今回のコンシェルジュは、世界一に輝いたコーヒーの焙煎士の方に
ご登場いただきました。福岡は、言わずと知れたコーヒーの激戦区、とも
言われています。そんな中で、世界の焙煎大会で見事優勝し、世界一に
輝いた方がいらっしゃいます。
今回のコンシェルジュは、そんな焙煎世界チャンピオンに輝いた、
大野城市白木原にある「豆香洞(とうかどう)コーヒー」焙煎士の
後藤直紀さんにお越しいただきました!!
World Coffe Roasting Championshipと言う焙煎の世界大会で見事1位に輝き、
世界一となった、豆香洞コーヒーの焙煎士後藤直紀さん。見た目はクールですが、
コーヒーのお話になると、1つ1つ丁寧に、熱のこもったお話をして頂きました。
後藤さんがコーヒーを焙煎している豆香洞コーヒー。写真右上に、銀色の2つの筒が見えますが、
これが後藤さんがこだわった「煙突」です。「煙突」は大事な焙煎機の1部。
えんとつを立てるために、何件もの物件を探したそうですよ!!
コーヒーの魅力に取りつかれたきっかけは?
もともと、お酒の販売のお手伝いをする仕事をしていて、
いずれ、お酒に関わる何かで独立したいな、とは思っていたけれど、
ある時、いろいろなコーヒー屋さんを回る社会人サークルを友人が立ち上げて、
元々コーヒーも好きだったので、一緒に付いて回っていました。
もちろんコーヒーの味、と言うのはお店によっても違うし、美味しいと思うものも
あれば、あまり口に合わないな、と言うのもあって、でもそれはそれで
楽しかったんです。でも、コーヒー屋さんに集まる人達とか、
長年やっているコーヒー屋さんに共通した、凄く素敵な人たちが集まっているな、
素敵な人たちがやってるな、と言う感じを受けました。
で、これはお酒の業界にはないような感じだったんですね。だから、仕事として
ずっと続けていくんだったら、そういった人たちに接していきたいなって
いうのがありました。なので、コーヒー屋さんをやりたい以前に、コーヒー業界の方に
入りたいな、と思ったのが、一番最初のきっかけだったんです。
コーヒーと言う飲み物の魅力ではなく、コーヒーを通して集まる人達と
関わっていきたい、と思ったのがきっかけだったんですね。
そもそも趣味と実益も兼ねて、家で焙煎をしていたという後藤さん。
なので、焙煎と言うポジションでコーヒー業界に入れたらな、と思っていたそうです。
そこから、ロースター(焙煎をする人達)の仕事を探したんですけど、
大きな会社でも焙煎をしている人って何人かしかいないので、なかなか
求職がなかったんです。じゃあ、ないなら自分でやるしかないな、と思ったんですね。
独学で色々とやっていた後藤さんですが、やはり限界がありました。そこで、ご自分が好きなコーヒー屋さんで
焙煎の修業をさせてもらっていたそうです。しかも、福岡と東京を通いながら・・・
東京に、後進を指導しているお店があったので、そこに勉強に行きました。
そこで初めて、プロとアマチュアは全然違うなと気づかされました。
仕事としてやることと、趣味としてやることというのの、求められる精度の違い
(作らなければいけないレベル)10回同じにやらなければいけないとか、
そういった所が、自分が思っていたよりもハードルが高いし、で
それが出来る技術って言うのが自分もやれると思ってたんだけど、全然足りませんでした。
福岡―東京の通いで焙煎を学んだ後藤さん。ついに「独立」、そう「豆香洞」オープンへと
繋がっていきます。お店をオープンするにあたっての大きな条件があったそうです。それは・・・
大きな条件は、煙突がきちんと立てられるか?と言うのがありました。
焙煎機の中で、実は煙突って言うのが重要な要素です。煙突は焙煎機の
一部で、焙煎の中で一番大事な空気の流れを作るところなんです。
なので、理想通りの煙突の建て方が出来るか?と言うのが1番の条件で
煙突が綺麗に建てられる所をずっと探していました。
だいたい500軒くらいのテナントを見ました。そしてその中の
4軒だけが、周りにも迷惑をかけることなく煙突を立てることができました。
その中で、雰囲気がのんびりして良かったのが、
白木原のお店だったんです。
そして、お店のお名前「豆」「香る」「洞(どう)」と書いて
豆香洞と読みます。
焙煎室って狭くて暗いので、先輩方見ていると、
洞窟にこもっている仙人みたいな、イメージがあるんですね。
だから自分も将来そんな感じになれたらいいな、って言うのも
含めて、「豆」「香」「洞」を洞窟の「洞」」と言う字にしました。
今回は後藤さんとコーヒーとの出会い、そして自らオーナーと
焙煎のお仕事もしていらっしゃる「豆香洞」の名前の由来なども
聴いていきました。
次回は、焙煎について、そしてコーヒーの基礎知識や
お家で簡単に「美味しいコーヒーの入れ方」などをうかがっていきます。
お楽しみに!