fmfukuoka

監修阿久根知昭の最近のブログ記事

聴いてくださった皆さまありがとうございました。
製作スタッフ、執筆作家方々、お疲れさまでした。
fm福岡皆さま、お疲れ様でした、そして、ありがとうございました。

Write Staff Guild(ライト・スタッフ・ギルド)に登録される9人の作家の共演・協演・競演の現場でございました。

ここで全章を、サクッと聴けるように並べておきますね。

《スタッフ》
技術       内野 彰
          生越盛幸
監修       阿久根知昭
企画構成作曲 大塚和彦

第1章『中国革命への道』Podcast.mp3
◆清朝政府打倒の革命蜂起に失敗した孫文。九州の面々との出会いから、日本の政治家と結び、再度蜂起の準備を始める。(主役:孫文)
作演出 阿久根知昭
《キャスト》永淵幸利/二橋康浩/山下 晶/矢山 治/美和哲三/三原宏史/鶴賀皇史朗/阿久根知昭/渡辺美穂

第2章『君は兵をあげたまえ』Podcast.mp3
◆商人梅屋庄吉は、東洋人に対する欧米人の横暴さに憤っていた。ある日、庄吉は、香港で開かれた慈善パーティで孫文と出会う。(主役:梅屋庄吉)
作演出 日下部 信
《キャスト》永淵幸利/二橋康浩/杉山英美/山田高廣/田中富士夫/古賀麻里沙/山口浩二/畦かなえ/矢山 治/渡辺美穂

第3章『大陸浪人の夢』podcast.mp3
◆兄の影響でアジア革命を夢見ていた宮崎滔天。孫文と出会い、孫文を助け、孫文と衝突し、そして、孫文と真の友情で結ばれてゆく。(主役:宮崎滔天)
作演出 阿久根知昭
《キャスト》永淵幸利/山下 晶/中山ヨシロヲ/鶴賀皇史朗/矢山 治/美和哲三/三原宏史/渡辺美穂

第4章『大アジア主義』Podcast.mp3
◆玄洋社の総帥頭山満。孫文に、自分が成せなかった理想を見るが...頭山は、大義のために同志の命を奪ってきた悲しみを抱えていた。(主役:頭山 満)
作演出 高野龍也/阿久根知昭
《キャスト》永淵幸利/矢山 治/美和哲三/佐藤順一/山下 晶/村上差斗志/三原宏史/渡辺美穂

第5章『玄洋社の躍動』Podcast.mp3
◆財を投じて孫文を支援する平岡浩太郎。しかし、いくら注ぎ込んでも革命蜂起は失敗し続け、次第に苛立ち始めるが...(主役:平岡浩太郎)
作演出 三浦としまる
《キャスト》永淵幸利/美和哲三/岩城朋子/矢山 治/三原宏史/佐藤順一/渡辺美穂/
田村 唯/神谷侑紀/清水 遥/毛利綾那/毛利花那

第6章『浪曲「革命を成す」』podcast.mp3
◆大事な戦いで武器が届かず、その責任を問われて革命から退いた宮崎滔天は、突然浪曲師となる。そして、『三十三年の夢』を著す。(主役:宮崎滔天)
作演出 山下 晶
《キャスト》永淵幸利/山下 晶/上田裕子/鶴賀皇史朗/瀬口寛之/酒瀬川真世/椎木樹人/國廣欣孝/中山大介/渡辺美穂

第7章『大同団結』podcast.mp3
作演出 瀧本雄壱
◆ジャーナリストとして革命家たちを追う末永 節(みさお)。革命家黄興を助け、滔天と共に、孫文と黄興の革命同盟を成功させようと動く。(主役:末永 節)
《キャスト》永淵幸利/久保大輔/山下 晶/國廣欣孝/三原宏史/上原大輝/安倍祐馬/中村大介/寺本 純/神田 眞/瀧本雄壱/
渡辺美穂

