をミツメているのでした。
オフィス3○○(さんじゅうまる)オフィシャルサイト (外部リンク)
さて続いてのゲストは隈富太郎さんと藤井尚之さん。
T-UPとして1987年にライブ活動を初めて以来、博多のロックシーンで活躍する隈さんと、おなじみチェッカーズとしての活動以来隈さんとの親交も深い尚之さんです。実は九州産業大学付属九州産業高等学校の同級生だそう。
でもって、実はバンさんとも高校時代から知る中。隈さんがやっているライブハウスに通っていたんだそうです。
その頃のバンさんてどんな感じだったんですか?
「一言で言えば不思議ちゃんです(笑)」
そういう意味ではなんですか、同窓会っぽいトーンもありまして始終スタジオは謎の空気が漂っていました。ええそりゃもう。楽しくてしょうがないです。
ゲストの出演部分はこちらから(LINK)
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内とプレミアム会員の方が聞くことができます)
話を少し戻して、そんな共演も多いお二人ですがそんなこともあって、お二人で九州産業大学付属九州産業高等学校の応援歌『光 輝け』を手がけたそう。
どうすればそういうお話になるのかちょっと謎だったんですが隈さんに教えてもらいました。
「今の九産の副校長が、高校時代の副担任だったんですよ。ずーっと付き合いはあったんですけど、オリジナルの応援がなかったんで『隈、作ってくれ』と。で、5分後にまた電話があって『尚之くんとはまだつきあいがあるのか』って。『尚之くんが作曲して、隈が作詞ってできない?』といわれて尚之に電話して『はいやります』と(笑)」
絶対服従!
「あの時代の我々の学校はすごかったですからね」と笑う尚之さん。
そんな高校時代のお話はタイムフリーでぜひ。笑えますよ。
さて、そんなお二人が出演する恒例のイベントが行われます。
『Rock'n'Roll Garage vol.52 DANPA! IN HAKATA』
会場:The Voodoo Lounge
日時:2019年9月14日(土) OPEN 18:30 / START 19:00
出演:隈 富太郎(T-UP,WILD-G)/BOMBERS / WILD-G / 藤井尚之
「元々はこのイベントはガスホールで『Rock'n'Roll Garage』として初めて。とにかくリーゼントのロックンロールで踊るイベントに『DANPA!』とつけていて、3年前くらいからまた福岡ではじめているんですよね」
「演奏してお客さんが踊るってことあまりないじゃないですか。だから踊ってみなさいよと(笑)」と尚之さん。
間違いなく楽しいイベントになりそう。
そして多方面で大活躍の尚之さん。
今年も3月にアルバム「DARK&LIGHT」をリリースして、ライブなども旺盛に行っています。今回のイベントでもそんな尚之さんのパフォーマンスを存分に楽しみたいところですね。
NAOYUKI FUJII "Special Live Theater" Vol.6
2019年10月5日(土)ビルボードライブ大阪
2019年10月12日(土)ビルボードライブ東京
詳しくは藤井尚之 Official website (外部リンク)
今回は隈さんのお話に上手にサポートする役回りで助かりました。今度はゆっくりまたゲストでお話聞かせてください。
そんなわけで、いろんなお話を聞かせていただいたお二人。
また遊びに来ていただきたいですね。
お二人ありがとうございました。
隈富太郎 Tomitaro Kuma official FaceBook (外部リンク)
今日のメッセージテーマは「入れ替わってる?」。
普段は気づいてないまま過ごしていても、何かの拍子で「あれ?変わってる?」ということありませんか?
この前まで自分が兄貴だったのに気がつくと、すっかり弟分になってる。
とか。
私と旦那の立場がすっかり入れ替わってない?
とか。
ん?あいつの奥さんって別人になってない?
とか。
まあ、「入れ替わる」というよりは「変わってしまってないか」みたいな、日常の不思議について募集しました。
たくさんのメッセージに感謝感謝。
色々あって面白かったのですが、番組で紹介できずちょっと悔やんでいるのをひとつ。
「気がつくとお店が変わっているということはよくありますが、そのお店の前はなんだったのかひとつも思い出せません」
というようなメッセージがあって、ああっと思ったわけです。あるあるですよね。
結構愛用したり親しみをもって観ていたはずの日常の風景だったはずなのに、新しい風景になって完全に記憶を書き換えてしまった驚きと不条理。
最近、ちょっとすごいなと思っているのが、いつも通りかかるあたりに巨大なドン◯ホーテができたのですけど、ドン◯ホーテってそれ以前にあったお店の記憶とか匂いを完全に払拭してしまうのですね。多分大変な勢いで記憶が書き換わっちゃう。その個性と力量に驚愕しております。
天神のお店の前って覚えてます?
