テーマ「ゲーム都市 福岡」
今週も【ゲーム都市 福岡】と題してお送りします。
福岡は、全国でも珍しい「ゲーム先進都市」と言われています。先週は、何故福岡に
ゲーム企業が多数集まっているのか?とか、ゲーム先進都市を進めていく上での
取り組みなどを伺ってきましたが、今週もコンシェルジュに、福岡市経済観光文化局
コンテンツ振興課の堀さんをお迎えして、今のゲーム業界の話などをお伺いして行きます!
まず、最近のゲームの傾向は・・・
家庭用ゲーム機とソフトの売れ行きは伸び悩んでいるそうですが、そんな中、
スマートフォンの普及などで、ソーシャルゲーム(グリーなど、携帯電話でも遊べる
ゲーム)の市場が拡大している状況です。
そうなってくると、ゲーム業界は、どのように移行しているのか・・・?
もちろん、家庭用ゲーム機やゲームで巻き返しを図っていますが、その一方、
家庭用人気ゲームを、ソーシャルゲーム用に移行しています。
福岡のゲーム制作会社でも、ソーシャルゲーム企業提携する、と言う動きもありますし、
ゲームだけでなく、アニメや漫画など、ゲーム以外の分野に展開している動きも
見られます。例えば・・・「レベル5」さんは、イナズマイレブンや段ボール戦機という、
ゲームソフトのキャラクターから、アニメや漫画、映画化など、クロスメディアの展開を
しています。また、サイバーコネクト・ツーさんは、「.ハック」シリーズを映画化したりなど
幅広く展開している様子が見られるそうです。まさに、総合エンターテインメント企業に
なりつつあるそうです。
こうなることで、ゲームを知らなかった人、アニメや映画のファンになった方が興味を
持ってゲームをやりだすのでは・・・と言う意味でも、幅広い展開をされているそうです。
そして、シリアスゲームの開発もされています。
シリアスゲームとは・・・娯楽・エンターテインメントを中心としたゲームではなく、
教育や、福士など、社会性が高い分野で、社会の役に立つゲームのことを
シリアスゲームと言います。
社会の問題を、ゲームで解決していこう、と言うゲームです。
福岡市は、ゲーム産業振興機構(産:学:官が連携して、ゲームを振興していくプロジェクト)
があり、シリアスゲームの開発に取り組んでいますが、九州大学さんが開発した
「リハビリ」をテーマにした「樹立の森 リハビリウム」というものがあります。
これは、リハビリにとって、立ったり座ったりする運動は非常に重要といわれています。
ニュースにもなっていますよ!!
しかし、この立ったり座ったりする運動は、結構単調で苦痛と思ってしまい、長続きしない
と言う課題を背景に、じゃあ、それを、ゲームを使って面白くできないだろうか?
と言う問題意識から取り組み始めたゲームで、
立ったり座ったりするうちに、木がどんどん育っていくような、そして、周りから、
頑張れ!とかあと何回!と子供が応援するような声が出て、
辛いリハビリを、楽しく、ゲーム感覚でやっていこう、と言う内容になっています。
ニュースにもなりました。⇒リハビリの基本は「立って座って」を繰り返す
起立訓練ですが、短調で面白みはありません。これを楽しめるようにしよう
というのが『樹立の森 リハビリウム』で、起立訓練をすることで木が
成長したりメダルが貰えたりといったゲームの要素が導入されています。
当初は病院で、後に介護系の老健センターでも実験を行い、実際に
利用することで起立回数が伸びる事が明らかになっています。
九州大学の松隈氏によれば「ランキングを死守しようと躍起になって
頑張るおばあちゃんも出てきた」というように受け入れられたそうです。
国内外の発表で注目を集めるプロジェクトとなっていて、一般にも
メディカ出版から商品化されることも決定しています。
堀さんにとって、ゲームとは・・・
個人的にゲームは一番好きなエンターテインメント、そして、仕事の意味では、
福岡市の次代を担う産業だと思っているので、大切にしていきたいと思います。
とのことでした!
ゲーム産業は新しい未来、新しい日本の未来が見えるような・・・そんな気がしました。
今日のオンエア曲
恋という名のゲーム / ナットキングコール
エンドレスゲーム / 山下達郎