食を楽しむ"誰でもグルメ" - 教えて!コンシェルジュ! | FM FUKUOKA
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食を楽しむ"誰でもグルメ"

今回もコンシェルジュはフードアナリストの
フジワラコウさんです。

今回はまず、フジワラコウさんに、グルメサイトで美味しい飲食店を
見つける方法を教えて頂きました。

グルメサイトで美味しいお店を見つけるポイント

注目するべきは、「シェフ」と「ドリンク」の2つ

まず、そのお店を「オーナーシェフが切り盛りされていること」が分かると
一番望ましいです。いつ伺っても同じシェフが調理されていること、
これは味の評価コメントを吟味する上で大事な要素だと思います。
経営者の方が別にいらっしゃって、雇われているシェフが時々変わってしまう
ということもありますから、その可能性を排除できるだけでも
信憑性が高くなりますね。

それから支店を展開されている場合、仮にセントラルキッチン方式で、
共通の食材や仕込みで運用されていても、現場の調理技術の差によって
味のクオリティにはバラつきが出てしまいますから、ある程度の不確定要素が
つきまといます。もちろん、高いレベルで本支店グループを維持されている
素晴らしい飲食店企業もたくさんありますので、こちらは参考レベルで
考えてもいいかもしれません。

それから、ドリンクについては、できれば、お店が用意されている
夜のラインナップ情報を見つけられると良いです。これは、具体的な銘柄まで
分かれば、なお言うことがないんですが、誰もが知っているような
"ありきたり"のモノではない、それも特に日本酒やワインなどの
「醸造酒のラインナップが幅広く充実」しているお店は、シェフの
"味へのこだわり"が強いことが多くて、お料理にも期待ができます。

発想の理由としては、醸造酒は、焼酎やウイスキーとかの蒸留酒に比べて
抜栓してからあまり日持ちしないんですが、それを充実させるということは、
基本的に飲食店にとって廃棄リスクが高まります。
そこで敢えてそういうお酒を揃えているということは、シェフがリスクを
取ってでもこだわりたいお酒の味への強い想いが、品揃えに反映されている
可能性があります。さらに加えて言いますと、原料由来の香りや味の成分が色濃くて、
なおかつ繊細な味わいの醸造酒を取り揃えるということは、料理とのマッチングを
幅広く提案できるわけなんですが、継続的にうまく運用していくためには、
同時にそれに応えられるだけの創意工夫された複数のレシピも
日々考えていかなければなりませんので、料理人として必要とされる技術も
ある程度高いものになってきます。

まとめますと、「いつもオーナーシェフが調理されていて、醸造酒が幅広く
充実しているお店なら、お料理も美味しい可能性が高い」ということになります。
少し乱暴なカテゴライズですが、クチコミ数が少ないお店を候補にするときには
特に重宝すると思います。

フジワラコウさんは、この方法で・・・
これまで、初めて伺う地域でこの方法を使ってきて、
個人的には外した事がありません!
だそうです。

さて・・・そんなフジワラコウさんが選ぶ
「おススメの店」をご紹介します!

「鴨猟理 まりも本店」

博多区上呉服町の知る人ぞ知る創業45年以上の名店「鴨猟理 まりも本店」
こちらは、割と最近みつけたお店で、夜は3日前までの完全予約制で、
文字通りこだわりの鴨料理を食べさせてくれるんですが、ランチはなぜか
「皿うどん」1種類のみなんです。この皿うどんが超絶に美味しい。
専門店の味を遥かに超えています。
特に、イカやアサリなどの海鮮中心の具材から溶け出したスープの
この複雑な旨味が何とも言えません。それを十分に吸ったモッチリな
中太麺が実は事前に焼いてあって、かすかな焦げ目から薫る香ばしさが
更に食欲を加速してくれます。
余談ですが、東京都内にある「日本一」という呼び声も高い
フレンチレストランで私が味わった海鮮料理の一皿から、
この皿うどんと全く同じ風味が感じられた出来事があって、その時は、
改めて「まりも」の素晴らしさに舌を巻きましたね。
今のところ、これが680円で食べられるのは幸せだと思います。

「肉の雷橋」
個人的にも何度となく通っている天神南エリアの人気店「肉の雷橋」。 福岡における炉端焼きブームを引っ張ってきた超人気店「雷橋」の 3号店的な位置づけなんですが、まず、マンションの2階のような ロケーションに面食らいます(笑)そこは勇気を振り絞って入って頂くとして、 店内は、流行りのコの字カウンタースタイルで、オープンキッチンの 開放感とライブ感もウリなんですが、本店が魚系メニューが中心なのに対して、 こちらは文字通り肉が中心ということで、いつも、おまかせで数種類ずつ 提供される「肉盛り」と「野菜盛」を注文するんですが、なんと言っても、 炭火による食材への火入れ具合が最高です。価格帯もカジュアル寄りですので、 特級食材を使っているわけではないんですが、新鮮で状態の良いものであれば、 人の業でここまで香りや旨味を引き出せるものかと感動させられます。 お会計時に「たったこれだけ!?」と心配になるくらいの満足感を いつも味わわせて頂いてます。
「レストランアレナ」
西中洲エリアの「レストランアレナ」 私の経験上、福岡で最も繊細で、素晴らしいフランス料理を出して下さる お店です。夜のみ・全10皿構成で、それぞれのお皿ごとに「土の香り」 「春の苦味」といったテーマが沿えられたストーリー仕立ての料理構成で、 こだわり抜いた食材と、その風味と食感を引き出す絶妙な火入れ、 味の輪郭を引き締めるハーブやソースの巧みな使い方、絵画のような美しい 盛り付け、ソムリエによる上質なサービス、ワインの品揃え、 白を貴重としたエレガントな空間、コストパフォーマンスも含めて、 いつ伺っても、ほとんどパーフェクトに近い満足度を味わわせて頂いています。 福岡のモダン系フレンチで、ここを超えるお店を私は今のところ知りません。

私がフードアナリストとして活動する大きな理由のひとつに、
このアレナの素晴らしさがたくさんの方に認められるような
福岡であってほしいという強い想いがあります。それだけの感動が
待っていることをお約束できる数少ない名店です。

参考にして是非行ってみて下さい。

フジワラコウさんのコラムも読めます!
https://fanfunfukuoka.com/feature/133510/

パーソナリティ


今村敦子

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