2019年2月16日のDEEN、池森秀一さんをプレイバック。
2017年の4月から2019年の6月までの2年と2カ月、新旧話題のアーティストをお招きして、その音世界についてアーティスト自らじっくり紐解いていただいた『SOUND PUREDIO presents 音解』。
そんな「音解」がひさびさに復活。
過去に登場した全117回、合計82組のアーティストの中から、今こそ改めて振り返りたいお宝音声をプレイバック。パーソナリティも再び集まり、当時の思い出とともに振り返ります。
今週は 昨年2月16日に出演していただいた、DEENの池森秀一さんを振り返ります。
当時のブログを読む →
2月16日のゲストは DEEN、池森秀一さんでした。 - SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)
「確かライブの前日だったんですが、お忙しい中でもとびっきり楽しいお話を聞かせてくれました。
そして、歴代でもちょっと特殊な回になっているので、そのあたりも楽しんでください」
長年ヒット曲を送り続けてきたDEENの、他のアーティストとは一線を画すヒット曲への考え方はもちろん、この番組を提供するSOUND PUREDIOへのアツい愛を語りながら、そんな中にも池森さんのサウンドへのこだわりも垣間見えたりと、いろいろと興味深い回でもありますよ。
この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く! → FM福岡 / FM山口
(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員 の方が聞くことができます)
池森さんがドライビングミュージックに選んでくれたのは、世界中で人気を誇るテキサス州出身5人組アカペラグループ、ペンタトニックス「Attention」です。
「最近のアメリカの若い人たち、ヒット曲をすぐカバーするんですよね。良い音楽に対するみんなでシェアするっていうのがすごい好きで。意外と難しいことやっていないんですけどね」
YouTube世代の若き才能についても常にアンテナを張っている池森さんらしい、ペンタトニックスと最近の音楽事情へのお話、いつもあらゆる音楽についての動向へのチェックも怠っていないようです。
そんな音にこだわる池森さん、実はサウンドピュアディオのカーオーディオのヘビーユーザー。
そのわけは...
「僕らいつでもスタジオで音作って、スタジオでフィードバックした音が常に耳に残っているから、どこで音楽聞くのも同じ状態で聴きたいんですよ」
だそう。そこで、サウンドピュアディオのカスタムセッティングがぴったりだったんだそうです。
「車買って『動くスタジオを作ろう』と思いたってワンボックスカーを購入して、色々チューニングとかしてね。
まあ、僕は車好きなんで買ったらすぐ車に会いたいところじゃないですか?でも直接山口(サウンドピュアディオの拠点)に納車して。で山口で全部ガッツリやってもらって 全部仕上げて僕のところに来たと言う(笑)。それぐらい音に惚れ込みましたね」
へえー。なんて、気がつけばサウンドピュアディオについて、池森さんに教えてもらっている形に。
なんだかおかしなことに、と思いつつも、こうやって絶賛していただいているのは、私たちにとってもとても嬉しい時間でしたね。
さて、この日の話題の中心は2019年2月6日に発売されたばかりの47枚目のシングル『ミライからの光』でした。
メガヒットゲーム『テイルズ オブ』シリーズの最新作『テイルズ オブ ザ レイズ』のテーマソングです。
この日、ぜひとも聞きたかったポイントの一つは、「DEENとタイアップについて」。
当時デビュー25周年。累計総売上約1500万枚。
常に第一線でヒット曲を送り出し続けてきたDEENのキャリアの中で、ドラマやCM、ゲームなどのタイアップでのヒットが大きな飛躍やターニングポイントの役割を果たしています。
様々なアーティストがブレイクしたり転機になったりする、「タイアップ」とはアーティストにとってどういうものなのか?この質問をするのにDEENはもっともふさわしいような気がしていました。
かなり不躾な質問かな?と、恐る恐る池森さんに質問してみると、明解で堂々たる答えが返ってきました。
「プラスにしか作用してないと思いますね。タイアップってすごくいい作品をつくるにあたって重要なキーパーソンですね。
自分たちで次はこういう楽曲を作ろうかっていうような作品ももちろんあるんですけど、タイアップって、例えば今回はゲームですから、こういうストーリーなのでこういう歌詞を書きたくなる、であるとか、タイアップだからこそ生まれるアイディアってたくさんあるんですよね。だからタイアップして曲を作るっていうのはすごく好きですね。ストーリーを読まなかったら俺の中からこんな言葉は出てこないなとか。メロディしかりアレンジしかりで。ただ好きでやるだけじゃない何かがありますね。クリエイティブな作業においては非常に刺激的です」
