今年も水族館が賑わう季節を迎えていますが、夏休みが近づく7月15日に大切な記念日を迎える水族館があります。
ふくしま海洋科学館、通称「アクアマリンふくしま」。
昨年、3月11日の東日本大震災で被災しました。
水族館の一階部分は押し寄せる津波にのみ込まれ、地下の電源装置が壊滅状態に陥ります。
それは水温や水質の維持が必要な魚達の死を意味していました。
水族館を守るためにスタッフの懸命の戦いが始まります。
しかし、自家発電の燃料も数日で尽きる厳しい状況の中、千葉県の鴨川シーワールドなど県外の水族館が原発事故の恐怖も顧みずに駆け付け、アザラシなどの生き物達を引き受けて自分達の施設に避難させたのです。
それでも、750種類、20万匹がほぼ全滅。
水族館のスタッフ達はどんなに辛かったことでしょう。
そんなスタッフを励ますように、4月には全国の水族館、動物園から様々な日用品や食料などの救援物資が届けられたといわれます。
そして被災から4ヵ月余り、全国の水族館から300種類およそ2万匹を譲り受けるなどして、開館11周年の記念日、7月15日に再開を果たします。
それから1年、今年の開館記念日は水族館の復活記念日、そして、それを支えた人々の強い絆の記念日でもあるのです。