最近、よく耳にする廃校のニュース。
福岡でも昨年、大名小学校などが廃校となりましたが、日本では10年以上に渡って、毎年400校を越える公立の小中高等学校が廃校になっています。
そんな中、廃校になった地元の小中学校の校歌の復活に取り組んだのが、和歌山県の古座川町です。
かつて12校あった小中学校が少子高齢化とともに7校が廃校になった古座川町。そこで、忘れられてゆく校歌を残そうと町長や教育委員会、町の人々が協力して取り組み、歌詞や楽譜が集められたのです。
中には昭和38年に廃校になって資料のない小学校もあり、卒業生4人が記憶をたどりながら復元に取り組みました。
そして、現存する学校の校歌を含め12曲を、町の小中学生や保護者、教職員、卒業生、地元の合唱団など、みんなで手分けして歌ってCDに収録。
古座川の自然豊かな景色を収録したDVDとセットにして完成させると、町内およそ1600世帯すべてに無料配布したのです。
完成発表会では「改めて校歌を聞いて涙が出そうになった」と感激する町民や、また、町外で暮らす出身者からもたくさんの問い合わせがあるなど大きな反響を呼びました。
学校は廃校になっても、学び舎で歌われた校歌は人々の心を結び続けているのです。