お茶文化と おもてなしの心
今回のオンエアは、バレンタインデー。甘いものと「お茶」ってとってもよく合いますよね。
前回は、お茶の種類や効能をお聴きしてきました。せっかく飲むなら、美味しく飲みたい、
そんな方のために、今回は、美味しいお茶の入れ方、なんかをお聴きしました。
今回のコンシェルジュは紅茶教室「Rosette(ロゼッタ)」北村小百合さんです。
今村「私がまず聞きたかったのは、洋服にも流行りとかありますが
お茶にも流行りって あるんですか?」
北村さん「流行と言うか、今はいろんなところから、ブレンドティーが
出ています。百貨店などに行って、いろんな紅茶のパッケージの裏を見ると、
様々なお茶の茶葉が ブレンドされているの 見たことないですか?」
今村「あ、あります。で、味がどんどん複雑になっているというか」
北村さん「ほんとに多種多様と言うか、物凄い数のブレンドティーが
出ているんですね!各メーカーが、様々な名前もつけて 出しています。」
今村「じゃあ、今、流行と言うか、主流になっているものというのは
いろんなものがミックスされたもの という事なんですね!!
そういえば・・・」
今村さんは、クリスマスのときに「クリスマスティ」をもらったそうです。
北村さん「それは恐らくクリスマススパイスティーと言って
スパイスティーって本当は、いろんなスパイスがあるんですけど、クリスマスに
限って言うと、しょうがですとか、シナモンなど。プラス、オレンジピートか、
レモンピールと言った、柑橘系の皮が入っています。
では、なぜ、クリスマスティーはスパイスティーなのかと言いますと、
クリスマスの時期って良く風邪をひいたりしますよね。その風邪対策のために
ブレンドされた、ってことなんですよね。」
なるほど!そういった意味で「スパイス」をブレンドしたお茶が出ていたんですね!
一言でお茶といっても、なんだか奥深い感じがしてきました!!
今村「じゃあ、例えばバレンタインの時期にも
出てたりするんですか?」
北村さん「出ているかもしれませんが、私がオススメする
バレンタインのブレンドとして、生のイチゴとか、生クリームとかを、スパイスティーの
中にのせて一緒に頂くと、とっても気分がアップします!しかもチョコレートにも
合うんですよね!!」
ただ飲むだけではなくって、一緒に食べるものにもあわせたブレンドがある、って
事なんですね!!なんだかさらにお茶の深さを知る事が出来ている気がします。
今村「緑茶にもブレンドってあるんですか?」
北村さん「今は出ていますね。ローズとか、パープルロゼとか
そう言うものが入って、彩がすごく可愛いです。さっぱりしていて、凄く合うんですよ!」
今村「あとハーブティーってありますよね?
あれは茶葉とは違うんですか?」
今村「ハーブは 原則的に野草の葉っぱと花びらと、あと実ですね。
お茶とブレンドすると、アロマテラピー効果もあって、味や香織の幅が
すごく広がります。なので、ハーブティーシングルで飲むのもいいんですけど、
そういったブレンドして飲むと、さらに幅が広がると思います。」
紅茶の美味しい入れ方
紅茶にはゴールデンルールと言う、紅茶の美味しい入れ方の
ルールがあるそうです。
簡単に言うと・・・
水
紅茶には軟水がベターです。幸い日本は軟水に
恵まれていますから、汲みたてで空気を多く含んでいれば紅茶向きです。
お湯は沸騰直後(100℃)のものがよく、ぬるかったり沸騰しすぎたお湯では紅茶の香気成分がよく出ません。
ポット
陶磁器か銀製のティーポット、あるいはガラス製のティーサーバーを使いましょう。もちろん、緑茶用の急須でもかまいません。
鉄分を含むポットの使用は、紅茶のタンニンが鉄分と化合して香味を
損なうばかりでなく、紅茶の色を黒っぽくしてしまいます。
カップ
紅茶の生命は色と香り。その色を楽しむために内側は白く、
香りが広がりやすい浅いかたちのものを選びましょう。
以上が簡単なゴールデンルールです。
北村さんに詳しくお伺いしました。
水
1お水は水道からの「水道水」(新鮮な水)をタップリ使う。
お水をジャーーーっとだしているうちに 水に空気がタップリ含まれます。
紅茶を美味しく入れるのであれば、酸素をタップリと含んだ水を使う、というのが
第一条件だそうです。
空気を含んでいると、お茶の葉を綺麗に開いてくれて、香りも出るそうですよ!