第8章『辛亥革命』podcast.mp3
◆武昌で反乱が起き、各地は武装蜂起し辛亥革命が起きる。九州人もそれぞれの場所で革命勃発を知り、それぞれが動き出す。
作演出 阿久根知昭
《キャスト》永淵幸利/二橋康浩/山下 晶/矢山 治/久保大輔/酒瀬川真世/三原宏史/椎木樹人/國廣欣孝/渡辺美穂

第9章『革命奔走記』podcast.mp3
◆宮崎滔天の妻、ツチの見た中国革命。滔天と熱烈な恋をして結婚。ある日、夫滔天が、熊本荒尾の田舎に大革命家孫文を連れてくる。(主役:宮崎ツチ)
作演出 前原寿代
《キャスト》永淵幸利/上田裕子/山下 晶/酒瀬川真世/鶴賀皇史朗/多田香織/阿久根知昭/渡辺美穂

第10章『知者は惑わず』podcast.mp3
◆亡き平岡の意志を継ぎ、孫文を支援する安川敬一郎。国賓であった孫文が失脚すると、日本政府は孫文への対応を変えてしまう...(主役:安川敬一郎)
作演出 高山力造
《キャスト》永淵幸利/東 久仁彦/高山力造/高田順也/渡口陽子/得能ありさ/美和哲三/矢山 治/佐藤順一/松本太一/渡辺美穂

第11章『孫文の花嫁』podcast.mp3
◆梅屋庄吉の妻、梅屋トク。宋慶齢と結婚したいという孫文のために、そして、孫文を支援続ける夫のために、トクは全力で行動する。(主役:梅屋トク)
作演出 美和哲三
《キャスト》永淵幸利/杉山英美/二橋康浩/矢山 治/山下 晶/猛者真澄/美和哲三/阿久根知昭/渡辺美穂

第12章『孫文と慶齢』podcast.mp3
◆宋家の三姉妹の次女、宋慶齢。辛亥革命に歓喜していた娘は、やがて、孫文の秘書となり、孫文の妻となる。(主役:宋 慶齢)
作演出 阿久根知昭
《キャスト》永淵幸利/渡辺美穂/坪内陽子/青木あつこ/二橋康浩/佐藤順一/美和哲三/杉山英美/山下 晶/矢山 治/
上田裕子/阿久根知昭


シリーズの途中から聴かれた方も、こちらで全ての章が聴けます。


あけましておめでとうございます。
監修の阿久根でございます。

さて、このスペシャルラジオドラマも、半ばを越えようとしておりますが、
このスペシャルラジオドラマは第一章の時から、もー革命革命
今まで放送されたものは、終始革命革命...
と、劇中そればっか言っておるのでございます。

実は―――
去年、作家のギルドを作りましてね、
北は北海道から、南は鹿児島まで、作家の在する居住地もいろいろですが、
作家の現場をこの九州、福岡を通してあちらこちらに生み出し、
どんどんとソフトを世に送り出すラインを設けてやろうと試みたワケですけどね。

それはもう革命(のつもり)だったのでございますよ。

ほんで、作家の現場として、まずラジオドラマ制作で作ったろーと思って、
企画を揉んでいたら、この『孫文と九州人』というドラマ企画が降りてきたのでございます。

で、

僕は作演出兼、監修として番組制作に入っておりますが、とってもとってもアホな分、
共に日本一を獲った大塚さん、ブッチさんに寄りかかりまして、
ギルドに所属する8人の作家有志にも執筆と演出で戦っていただいております。

実は、そこに孫文の革命を綴り、九州人たちの躍動を描くことで、
僕は、我々作家ギルドの革命を投影しておりました。

まー...

この九州という土地で熱く生きた人物たちを描けるのは、
本当に良いタイミングだったと思います。
今、テレビ・映画の企画がぼちぼちとギルドに振られておりますが、
ギルドの活動が、
まずは、この孫文と九州人たちの革命を描くことから始まったことは吉兆であり、
ラジオドラマで放送業界賞を獲り続けたFM福岡が、全九州に向けて放送する、
ということも正に吉兆であると感じております。


つーことで...

