教えて!コンシェルジュ!: 2018年11月アーカイブ | FM FUKUOKA
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2018年11月アーカイブ

日本とフランス 文化の融合

  • Web Staff (2018年11月29日 14:24)

今回もコンシェルジュは2018ミシュラン2つ星獲得
フランス料理シェフの浜野雅文さんです。
(浜野さんの詳しいプロフィールは前回の記事を参考下さい)

さて、ミシュランの2つ星を本場フランスで獲得した浜野さん。

周りと同じことをしていてはダメ、気にしない。
浜野さんは、フランスの片田舎にあるお店のオーナーシェフです。
前までは都会のパリなどをすごく意識していたそうです。

しかし・・・こんな風に思ったそうです。
わざわざこんな田舎に、パリの料理を食べに来る人、いる?

だったら自分だけの個性を突き詰めてこの場所でやった方が良いかなと
思って、隣の芝って青く見えてしまうんですよ。
同じ星付きレストランでも、パリのレストランは・・・
凄くゴージャスなシャンデリアがあって、骨董品がおいてあって、
綺麗なソファがあって、どうしてもそれを見比べてしまって・・・
料理も凄く人数かけてやってる、10人、20人いる調理場じゃないですか?
凄く華やかで・・・そういうのを見て、凄く嫉妬ではないですけど
自分達じゃこれは無理だなって思ってて、だけど、あえて
出来ない事をやってもしょうがない、だったら、今いる人数で
サンタムーラで出来る物。自然のモノを使って何が出来るか?を
考えて、2つ星獲得までの2年、進んできたと思います。

浜野さんのレストラン、ミシュランはどのように評価したのか?
日仏と融合した 卓越した料理
素敵な時間が過ごせる・・・と評価されたことに浜野さんは
とても満足しています。ただ、日仏の融合といっても、
料理に和の食材は 一切使っていないそうです。
では、どこから"和"を感じるのか?
浜野さんはフランス人ではありません。
フランスが自分の中に入っている物ではないじゃないですか?
日本で育って、この日本の味わいと言うか、軽やかに仕上げる方法ていうのは
自分が分かっているので、それでフランスでフランス料理の食材を
使ってあげると、そういう風に感じてもらえるのではないかと
感じましたね。   なるほど・・・

浜野さんの料理は「軽やかだ」と言われるそうです。
それは、バターの量だったりクリームの量、フランス料理は
使う量が半端ないんですよ。
小さい頃からそれを食べて育てば、基本そういうモノを作る料理人に
なると思うんですよ。自分にはそれが無いので、
日本の文化をそのままフランスでやってるようなイメージですかね・・・。

浜野さんの努力は凄いです。メニューは年に8回変える、もちろん
オーナーである浜野さんがすべて考えます。
どんな時にアイデアが浮かぶか・・・

例えばフレンチドッグを食べてて、「あ、これアミューズに使えそう」と
思ってパソコンに打ち込む。色は黒が良いな・・・イカスミを加える。
具もソーセージ・・・を炒めて・・・基本レシピは無いそうです。

料理だけでなく、ジャンルを問わず色んな物を見て、それを頭の中で
組み立てる。
景色の写真を撮影。いろんな角度で5枚ほど撮って、それをパソコンへ。
5枚の中からベストの1枚を選ぶ。それは何が良かったのかを考える。
色合い、角度・・・それをそのまま盛り付けに生かすそうです。
普段の訓練が大切なんですね?。


ミシュラン2つ星を獲得するまでの努力、そして飽きさせない、
日々の努力・・・他にない自分達だけのもの・・・
とても勉強になりました。

気になる"ミシュラン"の話

  • Web Staff (2018年11月16日 13:38)

福岡県糸島出身。現在は本場フランスでお店を持ち、なんと!
昨年ミシュラン2つ星(☆☆)を獲得したシェフ浜野雅文さん、
お迎えしました。この番組2回目の登場です!

