人の古 長い時の中にも繋がり続けている線 線は音を生みだす 線から生まれた音は旋律となり 誰かの心に触れては 甘い感触や切ない余韻を残す 筝は 心に触れる楽器 筝は 人と人を繋ぐ線は人と人 心と心を繋ぐ
筝は 人生を奏でる
筝は 共鳴しあう線 心が繋がる相手を求める
上にあるのは―――
筝がテーマになっているラジオドラマ『月のしらべと陽のひびき』を書く前に、インスピレーションを得ようと書いていた文。
苦し紛れだったけど、自分の書く気を煽ろうと書いてみたもの。
僕は、とにかく【繋がり】を描こうとしました。
それは、遠い昔と現在の繋がり。
男女の繋がり。
日中の繋がり。
そして、発信する側と、受け取る側の繋がり。
それらが全て、筝の音で繋がっているような物語にしたかったんです。
筝の【線】が弾かれると繋がってゆく世界...
舞台では、もっと近く――
もっと深く――
繋がってゆく世界を作りたいです。
作演出 阿久根知昭