(ペットボトルの場合は、真空なので、2センチくらい水を別の容器に入れておいて、
蓋をして激しく振ると 酸素を含んだ水になるそうですよ)
温度
2泡がボコボコするまでお湯を沸かします。
緑茶に比べて紅茶はお湯の温度は高めだそうです。
3カップとポットを温めておくことが重要です。
(そのお湯は捨ててください)
4温めておいたポットに、計った茶葉(だいたい1人2グラムくらい)を
ポットに入れます。
5ポットに沸かしたてのお湯を、高い位置から入れます。
これをすることで中の茶葉が滞留をします。そうすることで、茶葉が開いて
いきます。茶葉はヨリがかかっているので、それを綺麗に開いてくれるように
(ジャンピングといいます)高い位置からお湯を注ぐのがポイントです。
6それからおよそ3分待ちます。この時、タオルなどで
保温をすることが大切です。
7時間がきたら蓋を外して、スプーンでひとかきして
それを温めておいたカップに順番に注いでいきます。
最後の一滴まで搾り取ると言うのがポイントです。
もっと美味しく注ぐには・・・緑茶を入れるように、回し注ぎ(1から2、3、4、5と入れたら
今度は5、4、3、2、1と入れていく。もしくは、もう一つポットを用意しておいて
一度そちらに入れ替えると、均一なおいしさになりますよ!
今村「わざわざ入れる時間が無い、ティーパックを愛用している方に
ティーパックの美味しい入れ方も教えて下さい。」
ティーパックの美味しい入れ方
POINT!お湯を入れる前にティーパックを入れる方がいますが
逆で、お湯の入ったカップに、ティーパックを横から静かに入れてあげます。
POINT!ティーパックも一回ちゃんと開いた状態でお湯に入れて
下さい。中の葉っぱが綺麗に開く為です。一手間が美味しく入れるコツです。
POINT!カップにはソーサーがついていますが、無い場合は何でも
いいんですけど、蓋をして1分ほど待って、時間がきたら静かに
1から2回揺らす程度で静かに出す。
こうすることで、美味しいティーパックの紅茶がいただけますよ!!
緑茶の美味しい入れ方
北村さん「ご家庭に、急須を持っていらっしゃる方、どれくらい
いらっしゃるでしょうか?今は、ペットボトルでもおいしいお茶が沢山
出ていますので、お子さんなんかは、お茶はペットボトルしか飲んだこと無い、
と言う子もいらっしゃるようです。確かに、ペットボトルも美味しいですが、
もっと美味しくお茶が飲める入れ方をお教えします。」
急須で入れたお茶は、甘みが出て、とってもおいしいですからね!!
1まずは人数分の茶葉を計って急須に入れます。
だいたい1人2から3グラムだと思います。
2沸騰させたお湯をまず、湯飲みに入れます。
(こうやって、湯飲みを温めます。)
3そのお湯を今度は急須に戻します。
(紅茶の場合は捨てていたんですが、緑茶の場合はこのお湯を使います。
そうすることで、お湯の温度を下げて、お湯の量を測ることもできます。そして
湯呑みも温める事が出来る、3つの利点があります)
緑茶の場合は、紅茶と違って、湧いたお湯を使わず、ちょっと冷めた
お湯(70度くらい)を使います。
4お茶の葉が開いて、美味しさが出るまで待ちます。
POINT!お茶によっても違いますが、上級煎茶や煎茶は1から1分30秒、
玉露の場合はさらにぬるいお湯(50度から60度)を入れるので、
2から2分30秒、また、ほうじ茶や番茶は、香りを楽しむお茶なので、高温にして
蒸らす時間も30秒程度でいいんです。
5時間になったら、濃さが均一になるように回し注ぎします。
最後の1滴まで残さず注ぎます。
また緑茶は、種類によって、2煎目、3煎目まで頂くものもあります。
紅茶は1回で捨ててしまいますので、そこは大きく違うところです。
お茶をペットボトルからシャーーーっとコップに移すだけではなく、その方の為に
手間と時間をかけて入れる、というのがおもてなしに繋がるのではないか?と
北村さんはおっしゃいます。
最近は「お茶男子」お茶を入れる男子も増えてきてるそうです。(北村さんのところにも
お問い合わせで男性が増えてきてるとか・・・)
お茶を急須で入れる男子・・・これからのモテる要素の一つになるのかもしれません!
お茶のをもっと知りたい!など北村さんの教室に興味のある方は、
こちらをご覧下さい。
http://heartfull-rosette.com/
今回のオンエア曲
Bitter Sweet Symphony / THE VERVE
恋わずらい / クラムボン