教えて!コンシェルジュ!: 2016年12月アーカイブ | FM FUKUOKA
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2016年12月アーカイブ

子どもと楽しむ 絵本の魅力

  • Web Staff (2016年12月 5日 14:05)

今回は、絵本司書、読書アドバイザーの安藤宣子さんにお越しいただき、
絵本の魅力についてたっぷりとお話し頂きました。

お子さんの子育てに悩んでいる親御さんに、絵本でお答えしている
連載もスタートした安藤宣子さん。今回はそんな安藤さんが
お進めする本をこちらでご紹介していきます。

まず、「0?1歳になって、ストーリーはまだ分からないけど
響きのいい絵本はないですか?」と言うお悩みに対して
おススメして頂いた絵本は・・・
ももんちゃん ぽっぽー
とよたかずひこさん著の人気シリーズ「ももんちゃん」の中の1つ。
子ども達が大好きな「ぱぴぷぺぽ(半濁音)」を使った擬音語が多い絵本。
また、電車、乗り物系は男の子が大好きなので、こういった絵本で
乗り物のイメージを膨らませてあげる感覚に届けさせてあげる
読み方をしてあげましょう。
本の中では「ぽっぽー、ぽっぽー」と2回の所を、
「ぽっぽーぽっぽーぽっぽーぽっぽー」と4回言ってあげるなど
工夫してください。簡単なストーリーも魅力ですし、親が読むときに
手で汽車をイメージした動きを入れるとさらに効果的です!
ももんちゃん.jpg
他にもたくさんの「桃んちゃん」シリーズがありますから、是非読んでみてください。

ここで沢山ある「絵本」を選ぶ時のポイントをお伺いしました!
絵本選びのポイント
日本の四季って素晴らしいですよね。気候・景色様々な楽しみがあります。
なので、カラー(色)を意識してみてください。例えば春だったら若草色、夏はブルー、
秋は茶色、冬は白。そこにそれぞれの季節の風物詩を持って来ると良い感じですよね。
そこで今回は、四季を感じる絵本を幼児向け、小学生向けとご紹介頂きました。
まず・・・
春を感じる絵本「幼児向け」
じっちょりんの あるくみち
かとうあじゅ作。じっちょりん.jpg
「じっちょりん」は、小さな小さな家族。そのじっちょりん達は庭の隅にいて、
花びらや葉っぱを食べて生活しています。しかし、種は食べません。
種を集めて、あちらこちらに撒きに行くんです。本では、人間目線と「じっちょりん」目線のページが
あるのですが、野の花の名前も書いてあります。図鑑としても使えそうな、大人も見てみたい1冊です。

続いて春を感じる絵本「小学生向け」
はるねこはるねこ.jpg
かんのゆうこ作、松成 真理子絵
この「はるねこ」は、春を呼んでくるのがお仕事。(シリーズで「なつねこ」「あきねこ」「ふゆねこ」があります。)
全ページに渡って「若草色」のパステルカラーが とにかく綺麗!色だけで「春」を
感じることが出来ます。
春の種を無くしてしまった「はるねこ」を助けたのが「あやの」ちゃん。
彼女は、春のお花や虫たちを折ってあげるんです。そしてそれを「はるねこ」の
ために、野原に振りまいてくれます。
「はるねこ」と「あやの」ちゃんが一緒に春を探しに行く、と言うお話です。
この本には、あやのちゃんが折った折り紙と同じモノを作ることが出来ます。
絵本の中で登場する折り紙を実際に体験できます!

続いて・・・
夏を感じる絵本「幼児向け」
なつのおとずれ
かがくいひろし著おとずれ.jpg
見るからに夏っぽい1冊です。著者のかがくいひろしさんは、だるまさんがころんだシリーズで有名です。
ユーモア、ナンセンス絵本の神のような存在です。
大人も楽しめる1冊です。
何よりもこの絵本の魅力は、一番最後のページに、絵と擬態語だけで夏の暑さをモロに表現しています。
これ是非体験してください!!

夏を感じる絵本「小学生向け」
南の島で
石津ちひろ著南の島.jpg
表紙から中の色まで「夏の色」ブルーです。
「南の島にすむ父さんの妹、ももさんと過ごしたぼくの夏休み。
しあわせすぎて、たいせつすぎて、思い出すとせつなくなる忘れられない日々のこと。」が
描かれています。

秋を感じる絵本「幼児向け」おちばいち.jpg
おちばいちば 西原みのり作
タイトル通り「おちば」でできた「いちば」のお話です。
作者の西原みのりさんは福岡出身。糸島在住の作家さんなので、地元の作家さんの
作品も是非読んで欲しい!と言うことで、この本を勧めていただきました。

秋を感じる絵本「小学生向け」
どんぐりと山猫
宮沢賢治さんの代表的な1冊。秋満載です!そして、様々な絵を描く方々が
1冊の本を元に絵をお書きになっていらっしゃいますが、今回勧めて
頂いたのが小林 敏也さんが絵を描かれた「どんぐりと山猫」です。
どんぐりと.jpg
こちらが小林敏也さんが絵を描かれた1冊です。
「どんぐりと山猫」は文字が多いんですが、同じお話の文字数なんですが、文字がおっきくて
絵と文字のバランスが絶妙なんです。

