心と体を整える弱火調理法 - 教えて!コンシェルジュ! | FM FUKUOKA
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心と体を整える弱火調理法

料理研究家 山本智香さんが今回のコンシェルジュ。
お母さまである山本千代子さんも料理研究家です。

実家で料理教室をしながら、文化サークルで男性向けの料理教室を
開催したりされています。

さて、今回のテーマ「弱火調理法」ですが、これは山本千代子さんが
考えた調理法です。
     山本式弱火調理法
山本千代子さんが研究を始めたのが昭和41年。この名前になったのは平成に
なってからです。
この「弱火調理法」を考えるきっかけは、千代子さんが自宅で料理教室を
始めた頃の話。
料理教室を自宅で始めたら、換気扇が急に汚れ始めた。
それを見た千代子さん。「換気扇が今までの汚れと違う。汚れ方が激しい。
ひょっとしたら私の体の中も、換気扇と同じように汚れて行っているのかな?」と
思ったそうです。
どうして汚れていくようになったのか?と思い、一つ一つ検証していった時に
料理を作る頻度が増えた、と言うのも考えられますが、料理の内容が
変わっていっている。煮物から炒める料理に変わってくる・・・
そして、菜種油、ゴマ油中心から、サラダ油へと「油」変わってきた。
サラダオイルが普通の油より酸化しやすい、という事が分かったのは
実は随分後の話で、その頃は、サラダオイルと言う名前だけで
使う方が多くって・・・それぞれの原因で換気扇が黒くなっていったんですね。

それに気づいて、じゃあ「炒めなければいいのではないのか?」と言う事で
思いつき始めたのが、山本式弱火調理法です。
どういう風にしたらもっと美味しくて、もっと時間が短くて、
しかも台所も汚れない。そんな色んな欲張りな考えが重なって
作って行ったものだと思います。

長い時間をかけて考えられた「山本式弱火調理法」。
では、ズバリ!弱火調理法とは、ザックリいうとどう言う調理法ですか?

調理をする際に、最低限必要な鍋かフライパン。その容器に合う蓋。
(蓋が無ければアルミホイルでも代用できます。)
山本式にしたい材料(野菜、肉、魚)。良質な油と精製していない塩。
これがあれば大丈夫です!水は素材が持ってる水分で大丈夫です。

例えばアスパラガスを「弱火調理法」にしたいばあい。
鍋は冷たいまま(室温)オイルをひきます。その上に塩をひとつまみ。
鍋に入る長さに切ったアスパラをその上にのせ、蓋をして、
弱火にかけて3から5分で出来上がりです。

山本式弱火調理法の基本は、鍋は冷たいまま。
良質なオイルをひく。
鍋の大きさが16から18センチ直径であれば、オイルは
大さじ1杯から2杯。塩はひとつまみ。そして材料が100グラムから200グラム。
そして蓋をして・・・食材によって時間は異なります。

簡単!そして時間短縮にもなります。

また「灰汁」が「旨味」に変わる!
例えば「ゴボウ」は灰汁がある。
ゴボウは水にさらして調理するよりも(要は水にさらさない!)
山本式にすれば、ずっと柔らかくて美味しい。
ゴボウの「灰汁」は実はポリフェノール。
抗酸化作用がある植物ですよね?

この「ポリフェノール」が出る基準は、
ゴボウを切ったら切った面が空気に触れます。空気に触れるとゴボウは
自分の身体を守ろうとして、酸化を止めるためにポリフェノールを
変色させて自分の細胞を守るんです。だから酸化をさせる前に
調理してしまえば、ポリフェノールは、灰汁にならないで済みます。

経験談などもあり、体調が良くなったなどの声がたくさんありました。

次回はお待ちかね!山本式弱火調理法のレシピをいくつかご紹介します!

パーソナリティ


今村敦子

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