西日本シティ銀行 教えてコンシェルジュ12月20日金曜日オンエア分 - 教えて!コンシェルジュ! | FM FUKUOKA
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西日本シティ銀行 教えてコンシェルジュ12月20日金曜日オンエア分

       たまにはこんなクリスマス
クリスマスプレゼントだけでなく、普段のプレゼントにも「絵本」を
贈ってみてはいかがでしょう?今週は「オススメの絵本」だけでなく、
「絵本の選び方」などもお伺いしました。
コンシェルジュは前回に引き続き、絵本司書で読書アドバイザーの
安藤宣子さんです。

今村「今回は、おじいちゃんおばあちゃんからお孫さん、
     カップル同士、ご夫婦で・・・にオススメの絵本をお願いします」
安藤さん「まずは、お母さんから愛するお父様へ、
    愛が薄れないように、という事もこめまして・・・
    急行北極号をオススメします。

急行北極号・・・クリス・ヴァン・オールズバーグ作。
      鬼才オールズバーグのクリスマス絵本。
      サンタクロースを信じる少年の奇跡が北極点の町に
      繰り広げられます。パステルで描かれた幻想的な光景は、
      抑えた色調であるにもかかわらず美しく輝いていて息を
      のむほど。北極号のライト、狼の森、月夜の山肌、北極点の
      町灯りなど、イラストの神秘的な陰影の存在は、作品の静けさを
      さらに深めています。 
      1986年米国コルデコット賞受賞作品。
 安藤さんのオススメポイントは・・・
安藤さん「これはお父さんが子どもの頃がテーマのお話し
    なんですけども、子どもの頃は、いろんな想像をしますから、
    大人には見えないもの、色んなことが見えますよね?
    純粋な心でいるからこそ、なんだろうけど。
    鈴の音が聞こえてみてみると、そこにはサンタクロースが!!
    と言うお話を、大きくなって子ども達に語るんですけど、
    その思いを、お父さんは今も持っているのか?大きくなって子ども目線で
    遊ぶ為には、小さかった頃の思いも、是非思い出していただきたい。
    そして、クリス・ヴァン・オールズバーグの絵もとても神秘的。
    芸術作品でもありますから、お父さん専用の絵本でもいいですし、
    お父さんが楽しんで、子どもに受け継いでもらうというのも
    いいのでは?」

今村「逆にお母さんから、お父さんに、ってありますか?」
安藤さん「酒井駒子さんが絵のビロードのうさぎ
    
ビロードのうさぎ・・・古典的名作と言われ世界中で愛されてきた
        お話「ビロードうさぎ」、そのお話を酒井駒子さんが
        絵本に。酒井駒子さんの描く世界と「ビロードうさぎ」の
        イメージがぴったり重なります。そして予想を裏切らない
        傑作の完成です。
        クリスマスに男の子の家に来たビロードでできたうさぎの
        ぬいぐるみ。男の子は毎晩うさぎと一緒に寝たり、
        一緒に遊んだり、それはそれは大事にしてくれたのです。
        ぼろぼろになってもうさぎは幸せでした。
        それは「男の子のほんもののうさぎ」になったと
        感じていたから。ところが別れは突然やってきて・・・。
        うさぎの考える「ほんもの」とは?そしてうさぎの
        身に起こる奇跡とは?
安藤さん「お母様は、心にジーーーンとくる内容ですし、
       絵も可愛いので、インテリアにもなります。」

今村「おじいちゃん、おばあちゃんからお孫さんに・・・
       と言うパターンもあると思いますが・・・」

安藤さん「可愛いお孫さんに、糸目はつけないと思いますので、
       ちょっと高価な 音が出る絵本や、3000円くらいのちょっと
       高額なものでも おじいちゃんはお孫さんのためならお金を  
       出すと思いますので、エリック・カールの
       クリスマス絵本夢の雪
夢の雪・・・はらぺこあおむしでお馴染み、色彩に特徴のあるエリックカール。
      楽しい仕掛け絵本です。仕掛けは2つあって、
      1つは分厚い最後のページ。スイッチを押すと・・・
      美しい鐘の音が流れます。
     (ちょっと変わった鐘の音です。「ピンパラリロリンピラパラリン」)
      もうひとつは、おじいさんと5匹の動物達が雪の白い
      毛布で覆われるところ。それぞれのページの前に白で
      雪を描いた透明のビニールページがはさんであって、
      それぞれの動物が雪で覆われているように見えます。
      雪のページをめくると動物達が現われる、というわけです。
     (絵本自体のカバーも雪を描いた透明のビニールシートで、
      おじいさんが雪の中を歩いているように見えます。)
      落ち着いた色使いで、おじいさんと動物達の表情がとても
      和やかに描かれており、実にいい雰囲気を醸し出しています。
      27センチ×27センチと大きいサイズで、さらに仕掛けの
      分厚みがあります。仕掛けの電池は交換できますので
      ずっと楽しめます。

安藤さん「一生持ち続けることが出来る作品。ゲームは流行り
     廃りがあって、古くなってしまうけれども、絵本はそれがないし、
     気持ちのこもったものは生涯付いて回ってきますよね?
     もしその本を何らかの形で手放したとしても、その印象は
     ずっと残っているので、自分が親になった時に、子どもに読ませたいな
     と言う本が、パッと浮かんでくる物が、自分が親にもらった本で、
     あの本が良かった、と思って探して、さらに自分の子どもに買って
     贈るというパターンが多いんですけど、押し付けにならない思いを
     子どもにも贈ってほしいです。」