ちょっと意外なくらい自身のクリエイティビティに密接に関与していて、非常に前向き。
他業種とのコラボであるタイアップはビジネス面で語られることが多いのは確かですが、DEENの音楽にとっては閉じた音楽にならないための、大切な刺激として捉えていることがよくわかります。非常に面白いし、DEENの音楽を考える上でとても貴重な発言かもしれませんね。
そんなお話を聞いた上で『ミライからの光』の制作過程をお聞きすると、なるほど外からお題を頂いて、自分なりに取り込んだ上で自身の音楽として創っていく。そんな過程が見えます。
「今回だと、ちょっと未来だとか、再会みたいな。 結局この『テイルズオブ』シリーズというのは、すごく簡単に言えば僕が地球を守るとか、悪い奴から君を守るとか、ヒーローですね。そういうのって、男子はやっぱりグッとくるじゃないですか? そういう意味でも今回は完全に主人公の目線を意識して書いています」
ここで、番組では改めて『ミライからの光』を聞き直しているのですが、なるほどなあと納得していると、池森さんが「我ながら『いい仕事してんな』とちょっと思ったりなんかして」と笑います。
そこからさらに、池森さんのサウンドに対する深いこだわりをお伺いすることができました。
「今回 32bit、96kHzというハイレゾで録ったんですよ。出てますね良さが。結局音源にする際はCD ですからサンプリング周波数は44.1kHに圧縮されちゃうと思うんですが、やっぱりハイレゾで録った音が音像、残像なんかがかなり残っていますね。かなり広いですね。これはぜひ音のいい環境で、井川さん(サウンドピュアディオ)の音で聞いて下さい(笑)」
簡単に言えば今回、人間の耳で捉えることのできる音以上までカバーする超高音質な録音を行ったそう。CDの音質を超える、いわゆる「ハイレゾ」ですが、機材や環境に意外と費用もかかるのです。
最終的に圧縮されてしまってCDではその完全再現は望むべくもないのですが、それでも良さは確実に残っていると。それはもう創り手側の徹底的な音質への飽くなき追求のお話。
そして最後は、やっぱりサウンドピュアディオの話になっちゃってました。
「(サウンドピュアディオは)十数万円のセッティングでもスタジオの音になっていてすげえと思いました」
なんて、笑顔でお話をしていた池森さん。良い音=サウンドピュアディオのセットということなんですね。
ちなみに池森さんは100万円かけたそうですよ。
そんな2019年の池森さんでした。
DEENの楽曲についてはもちろん、皆が知りたいけれどなかなか知ることができない、ヒット曲との向き合い方など、興味あるテーマについてもあけすけに、笑顔で楽しくお話してくれました。
そして今年、2020年。
DEENとしての旺盛な音楽活動はもちろん、池森秀一さん個人としては「そばマニア」としてもつとに有名に。
実はインタビュー時点ではすでに「そば好き」として知られていたのですが、ここにきてマツコさんの番組に「そばマニア」として登場したり、 1月に発売した『DEEN池森秀一の365日そば三昧』 がジャンル別ランキングで1位になったりと大活躍。
そんな中で同じく1月に発売された、DEENのデジタルシングルが『そばにいるだけで』。
楽曲はDEENとしては、かなりアグレッシブな勢いのあるロックンロールチューン。
お得意の甘酸っぱいラブソングでもあるんですが、今回ご丁寧に通常のMVとは別に
『そばにいるだけで』Lyric Video -蕎麦 Ver.-』が公式に公開されていて、なんだか聞いているとそば愛の歌のような気が...
そんな、池森さんらしい、ユーモアもたっぷりの一曲に仕上がりました。
さらに去年11月に全曲新録音、セルフカバー!ファン投票でセレクトした究極のラヴソング BESTアルバム『Ballads in Love -The greatest love songs of DEEN-』 もあわせてぜひお楽しみくださいね。
そんなDEENは今年9月から、兵庫県と神奈川県、そして長野県で『DEEN Summer Resort Live 〜7th wave〜』を開催。
さらに、来年3月からは、ファンクラブイベント『NEEDay ~25周年記念 温泉の旅~』の開催も決定。
こちらは、3月20日と21日に、佐賀県『嬉野温泉』でも予定されています。
詳しくはDEENのオフィシャルWEBサイトでご確認ください。
DEEN OFFICIAL SITE (外部リンク)
次週から2週に渡って、2018年9月22日と29日に登場してくれたAimerさんのインタビューの模様を振り返ります。
どうぞお楽しみに!