山にかける人生を学ぶ!!
西日本シティ銀行 教えてコンシェルジュ。この番組に初めてお迎えする
ジャンルの方です。今回は、プロの登山家にお話を伺っていこうと
思います。
昨年、富士山が世界文化遺産に登録され、登山者もかなり増えていると聞きます。
そんな富士山の裾野、御殿場に暮らしているのが、今回お話を伺った
プロ登山家のHIRO鈴木さんです!
HIRO鈴木さん(鈴木裕久さん)
長崎県生まれ。2012年にプロの登山家に転向。それ以前は、
某コーヒーチェーン店の店長をしていました。その関係で、富士の麓「御殿場」に
住む事になります。
今村「佐世保出身の鈴木さん。プロフィールを見てみると、
登山部にいたとか、山岳部だったとかではなさそうなんですけど・・・
登山家になろうと思ったきっかけは何だったんですか?」
鈴木さん「2011年の2月に転勤で御殿場市に移動になって
せっかく富士山の麓に来て、何年ここにいるか分からないので、一回富士山に
登っておこうかな、と思ったのが 初めての山との出逢いです。」
今村「それまで一度も山登りをしたことがない・・・?」
鈴木さん「ないです。」
今村「運動は?」
鈴木さん「サッカーをやってました。」
久しぶりにしたスポーツが登山だったと言う鈴木さん。
鈴木さん「最初は、そのコーヒー屋さんのアルバイトの女の子で
たまたま富士山に1回登った事があります、と言う子がいて、その子が、
だいたい頂上までだいたい6時間くらいで いけちゃいますよ。と言っていました。
その女の子も運動するようには見えなかったので、ま、この子が
6時間だったら、僕だったら4時間くらいで登れるんじゃないかな。と思って
登りに行ったんですけど・・・」
お昼からお仕事が入っていたと言う鈴木さんは、4時間で登って、くだりはだいたい
2時間くらいで降りてこれるかな?という予測で登りにいったんです・・・。しかし・・・
鈴木さん「今は、トレーニングしているので、頂上までだいたい
1時間から1時間半で登れるんですが、その当時は運動を何もして
いなかったので、ぜぇぜぇ言いながら汗を拭き拭き登って、やっとのことで
8合目にとどいた感じでしたね。」
今村「え?では山頂へは?」
鈴木さん「行けずにその日は帰って、
でも、さすがに、女の子が登れて、僕が途中で引き返してきたなんて言う話、
出来ないじゃないですか?それで、次のお休みに、せっかくなんで
日の出を見るために登ろうと思って、ご来光の時間に頂上にいって、
日の出を見て、その写真が今でも残っています。それが僕の、一番最初に
登頂した、山の初心です。」
その時、下の景色を見て、「あ!こんな景色なんだ」と感じて、もうちょっと
高い所に行って「どういう景色か ちょっと見てみたい」と思ったのが
海外の山に登るきっかけになっています。
今村「それで会社を辞めて、プロの登山家になろうと
思ったんですか?」
鈴木さん「いいえ。そうではありません。帰ってきて、
富士山に感じた事をネットで調べてみたんですよ。すると、世界最高峰の
エベレストを見つけて、エベレストに行ったら楽しいだろうな、と思って、
で、エベレストどう行こうかなと。じゃあ、エベレストに行くにはどうしたらいいか
調べると、エベレストはどうも、費用が相当かかるようで、頂上目指すには、
入山料が、およそ250万円かかると・・・。
これを払わないと、山に入れない。ただ、割引システムがあって、7人以上の
団体で申し込むと、一人100万円くらいになります。
で、世界で、エベレストに登りたいと言う人が集まるチームがあって、
そこに申し込んで行くと、一人100万円ほどで済みます。こういった形の登山が
エベレストは主流になっています。
で、世界一の山に登るというのが、僕の一つの目標になっていまして、
そこに付随する何か、世界一の記録が作れれば、これほど素晴らしい事は
無いんじゃないか?と思ってまして、エベレストに関する記録って
色々あるんですけど、僕が狙えるのは、セブンサミット。
世界7大陸の最高峰の山を最短日数で登る、と言う記録しかなかったんです。」
今村「え?それを思い立ったのが、2011年で、それから怒涛の
ように記録を作られてますが。」
鈴木裕之さんの記録
2012年8月「富士山一筆書き日本新記録を樹立」
4つの登山口が富士山にはあり、それはもちろん頂上で繋がっています。
なので、1の登山口から頂上まで行って、2の登山口へ降りる。
そのまま2から登って、3の登山口へ降りる。そのまま3の登山口からのぼり
4へ降りる。4から登って、また1に戻ると言うものです。距離にして60数キロ。
23時間54分でした。
2012年10月富士山10回連続登頂の記録を樹立
これは、富士宮口と言う登山道から頂上まで10往復するもの。
そして・・・
2013年1月 アフリカ大陸最高峰キリマンジャロの登頂を達成
キリマンジャロ山 5895m
鈴木さん「キリマンジャロはタンザニアにありまして、ここは、
登山を仕事にする、と言うシステムがちゃんとしているので、僕が1人で行くと、
必ずガイドを雇わなくてはいけない。シェフ、テーブルセッティングをする人も
雇わなくてはいけません。あとは、荷物持ちも雇わなければいけないので、
4人を雇い、プラス入山料を払わなくてはいけません。」
一人の初海外がアフリカ。英語もろくに話せない、そんな中での挑戦ですが、
固い目標を持っていれば、頑張れる!そんな事を教えていただきました!
次回も、挑戦の続きのお話です!
オンエア曲
BABY I LOVE YOUR WAY/BIG MOUNTAIN
ファイト! / 中島美幸