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2018年5月5日のスキマスイッチをプレイバック!



2017年の4月から2019年の6月までの2年と2カ月、新旧話題のアーティストをお招きしてその音世界についてアーティスト自らじっくり紐解いていただいた『SOUND PUREDIO presents 音解』。

全117回の中で登場していただいたアーティストは合計82組。
『SOUND PUREDIO presents』の名にふさわしい「音」世界に徹底的にこだわって、他では聞くことのできないような楽曲の秘密までをアーティスト自ら解き明かしてくれました。

そんな「音解」がひさびさに復活して、6月は4組のアーティストのお宝音声をプレイバック。パーソナリティも再び集まり、当時の思い出とともに振り返ります。 

今回登場するのは2018年5月5日のスキマスイッチのお二人、大橋 卓弥さん、常田 真太郎さん。

当時のブログを読む →
5月5日のゲストはスキマスイッチです。 - SOUND PUREDIO presents 音解(おととき)


1999年結成。2003年7月に「view」でデビューして以降、次々と放たれたヒット曲の数々はもちろんみなさんご存じですね。

今回お送りする2018年は、7月9日でデビュー15周年を迎える記念すべき年。
そんな年にお二人が改めて語ってくれた「スキマスイッチ」とは?

今日振り返るのは当時担当した、こはまもとこさんとちんです。


この回をradikoタイムフリーでもう一度聴く! → 
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(radikoタイムフリー、放送後1週間に限り放送エリア内(無料)とプレミアム会員 の方が聞くことができます)



「この時は、お二人がすごく音楽に対して改めてキチンと向き合って、真摯に語ってくれた。そんな印象でしたね」

こはまさんは全体を通しての感想をそう話してくれました。

この日のドライビングミュージック、お二人が選んでくれたのは奥田民生さんで「And I Love Car」から。
代表曲である「全力少年」を奥田さんのプロデュースで再録音したり親交も深い両者。
かつて常田さんは高校時代、ユニコーンのコピーバンドをしていたそうですし、少年時代からのリスペクトを含めてといったところでしょうか。

さてこの回は、前作に当たる2014年12月発売の「スキマスイッチ」から約3年ぶり、2018年3月に発売された7枚目のアルバム「新空間アルゴリズム」についてのお話が中心となりました。

15周年の記念すべきこのアルバムについて大橋さんは「ひとつキーワードに置いたのは『原点回帰』」とまずひとこと。

そしてお話はいわゆる「初期三部作」の頃にさかのぼりました。


デビュー当時3枚目のアルバムまでの三部作の頃って、テクニックも知識も経験値もなくて本当にただただ必死にむしゃらに作ってたんですね。そこからだんだん知識や経験を重ねて前作ですべてを注ぎ込んだアルバムができたので、じゃあタイトルも『スキマスイッチ』にしようと。それが終わったら全部空っぽになっちゃって、そこからどうしようと」

「そこからしばらく、お互いちょっと違う活動をしてきて出てきたのが今回の『原点回帰』。当時の情熱だけで作っていた、そのマインドでアルバム制作に取り掛かったら面白いものができるんじゃないかな、ということで取り掛かったんです」

そう聞くと、アルバムタイトルの「新空間アルゴリズム」にも、初期の匂いが感じられますね。

それを受けての常田さんのお話は、長年連れ添ってきた二人の関係性もまた原点回帰したことが伺えます。

「楽しかったですし、やっぱり今回、難しくならないように、テクニカルにならないように、言葉でお互い『ちょっと今、難しくなってない? 』とか『初期はそんなこと、やっぱり思わなかったよね』とかいう、そういう会話もしながら喋りながら作ったので楽しかったですし、スタジオのテンションも高かったような気がします」

そんなアルバムの中からじっくり解説するべく、お二人が選んでくれたのはピアノだけのシンプルで美しいバラード「未来花(ミライカ)」です。

「これはアルバムに収録するか、最後の最後まで悩んでいた楽曲だったりするんです」と大橋さん。

2015年頃にこの曲のデモが出来上がっていたんですが大事にしたくて。いつまでも出し惜しみしちゃってるようなところがあったんですね」

そんな風に、何年も温め続けて満を持して世に出すこととなった大切なこの曲、歌詞も改めてそこからつけ始めたんだそうです。

ここでお二人が語る「ミライカ」の製作秘話の全貌は、ぜひお二人の声でradikoのタイムフリーを聞いていただきたいところ。

ただ、お二人にとって大事な曲をどう世に出していくのか。二人で丁寧に丁寧に会話を重ねてそれぞれ繊細に楽曲を作り上げていく様は、ひとつの楽曲が世に出るまで、気の遠くなるような過程と愛情が注ぎ込まれていることが垣間みえて圧倒されました。

そして、この曲でお二人が口を揃えて教えてくれた、こだわりのポイントは、ピアノ一本で素朴なアレンジではあったとしても『素朴な曲にしたくない』でした。

そこにはありきたりなバラードには決してしない、というお二入の強い思いと、大橋さんの歌と常田さんのピアノという欠かすことの出来ない二つの要素が呼吸をするように、お互いの息づかいを感じるように溶け合って作り上げた、まさに「原点回帰」の一曲として結実しました。

「そうですね、これが僕らの原点というかね、一番シンプルでありますけど最大の形態です」

そんなインタビューは、終始お二人の穏やかで思いのこもったお話に、手前味噌ですがこはまさんも加わって、美しい言葉のやりとりが心地よいテンポで行き来する、それ自体もなんだか音楽のようでしたね。

こはまさんは当時を思い出して、この時のスタジオの雰囲気をこう伝えてくれました。

「お二人が『ミライカ』という曲をどれだけ大切にしてこのアルバムに入れたのかっていう、その思いが伝わってきて、お二人も真摯にお話くださって。私もそのお、言葉を簡単に言えないなって、丁寧に紡いでいった結果がこんな風に(笑)」


さて、そんなスキマスイッチの楽曲はその後も常に話題を呼び、数々のCMやドラマなどで、現在も耳に届かない日はないほど。

最新の活動としては、お二人の代表曲である「全力少年』が、ディズニー&ピクサー最新作 『2分の1の魔法』8月21日公開)で日本版のエンドソングに起用され、それを機にリマスタリングを施され『全力少年 Remastered』として期間限定配信中です。

また、今月24日には、去年10月からスタートしたツアーの中から、12月25日の東京・中野サンプラザでのライブ音源が収録された『スキマスイッチ TOUR 2019-2020 POPMANʼS CARNIVAL vol.2』のライブ音源をリリース! 

ボーナストラックとして各公演から厳選された爆笑MC集も収録されているそうですよ。 

そして、スキマスイッチのライブも待ち遠しいところですが、ここで朗報です。

6月27日(土)19時から有料配信ライブ「Streaming LIVE "a la carte 2020" ~実際にやってみた!~」が開催されます。
詳細はこちらからご確認ください。

Live | スキマスイッチ Official Web Site (外部リンク)

「この15周年のアルバムを作りながら、またグッと絆が強まったようなお話でしたよねー」

こはまさんは今回の回をそうまとめてくれました。
そしてそんなお二人は今はもちろん、未来に向かっても進行中。そんなことを感じる今回のインタビューでした。

スキマスイッチ Official Web Site (外部リンク)



さて次週からは2回に渡ってOfficial髭男dismを振り返ります。
次週6月27日は、2017年11月4日、メジャーデビュー前の貴重なインタビューです。お楽しみに。