浜野雅文さん
1975年福岡県糸島市生まれ。福岡市の中村調理製菓専門学校を卒業後、
日本国内での修業を経て2004年に渡仏。
「オーキャトーズフェヴリエ サン・ヴァランタン」のシェフとして
2007年に就任し、ミシュランガイドフランス版で2012年に一つ星獲得。
独立し2013年に開店した「オーキャトーズフェヴリエ サンタムール・ベルヴュ」の
オーナーシェフとして2014年に一つ星、2018年に二つ星獲得。この二つ星獲得は
「日本人だけで編成されたチームによる地方のレストラン」という意味では
前人未踏。フルーツを用いて女性的な料理を武器に日本人だけのチームに
こだわって地元フランス人に愛され評価されるレストランを目指す日本人シェフです

よくミシュランで星を取った、と最近聞くようになりましたが、そもそも
「ミシュラン」って?

ミシュラン
車の故障や燃料補給、そしてタイヤのパンクなど、ミシュラン創業当時車は
ほとんど普及しておらず、ドライブにはトラブルがつきものでした。
そこでミシュラン兄弟はより遠くまで快適に楽しくドライブができるように、
タイヤの正しい使い方や修理方法、各都市の駐車場やガソリンスタンド、
車の整備場、ドライバーが長旅から体を休めるための宿泊施設やレストランなど、
ドライブに欠かせないさまざまな情報をまとめた赤い表紙の小さな冊子を作りました。

1900年8月、タイヤメーカーのミシュランがドライバーに配ったのが
ミシュランガイドのはじまりだったのです。 この小さな赤い冊子が今では
世界各国の飲食店・レストランや宿泊施設を紹介する"ミシュランガイド"に
進化しました。(ミシュランガイドホームページより)

2007年に日本(東京版)が出来て、福岡、佐賀版もあるのですが、浜野さんは
この中で、フランス版のミシュランで2012年に一つ星を獲得。

浜野さんのお店に"調査員が来た!"話
普通の人。見た目では分からないと思います。人数は様々なパターンが
あるそうです。
浜野さんの例⇒2012年の時は何と"家族連れ"で来店。
その時の調査員は女性で犬とご両親と一緒にお店に来られたそうです。
もちろん、その方がミシュラン調査員なんて知る由もなく・・・
そして会計の時・・・その女性から「会計は両親と自分とで分けて欲しい」と
言われ印籠のようなものを見せられた。それがミシュラン調査員である
証だったんですが・・・  日常にまみれてやってくるのですね!

その後は、女性が1人、男性が1人の時もありますし、男性が2人で
来ることもあるし・・・とにかく様々なパターン存在します。
毎年毎年調査員の方はいらっしゃっていたそうですが、後に話を聞くと
自分が生まれた故郷は受け持てないそうです。厳しい!けど贔屓しないように
と言うミシュランの配慮でしょう。

気になる「ミシュラン」星の発表って どうやって行われてるの?
「ミシュラン ☆獲得の発表!」
毎年違うようですが、初めて星をとった時は、プレスリリースが
出ていました。ただ今は、情報を全く流しません。
今は招待状が届きます。届いたら「俺は☆をとった」と
思う方もいるらしいです。

昨年は「オスカー方式」。要は「ノミネーと」と言う事です。
会場に行かなければ受賞したかどうかが、分からないそうです。

フランス国内に星付きレストランは600件。そのうち500件が
一つ星レストラン。その500件のうち、2つ星になったのは・・・

5件
たった1パーセントです。

浜野さんは、星が1つついた頃から
人生がガラッと変わったと思います。と語ってます。
苦悩が増えた
昨日まで星が無いレストランだったが、
明日からくるお客は「この店は一つ星レストラン」と
思って来る、プレッシャーが・・・
客層も昔は地元の方ばかりだったのですが、
遠くからくるお客も増えたそうです。

そして星が1つ増えると、海外からくるお客さんもいらっしゃるそうです。

これでいいのか?これでいいのか?自問自答の日々が続いているそうです。

次回は・・・まだまだミシュラン2つ星になってのお話しを伺います。

浜野さんのお店
AU 14 FEVRIER Saint-Amour Bellevue
フランスLe Plâtre Durand 71570 Saint-Amour Bellevue

パーソナリティ


今村敦子

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