これからもFM福岡が優良なラジオドラマ、面白い番組を発信するために、
この『絆よ、悠久なれ』というスペシャルドラマは、
とってもとっても頑張っている番組でございますので、皆さま応援お願いいたしますね。

年明け一発目放送は、1月6日の19時でございます。

第7章『大同団結』でございますので、よろしくお願いいたします。


監修 阿久根知昭

【その8】辛亥革命について

| コメント(0)

どうも、お久しぶりです。
監修の阿久根です。

このシリーズも只今、9章まで録り進めて参りました。

辛亥革命の章の収録も終りまして、少し気持ちはラクになってきました。

編集している大塚さんに対してのダメだしも、
この頃、なんか優しくなってきたなーと自分では思っているんですけども...

えー...

第8章の
『辛亥革命』
って、このスペシャルドラマシリーズのヤマ場だったりしまして、
今までの章の主役たちが、それぞれの目線でこの革命を見、
それぞれの立場で、この革命を語るようになっているんですね。

しかし、ヤマ場っつっても、
辛亥革命って偶然に勃発して、そのまま地崩れ的に中国各地でバンバン蜂起して、
あれよあれよで清朝政府を倒しちゃったので、主役である孫文とか九州人たちが
軸にいなかったりするんですよね。

孫文はアメリカに行っちゃってるし、日本でも、度重なる革命蜂起失敗で、
「もうムリなんじゃね」的、雰囲気が漂ってしまってて、
日本人志士たちも距離を置き始めたりしてましたし...
日本の中国に対する政策も、だんだんダークサイドに行っちゃったりしてるし...

しかも、孫文と、黄興らの革命組織が大同団結して成った中国同盟会も、
意見の対立で分裂しかかってたし...

そんな流れの中での辛亥革命勃発でした。

実は、孫文ってですね、清朝政府という巨木に絶えず斧を振りおろして、
ずっと小さな傷は付け続けていたんですよね。

そこに、九州人たちも協力して刀を振って傷を付けてみたり、
孫文に栄養ドリンクの差し入れしたりして、更に黄興や宋教仁たちも、
孫文の付けた傷の箇所に、ノコギリやナタを入れ始めて...

巨木過ぎて多少の傷ではビクともしないと思われてたんですけど、
実は、その巨木が内部で腐ってて、あっと言う間に倒れちゃったんですよね。
孫文がヨソにお出掛けしている間にね(笑)

まあ...そんなところを描いたのが第8章でした。

宮崎滔天の妻、ツチの姉である、前田卓子(つなこ)も出てきます。

彼女は夏目漱石の『草枕』に出てくる那美のモデルになった女性ですけど、
実は、中国同盟会の機関紙を発行する民報社の編集室に寝泊まりして、
中国人留学生の革命志士たちの面倒を見てたという方です。

宋教仁の日記によく出てきますけど、本当に親切な革命おばちゃんだったようです。

ドラマに出てくる卓子は、その親切な革命おばちゃんイメージと、
夏目漱石の草枕に出てくる那美の男を翻弄する女性イメージを足して描いてみました。

明治という時代の女性は地位が低く、人権が無いに等しい状態でしたので、
そんな世に反発する卓子は異端視されるんですけど、
その異端視具合が草枕の那美と重なるんですよね。

卓子は、孫文が書いて編集室に掲げた『平等居』という書が好きだったらしいので、
総ての人間は等しくあるものという革命の理想は、
男女等しくありたいという彼女の理想に直結していたのでしょうね。

孫文は中国南部の僻地でばかり革命蜂起していましたけど、
黄興と宋教仁は、中国の中央の物流の要衝で革命を起こそうとしていました。

まあ...それが成功したんですけども、黄興と宋教仁の側にいて、
彼らに大きな影響を与えたのは、前田卓子であったと思います。

なので、辛亥革命の章では卓子に登場してもらいました。

「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい」

草枕の冒頭にはこのような文が出てきますけど、これって当時の孫文に聞かせたいくらい。
聞いてたら身に沁みたろうなあ、と思いますね。

頭良さげにもっともらしく発言しても、ホント角が立つもんね。
もー、バカでいるのが一番よ。

って、言ってあげたい。


あ...長くなりました。

じゃあ、また。

監修 阿久根知昭