冬を感じる絵本「幼児向け」
バスでおでかけ 間瀬 なおかた著
おでかけ.jpg
「今日は素敵なところへ行こう」。お父さんに連れられてバスでおでかけした行き先は...?
クリスマス気分たっぷりのラストにはあっと驚く素敵なしかけが入った絵本。

冬を感じる絵本「小学生向け」
ひめねずみとガラスのストーブ
安房 直子作ひめねずみ.jpg
風の子「ふーくん」とひめねずみのお話。
冬の外の寒さとストーブの暖かさを綺麗に表しています。
キュンとする結末・・・あったかさと切なさを感じます。

アート(芸術・美術)を楽しむ

  • Web Staff (2016年12月 5日 12:53)

前回からコンシェルジュは、引き続き「こどもアトリエPLLY」の
代表でイラストレーターのPOLLYさんことノダユウコさんです。
ノダユウコさんが代表を務める「こどもアトリエPOLLY」詳しくは
コチラ→http://pollyoekaki.wixsite.com/polly1

そもそも「芸術」って何でしょうか?
自己満足ではなく、分かち合うもの
自分で表現したものを、見てくださる方や評価してくださる方、いろんな方がいての
分かち合うもの、と言うイメージがノダユウコさんにはあるそうです。

作品を作った人だけでなく、見る人にとっても芸術になるもの、
それが「芸術」と言うものなのでしょう。
そんな「芸術」に触れることのできるのが美術館です。
美術館の楽しみ方を伺いました。
プロからの観点で、どうやって楽しんだらいいんでしょうか?

絵にも相性がある
この絵、何だか好きじゃない。とか、この絵は大好き!とかあると思います。
なので、一度さーっと見てみて、気になるものがなければ
好きじゃなかったのかもしれないし、気になるものがあれば
足を止める、その作品に興味がわく。そこから調べたりして
知識になったり感動したりすることが楽しいと思います。


美術館に行く前に下調べをしておく
美術館に行って、説明文などを読もうとすると、そちらに気が行ってしまい
足りなくなったり、疲れたりします。
ある程度調べて行って、一回さーーっと見ます。
見終わったらもう一度戻って、さらに気になった作品をじっくり見る。
ノダユウコさんの場合、気になるポイントは画材だそうです。

人それぞれ気になるところは違うと思いますので、
気になった所を見つけて、自分のお気に入りの絵を探してみてください。

そんなノダユウコさんがリスペクトするアーティストが・・・
まやまっくす_400.jpg
マヤマックスさん。絵画、絵本、デザイン、ライブイベントなど、ジャンルを超えた多彩な活動で知られています。
もともと絵の学校などで絵を学んだのではなく「独学」で有名になられて、
教育学部を卒業しています。なので、子との活動をされていて、小児がんの子供と
ワークショップをしたり、色んな土地の子供達と大きな絵を書いたり。
ノダユウコさんもあこがれの存在なんだそうです。

自分の芸術を突き詰める、と言うよりも、子ども達の
心を、一緒に解放させてあげる先生
なんですね。
ちなみに、衝撃を受けた作品展は、楳図かずおさんの作品展。
かなり緻密な巨大な絵を見た時に衝撃を受けたそうです。

自分の美術力を高めるために
ノダユウコさんは、自身の美術力を高めるために
美術館に行くことの他に・・・
映画を観たり、音楽を聴いたりすることが欠かせないそうです。
色々と想像しながら映画や音楽鑑賞を楽しんでいるそうです。
想像する事で、体験したことの無い事を想像して、それを
作品にしていくそうですよ。

また、子どもが美術・芸術に興味を持つために、お家で出来る事は?
アートは環境、ひらめき
閃いた時に、閃いた物を創れる環境を作っておく事。
子どもが絵を描きたいと思った時にすぐに描けるように
ペンと紙を常に準備しておく。
また、大きいランドリーケースにティッシュの箱やサランラップの芯、
ガムテープ、セロテープなどを入れておいて、何か作りたいときに
すぐに作れる環境を作っていたそうです。
(ノダさんのお子さんは、工作のテレビを見た後、すぐに
それを創りたがったそうで、そんな環境を準備していたそうです。)

環境ってとっても大事ですね。
材料を見て何を創ろう!とワクワクする事がとっても大事。
大人がゴミだと思ったモノでも、子どもにとっては宝物なんです。

こどもアトリエPOLLYさんでは、子どもにちょっとでも興味を持ってもらえるように、
芸術作品のポーズを取り入れた体操だったり、ちょっとした美術の歴史を
織り交ぜながら、楽しく学べるそうです。

子どもの想像力を豊かにできそうです。
興味のある方は一度ホームページを御確認下さい。

パーソナリティ


今村敦子

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