昨年初めて開催され話題となった「福岡マラソン2014」。
福岡の魅力が随所に取り入れられた素晴らしい大会だったと私も、色々耳に
しました。また、実際に走るランナーだけでなく、応援する人、そしてボランティアの
方など、多くの方たちが大会を一緒に盛り上げていた、そんな感じも受けました。
先週は、マラソンを通じて「福岡の魅力」を感じてもらえるそんな大会の、
様々な仕掛け、についてお伺いしました。今週は、苦労した点、改良点、
そして今年の大会への意気込み、抱負などをお伺いしていきます。
今週もコンシェルジュは
福岡マラソン実行委員会事務局事務局次長竹中菊博さんです!
宜しくお願い致します!
今村「福岡の中心地からスタート、そして多くのランナーと、
苦労した点も様々あると思います。まず、コースを設定するうえでの苦労した点や
配慮した点など お聞かせください。」
竹中さん「前回もお話ししましたが、普段走れない道路を
ランナーが走れるというのがマラソン競技の魅力のひとつに
挙げられます。そこで都心部の天神をスタートとしました。
コース全体は一言で言うと「飽きのこないコース」です。都会から自然へと
次々に変化していく風景を楽しみながら、気持ちよく走れるコースで、
全体的に大きなアップダウンも少ないので、初心者にとっても走りやすいコースに
なっていると思います。また、コース上の13km手前と29km手前の2か所に
「LOOK 右側後方に福岡タワーが見えます」という看板を設置しました。
この2か所からは福岡タワーを遠目に見ることが出来ます。
5km地点で見た大きなタワーが遥かかなたに見えることで、
「ここまで走ってきたんだ。」ということを実感いただけたのではないかと思います。
今村「スタートとゴールが別々になる...と言う部分でも、
工夫や苦労した点などございますか?」
竹中さん「スタートとフィニッシュが違うということで、
スタート地点で預かった参加者の荷物をフィニッシュ地点まで輸送する
必要があります。荷物袋は縦68cm、横50cmの大きさですが、
12,000人分の荷物となると相当な量になりますので、10トントラック6台、
7トントラック11台の計17台で輸送しました。荷物の預かり及び返却には
特に気をつかいました。次に、いつまでも交通規制を続ける訳にはいきませんので
コース上に9箇所の収容関門を設けました。各関門の所定時間内に
通過出来ない方は、そこで競技を止めていただくのですが、その方々を収容して、
荷物のあるフィニッシュ地点までバスで運ぶ必要があります。
この収容バスとして23台を用意しました。」
今村「全てのイベントや ランナーに対しての様々な心配りなど、
福岡と言う街をかなり意識した部分が見えるんですが、やはり「福岡」を
意識しながらの準備だったんですか?」
竹中さん「前回お話ししましたが、フルマラソンには
全47都道府県及び海外から参加がありました。
遠方からお見えになる方に、福岡を知ってもらう、そして福岡の魅力に
触れていただく折角のチャンスですので、コースや給食を始め、
出来るだけ福岡の特徴を出せるように準備しました。
フィニッシュ地点のおもてなしエリアでは、糸島の美味しい食材などを
提供しました。また、近隣の市や町に呼びかけ、受付会場やフィニッシュエリアに
各自治体のPRブースを出してもらいました。次回は是非家族や友人と
一緒に観光で福岡に来ていただきたいと願っています。」
今村「当日の苦労した点、または ここがよかったな、と
感じられた点を教えて頂けますか?」
竹中さん「開催の1週間前から当日の天候を一番心配していました。
天気予報は雨で、実際前日の夜から雨が降り続けていました。
雨が降ると体温が奪われ、途中リタイアする方々も増えてきます。
またボランティアさんをはじめスタッフの方々の活動にも影響が出てきます。
これは困ったなと思っていたら、スタート5分前に嘘のように
雨が上がりました。もう奇跡が起きたとしか思えませんでした。
ランナー、スタッフ、沿道で応援してくださる方々、皆さんの想いが
通じたのではないかと思っています。」
今村福岡マラソンという 大きな大会を企画、運営されて、
どんな所に意識して大会を進めていかれましたか?
竹中さん「マラソン大会という競技は、陸上競技場や体育館などの
限定された施設で行うのと違い、一般道路を使用しての競技です。
しかも42.195kmという長い距離で行うため、沿道の事業所や
お住いの方々には 交通規制等で大変ご迷惑をおかけすることに
なります。このため、まずはご理解・ご協力のお願いに回りました。
ご迷惑をおかけしているにも関わらず当日は沿道からたくさんの応援を
いただき本当に感謝しております。
今村「竹中さんは実際に走られたりしましたか?
竹中私自身マラソンランナーで、あちこちの大会に
出場していますので、一体このコースはランナー目線でどうなのか
確かめてみようということで、去年2月に試走しました。
手前味噌かもしれませんが、次々に変わってゆく風景は飽きがこず、
走っていて楽しいと感じましたので、きっと皆さんにも喜んでもらえると
確信しました。事務局を離れたら、一参加者としてレースを楽しんで
みたいと思っています。まずは抽選に当たらないといけませんが...
今村さん福岡マラソンは今年も開催されると思うのですが、
どのような大会にしていきたいですか?
竹中さん今後も全国で市民参加型マラソンの新設が
予定されています。マラソンの開催時期は10月から3月の半年間に
集中していますので、開催日がかぶることになり、人気のない大会は
淘汰されていくのではないかと思っています。
今回、ランナーの方から「福岡の応援は違う。」という声を聞きました。また
参加されたランナーの皆さんが、福岡を走りたいと思ってもらえるような
大会にしていきたいと思います。そのためには、沿道からの声援や
ボランティアさんたちの活動も大きな要因となります。
福岡には全国的に有名なお祭りがあります。春はどんたく、夏は山笠、
秋は福岡マラソンというように季節の風物詩になるような大会に
育てていきたいと思います。」
今年こそは参加したい!と思っている方、そして昨年参加された方へ、
一言お願いします。
竹中さん私は「マラソンは参加者の数だけドラマがある。」と
思っています。実際、フィニッシュ後にプロポーズされたカップルもいました。
42.195kmという半端ない距離を完走した時、周りの評価も含め
その人の人生観が変わると思います。
しかし練習せずに完走できる距離ではありません。
昨年は当選したのをきっかけに走り始めたというランナーの方々も多く、
私のところにも「どんな靴を買ったらいい?」という問い合わせがありました。
参加したいと思っていらっしゃる方は是非今日から「走る」ことを
日常生活の一部に取り入れて欲しいと思います。
昨年参加された方、完走された方は自己記録の更新を狙って、
また途中リタイアされた方は今度こそ完走を目指して是非エントリーください。」
オンエア曲
SATURDAY IN THE PARK / CHICAGO
Memories / 森高千里