では続いて、絵本の選び方、年代に合った(クリスマス関係なく)
安藤さんオススメの本をご紹介して頂きます。

選び方の基本
今村「何歳から 読み聞かせしたがいいですか?」
安藤さん「胎児です。よく胎教にクラシックを聞かせる、
    とかありますけど、それと同じで、胎児に向かって読み語るという所から
    スタートになります。ただ、うまれたばかりの赤ちゃんは、視力が
    0.04くらいといわれてますから、絵を見せてもあまり分からない。
    その時はお話を お母さんがゆっくり読んであげる、一番は耳です。」

 そんな新生児にオススメの絵本は・・・?
たかぎあきこ詩「あかちゃんあかちゃん」
これは詩になっているので、例えば・・・最初は「だっこっこ」
「抱っこだっこだっこっこ 赤ちゃんってふっくふく・・・」と
言うのを、お父さん、お母さんが、自分の声で愛情をこめて子どもに読んであげる、
さらには、スキンシップをとりながら読むことが出来ます。
これはスキンシップの絵本となります。

3ヶ月くらいになると、視覚も発達してきます。赤、青、黄色の鮮明な絵に
興味を示します。その時に「オノマトペ」擬音語と擬態語が合体した
擬声語が 耳にとっても心地いいんです。なので、鮮明な絵と、オノマトペを
使った絵本がオススメなんですが・・・
駒形克己さん「ごぶごぶごぼごぼ」
「ぷーん」「ぷくぷくぷく」「ぷぷぷ」などの音(言葉)の響きや
リズムの楽しさを、色あざやかなオレンジ、赤、青などの丸の動きで
子どもたちに届けます。
これは、ごぶごぶもごぼごぼもオノマトペです。

今村「音と色」を楽しむ絵本ですね?

今村「ではだんだんと大きくなってくると・・・」
安藤さん今まではコミュニケーション、スキンシップツール
    だった絵本が、今度は子ども自身が楽しむと言う目的に
    代わります。」

1歳児は、生活に身近な絵本に食らい付いていきますので、
はたらくくるまシリーズ「みんなのバストマリー」
子どもはバスが大好き!バスのトマリーが走っています。
ていりゅうじょにとまると、だれがのってくるのかな?
人気ののりもの絵本です。

これと一緒に・・・
パンツのはきかた
オムツを卒業して、自分ひとりでパンツがはけるようになることは、
小さな子どもたちにとって一大イベントです。
主人公はほんのりピンクの頬のこぶたの女の子。ひとりでトイレに行って、
ひとりでパンツをはこうと頑張ります。
「パンツはね、はじめに かたあし いれるでしょ」と、ひとつひとつの
こぶたの動作に、子どもたちは親近感を覚えること間違いなし。
こぶたの真剣な表情にも思わず笑みがこぼれてしまいます。
ようやく両足をパンツの穴にいれて、腰までひきあげて、
やっとはけたたと思ったら......。
「あーあ せっかく はいたのに うらがえし」と、
愉快などんでん返しが待っています。

安藤さん「生活体験の中で、トイレットトレーニングも
    入ってきます。僕も私も、パンツを履くの時間かかるけど、
    最初は皆一緒なんだよ、と言うのを、ブタちゃんを通して
    覚えていく、と言う絵本です」
    それと生活でいったら・・・
おべんとうんち  
主人公のせんいちくんが、食べたお弁当が、どのようにして消化され、
排出されるかを、こども目線でユーモラスに描いた絵本。
自分が出したうんちの中に、どのくらいの食物繊維が含まれているかを
測ることが出来る定規"ウンチスケール"付き。
身近な存在でありながら、意外と分からない「うんち」のことを、
排出の仕組みを知ることで、いつの間にか理解できるようになります。

うんちを通じて体と食について考えるきっかけになるはじめての「ウン育絵本」。
安藤さん「この頃は、ストーリ性のものにも興味を持ちます。
    ただ、生活に密着したものがよさそう。
    物語と一緒に、体のことを知ったりとかいう事を、大人がサポートする事が
    大切ですね。」

今村「小学生は・・・?」
安藤さん「冒険もの、さらにはシリーズもの、主人公が
    特定していて、違うテーマ設定のものが感情移入しやすい、と言うことで

大人気なのは・・・
わんぱくだんシリーズ「わんぱくだんのペンギンランド」
小学生の男の子2人と女の子1人の3人組のわんぱくだんで、いろんな所に
冒険に行って、苦難を解決させる、と言う小学生にはたまらないシリーズです。

今村「絵本の素晴らしさって?」
安藤さん「自分が日常で体験できない事を体験できる。
    例えば日常にいて、簡単に海外に行ったり、宇宙にいったりは
    できないけれども、宇宙旅行したりとか、海外の美しい風景を見ることが
    できたりとか、を絵本によって行うことが出来ます。
    また、読むことで、いろいろな事を頭に思い浮かべる事をします。
    脳がどんどんと活性化して、その差は、中学、高校になったときに
    歴然と現れるそうです。その時に発想できるか?長文問題をどれだけ
    読解できるか?それは読書量に比例するそうです。」

絵本、読書は 頭の活性化にも効果があるといわれています。

絵本、読書・・・これからのご自身の生活に、また子どもとの
コミュニケーションとして、どんどんと取り入れて行きたいですね!!

今週のオンエア曲

クリスマスイブ/山下達郎
ネバーエンディング・ストーリー/リマール

安藤さんもいらっしゃるビブリオキッズは・・・
開館時間 : 9時から夕方6時
休館日 : 火曜日
住所 : 福岡市南区大橋3-2-1 大橋プラザ2F
電話 : (092)5573272


 

パーソナリティ


今村敦子

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