食べるを楽しむ
年末の放送です。
さて、皆さんは、1年の目標を立てたと思いますけど、どんな目標でしたか?
そして、それを達成できましたか?
ダイエットしたい・・・1日も休まず会社に行く、学校に行く・・・何か資格を取る・・・
様々だと思います。そんな中で、野菜ソムリエの資格を取った・・・
そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今村さんの周りにも、3人、野菜ソムリエの資格を取って活躍している方が
いらっしゃるそうです。そこで、今週は、コンシェルジュに、その野菜ソムリエを
作った方にお越しいただき、食べる楽しさ。そして、成功する為の秘訣などを
お伺いして行きます。
コンシェルジュ 日本野菜ソムリエ協会理事長福井栄治さんです!
日本野菜ソムリエ協会 福井栄治さん
福井栄治氏(一般社団法人 日本野菜ソムリエ協会 理事長)
1963年京都府生まれ。大学卒業後、日商岩井(株)(現・双日(株))入社。
インドネシア大学留学を経て食品本部開発グループでオーガニック食品を担当。
2000年、有機食品のネット販売を手掛けるオイシックス設立に参画。
取締役副社長。
2001年、日本ベジタブル&フルーツマイスター協会設立
(2010年4月、日本野菜ソムリエ協会に名称変更)
2002年、同協会理事長に就任。
著書「野菜ソムリエの美味しい経営学」、「野菜ソムリエをつくったわけ」ほか
とってもパワフルでやる気に満ち満ちていらっしゃいました。
どんなお話が聞けるのでしょうか・・・?
今村「はじめまして!こんにちは。福井さんは
野菜ソムリエ協会を作られた方という事で・・・」
福井さん「はい!でも僕野菜ソムリエではないんですよね」
・・・と、いきなり驚いてしまいました。
福井さん「よく、野菜ソムリエだから、野菜が好きなんでしょう?とか
言われるんですけど、僕は思いがあって、こういう仕組みを作ろうと思い
作っただけなんです。」
「日本野菜ソムリエ協会」を立ち上げた2001年は、1年間で、受講者がたったの15人。
しかし、現在、5万人の方が、この資格を受講しています。(実際に野菜ソムリエになって
活躍もされています。)
今村「いろんな資格ありますけど、殆どの方が知ってますよ!
野菜ソムリエと言う資格を・・・」
福井さん「ある代理店さんが調べてくれた結果によると、
認知度80パーセント以上なんですよ。」
そうです!いまや知らない人はいないくらいの資格になっているんです。
今村「なぜ野菜ソムリエ協会を立ち上げようと思ったんですか?」
福井さん「元々商社の食品部門にいました。野菜や果物を
扱っていたんです。2013年は残念ながら、偽装の問題が
多く取りざたされましたが、実は、今に始まったことではないじゃないですか?
商社にいた時に、嫌なこと、見たくない事を沢山経験するんです。
それを、お金の為、と言って見て見ぬフリをするんですよ。
でも僕は当時、子供が出来たばっかりで、自分が見て見ぬフリをした食品を
ひょっとしたら、愛する家族の口に入るかも知れない。
そう考えたときに、それでいいのか?と自問自答するわけです。
しかし、商社の中でそれを言うと、もっと大人になれ、と言われるわけです。
そこで、商社の中に、初めてオーガニックチームを
立ち上げたんです。
そこが、実は僕と農業との初めての接点だったんです。
オーガニックチームを立ち上げ3000件程の農家さんと契約栽培をして、
いろいろ話を聞いているうちに、このままいったら、日本から農業がなくなって
しまう、という現状を目の当たりにしてしまうんです。
例えば農業従事者の平均年齢は65歳を越えたと言われるんです。
ふつうなら定年を迎える年齢ですよ。
という事は、産業としてはどうなのよ?と思ってしまうんですよ。
次が育ってないんです。
で、野菜ソムリエ協会立ち上げましたけど、僕の理念はちょっとおいといて、
組織全体の発展を考えると、農業は理念として掲げるんだけども、
優先順位で見れば食を楽しむ、
栄養価 美容 と言った、
食が持ってる様々な機能と言う所を全面に出して、
農業はチョット置いといて・・・と言う感じで立ち上げて、今年50になるんだけど
協会としても農業問題に本格的に取り組んでいきたいと思うんですよね。」
農業が無くなってしまう・・・と言う問題から、協会を立ち上げ、信念に農業は持ちつつ
食を楽しむ「本来の食べ物の持っている素晴しさをみんなに知って欲しい」所から
一般の方々に身近に感じさせる・・・しかしながら、最終的には農業問題に取り組んでいく、
なるほど・・・
福井理事長が立ち上げた「日本野菜ソムリエ協会」には3つの段階があり、
それぞれの最終設定があります。
初級・・・ジュニア野菜ソムリエ
最終的には「自らが1人の生活者として食(野菜や果物)を楽しむようになる」
中級・・・野菜ソムリエ
野菜や果物の魅力を 人に伝える
上級・・・シニア野菜ソムリエ
社会で活躍する
現在5万人弱の資格をお持ちの方で圧倒的に多いのは「初級」の
ジュニア野菜ソムリエさんです。
福井さん「初級の最終目標は、テーマにもなっている
食を楽しむです。
しかし、食を楽しむといっても人それぞれ、十人十色です。
美容と言う視点で楽しみたい、グルメ、地産地消、伝統食・・・海外の食文化など
様々な楽しみ方がありますが、共通している事は・・・
今日自分が食べるものって
どういうものなのか?
