明日から6月です。
5月の母の日に続いて6月第3日曜日は父の日です。
今日は、アメリカ映画の祭典、アカデミー賞での娘から父への素敵な贈りものをご紹介します。
毎年、様々な感動を呼び起こすアカデミー賞ですが、27年前のヘンリー・フォンダの受賞も多くの人々の心に残るものとなりました。
名優ヘンリー・フォンダといえば「怒りの葡萄」「荒野の決闘」「十二人の怒れる男」などハリウッドの映画史上に残る多数の代表作がありますが、なぜかアカデミー賞には縁がありませんでした。
1980年、75歳のときにようやくオスカーを手にしますが、それは名誉賞。
満足しなかったのは娘のジェーン・フォンダでした。
父親と同じ道を歩み、すでに二度にわたってアカデミー主演女優賞を受賞していたジェーン。
彼女は父親のために主演映画を企画します。
タイトルは「On Golden Pond(オン・ゴールデン・ポンド)」。
ひと夏を別荘で過ごす老夫婦の愛と、仲違(なかたが)いしていた父親と娘の和解を描いた作品でした。
実は、母親の死をきっかけにヘンリーから遠ざかっていたジェーンはこの作品で父と娘役で初共演しています。
そして名演をみせたヘンリー・フォンダはついに1982年(*1981年度)3月、第54回アカデミー主演男優賞を受賞。
しかしヘンリーは病のため授賞式に出席できず、ジェーンが代わりにオスカーを受け取り「お父さん、あなたを誇りに思う」とスピーチしています。
娘からの最高の贈り物を受け取りヘンリーが亡くなったのは、その年の8月のことでした。
主演作品の日本での題名は「黄昏(たそがれ)」。
ぜひ機会があったらご覧になって下さい。