それはどうでもいいお話でした。失礼。
まそんなわけで、今回もみなさんありがとうございました。
今回は今週末12日の金曜日から公開の人気CGアニメシリーズ最新作「トイ・ストーリー4」です。
ちんは「トイ・ストーリー」が大好物なんです。
1995年11月22日に全米公開された劇場公開映画としては史上初となる全編CGIの作品。あのAppleのスティーブジョブスがAppleを一度追われて、色々なパソコン関係の会社をやりながら投資してCEOとなった新興企業ピクサー。
カウボーイのおもちゃウッディと、自分が本物のヒーローと思い込んでいるバズ・ライトイヤーはじめとするおもちゃを中心に個性豊かなおもちゃたちのドラマが繰り広げられるシリーズは子供たちにはもちろん、真に大人の鑑賞に耐えうるアニメです。
どころか、大人こそ今見返すことで「これは自分の物語」と思うこと間違いなしの傑作。それが「トイ・ストーリー」です。
1作目の「トイ・ストーリー」では、子供のそばにいて愛されることこそおもちゃの幸せ。寵愛を受けていたウッディのもとに、最新型のおもちゃバズがやってくることで今回描かれるのは「嫉妬」。そして自分は本物と思い込んでいたバズが実は「おもちゃ」と気づくアイデンティティ崩壊の危機を乗り越える「受容」。そして、所有されるおもちゃの運命を超えて、再び自分で自分の運命を選ぶ「選択」が、可愛いキャラとワクワクするアクション、まさにエヴァーグリーンなストーリーの中で描かれます。
4年後の2作目は親友となったウッディとバズ、そして仲間たちの「友情」。初めて分かるウッディはもともと何のおもちゃかと判明する「過去」と新しい仲間カウガールのジェシーはじめとする悲しすぎる「過去」と向き合う乗り越えること。おもちゃという立場の「運命」までを、さらに攻めた表現で描きます。
さらに11年経って発表された「3」では、飽きられたり捨てられたりをいつも心配しているおもちゃたちにズバリ「死」という概念と向き合うことになります。今回は捨てられて主人がいないことを選んだおもちゃと、それでも子どもたちの所有物であろうとするおもちゃの対立など、グッとダークに。しかし、かつてない見事なラストで今回ついに「人間側の選択」も加えて3つの作品を感動的に締めたのでした。
さて、こうしてキレイに終わった。と思ったトイストーリーですが、なんと9年経って今回「トイストーリー4」が公開されるのでした。
ちなみに先行して公開されたアメリカでは異例の大絶賛です。
さて実際のところは...というところですが、これはぜひ劇場で確認していただきたい。
今回は、新しいご主人のもとでなんと主人公中の主人公ウッディが「飽きられる」という悲しい運命が。というのもご主人のボニーは、自分で食事用のスプーンを適当に加工して作った「フォーキー」に夢中。でも自分は「ゴミ」と自覚しているフォーキーが脱出。
ボニーが愛するのはフォーキーならば、フォーキーの面倒を見ることこそ自分の使命と革新するウッディは探索に外に飛び出していく。
さて、外の世界では?
そんなお話で、今回は「3」に出てこなかったかつてのガールフレンド的おもちゃランプスタンドの美しい人形ボー・ピープがさっそうと登場してキーパーソンとして活躍します。
ちょっとアレ?と思ったのは、前3作とはなんとなくイメージが異なります。
全シリーズ中、一番の大冒険でアクションとホラー風味、サスペンス風味もたっぷりで面白いことは間違いなし。
なんですが、なるほどと思ったのはつまり今回「3」までトイストーリーの芯にどーんとあるテーマを揺るがす内容なのじゃないかと思います。
それがかつてないラストに繋がるわけで、自分たちの周りでは賛否両論。
ああ。喋りたい。
でも言わない。
ぜひ、劇場でご覧ください。
今週はここまで。
また次回です。