何気なく食べるのではなくて、意識しよう。知らずに食べるのではなく、
知って食べよう、というのが共通コンセプトなんです。
トマト一つとっても、一般的に(売場面積にもよりますが)トマトでも10種類ほど
売られています。そこで、自分のニーズに合ったトマトの選び方、
鍋にしたいからこのトマト、サラダで食べるからこのトマト・・・みたいな感じで
ですから、自分の食べるものを何気なくじゃなくって
意識することによって 自分のライフスタイルが深まるんじゃ
ないんですか?という提案なんです。
今村「え?それを知って俄然資格を取りたくなってきました!!」
福井さん「でしょ?でね。ジュニアになられてまず何が
変わるかって言ったら 買い物が楽しくなるんです。」
福井さんは、講演などで地方に行った時は、必ず地元のスーパーなどを覗いて、
どんな野菜や果物が売っているのか見て回るのがすきなんだそうです。
福井さん「昔は、その売場の格と言うんですけど
高級な売場を演出するために、あまり売れもしないメロンを使うことが
多かったんです。しかし、最近は、トマトの品目数なんです。」
今村さんが良く行くところも、はいって右手にトマトがたくさん売られています。
福井さん「買い物が楽しくなるには、何気なく買ってたらね、
そうならない。ちょっと意識しましょうと。」
野菜ソムリエの「初級コース」には、食べ比べという授業があって、違う品種のトマトを
3つほど買ってきて、それを食べたときの香りであるとか、味であるとかの違いを
語りあったり、調理方法どうしたら美味しいの?とか、栄養価はどうなんだ?など
野菜を見たときのいろんな見方を初級コースで習うので、
こういったことを1度経験してもらうと・・・
買い物が楽しくなる 調理が楽しくなる
と言う答えが 共通した答えとして返ってくるそうです。
今村「2001年に立ち上げた当初は、この資格を取るのは
農業に従事したかたなどが多いのかな?と思われたそうですが、そうではなくて
普通の主婦の方が多かったそうですよね?」
福井さん「長谷川理恵さんが・・・と言うのもありましたけど、
野菜を学ぶという事が、ちょっとカッコイイよね、そういうところから最初皆さん
入られたんですよ。これはマスコミの方が勝手にそういうイメージを作ってくれて
で、結果として、農業関係や市場の方、スーパーの方が受けるだろう・・・
しかも決して安くはないですから、カルチャースクールに行くような感覚では
受けられないんです。」
福井さんの当初の想定では、10万も20万もするものに、一般の主婦の方やOLさんが
かっこいいだけで受けるという想定はなかったそうです。
しかし、蓋をあけたら9割の方がそういう方たちだったそうです。
で、当初は初級コースがなかったのですが、一般のかたが受けられるので、
昨日まで野菜を触ったことがない人でも受けられるように、と初級コースを
作られたそうです。
今村「実際たくさんの方たちに広がっていって、
見えてきたものって何ですか?」
福井さん「僕はもともと野菜の価値などをいかにどうやって
伝えるか?スキルとかノウハウとか知識を伝達するために作ったんです。
でも実際受けられた多くの方の感想を聞くとね、
この資格と出会って 人生が変わったと
言われるんです。
でも僕はね、そんな事を思って作ったわけじゃないんです。
なので、僕の想定、想像を超えてるんです。
こんなに多くの方が、多くの人生の中で 資格の意味を感じてもらって
そのやりがい、生きがいみたいなものを 見出してもらえるって言うのは、
1人の人間として、スゴイありがたいことかな、と思いますよね。
次回も、野菜ソムリエ協会を立ち上げた理事長、福井さんに再びお越しいただき
新年にふさわしく、目標の立て方、ビジネスについても お話をお伺いして行きます。
今日のオンエア曲
SURE / TAKE THAT
雪が降る街 / ユニコーン