世界初の観測に挑戦!夢の実現から学んだ事
福岡大学大学院理学研究科地球圏科学専攻博士課程で、日々地球の大気の研究をして24歳ながら「第54次南極地域観測隊」に同行して、南極におよそ2ヶ月滞在。世界初の試みをしてきた梅本紫衣奈さんにコンシェルジュにご登場いただきました!
先週は、その南極への道中、そして、南極での生活について お話をお伺いしてきました。
今週は南極で行った世界初の観測に挑戦していらっしゃたと言う事で、
その実験の内容について お話をお伺いしてきました。
2ヶ月間南極に滞在していた梅本さんは、エアロゾルという大気中の微粒子を
観測する準備をしていたそうです。この観測は、天気が良くて、雲が無く風が
弱い日にしか出来ない観測なので、天気を見て、いまだ!と言う
タイミングを見計らって観測を行っていたそうです。
エアロゾルとは・・・空気中に浮遊している小さな微粒子で、最近話題の
PM2.5,黄砂などエアロゾルと言われます。 梅本さんは、南極の「エアロゾル」を観測し、地球が今どの様な状況なのかを観測しに行きました。
今回梅本さんが携わった、世界初の観測方法
http://www.nipr.ac.jp/info/notice/20130305.htmlそしてその観測を見事成功させました! では、なぜ南極のエアロゾルを
採取しなければならなかったのでしょうか?
梅本さん「南極のエアロゾルは、私達が生活している場所のそれよりも、
数が少ない。ということはそれだけクリアです。南極という場所で観測する事に
意義があって、南極は一番、人間活動から離れている場所にあるということで、
地球の基本、みたいなものが見れると言われています。
そこで、エアロゾルの観測をすると、地球全体の気候変動や
オゾンホールの解明につながる、ということなのです。」 なるほど!
そういった意味があったんですね。だから南極だったんだ!
現在、現地(南極)で採取した エアロゾルのサンプルが大学に届いて、
その解析に追われているという 梅本さん。 実際に南極に行って、
どんな感想を持ったのでしょうか?
「昭和基地で特に感じたことなんですが、昭和基地は結構沿岸で雪が
少ない場所なのですが、例年よりも天気が良かったらしく、太陽の熱で
雪があるところは、だんだんと溶けていきますよね?すると、その時その時で
見る景色がちょっとづつ変っていくんですよね。雪が溶けたから
当たり前なのですが、でもその溶けた場所に、川があったりとか、
ちょっとした違いなのですが、そういうのも、今しか見ることが出来ない景色だな、と
思って、一瞬一瞬が大事なんだな普段の生活でも一瞬一瞬が大切なんだな、
と思いながら、日本に帰ってきてからも一瞬を大事にしたいなと 思いました。」
今回のサンプルの解析などは、きっとずっと続いていくのではないか。と
話す梅本さん。 小一の頃、地球環境に何か役立ちたい、とゴミ拾いを始めてから
現在まで、地球にやさしい事をしたい、と言う志は変っていないと言います。
実は、大学を卒業したら「就職」をしようと思っていた梅本さん。
しかし、大学院に進んだら、南極にいけるかもしれない!と言う事で、
大学院への進学を決めたそうです。ご両親も応援してくださったんだそうです。
これからも 地球に役立つ研究を続けて、夢をますます大きく持って欲しいですね!
梅本さん ありがとうございました。
今日のオンエア曲
君は天然色 / 大滝詠一
the sweetest taboo/ sade