FM 福岡 FUKUOKA

2026年2月のテーマ 牡蠣 ③

この番組では、毎月様々な食材を因数分解。
雑学からプロに聞く扱い方、簡単レシピを紹介していきます。
今月の食材は、「牡蠣」です。


中村調理製菓専門学校 日本料理担当 島村公大先生にお伺いしました。

中村調理製菓専門学校

福岡市中央区平尾2-1-21
092-523-0411

https://chori.nakamura-s.ac.jp/

◆牡蠣の栄養について
「海のミルク」と称される牡蠣は亜鉛やタウリン、鉄分、ビタミンなどが豊富に含まれています。特に免疫機能を高め、健康な肌や髪を作る効果がある亜鉛が多く含まれています。亜鉛は運動で汗とともに失われやすく、スポーツをする人には不足しがちな栄養素です。

◆牡蠣が他の貝と違うところは?
 牡蠣はアサリ、ハマグリ、赤貝と同様に二枚貝ですが、アサリやハマグリは加熱料理が中心、赤貝は生食が中心です。牡蠣は生食でも加熱でも、どちらでも魅力を引き出せる点が特徴です。牡蠣以外の二枚貝は砂地に潜る貝が多いですが、牡蠣は岩場や筏に張り付くため、雑味のないクリアで濃厚な味わいになります。



◆牡蠣を家庭で料理するときのポイント
牡蠣の生食と加熱用は、殺菌処理の有無や海域の違いで分けられています。鮮度だけで分けられているわけではありません。生食用に牡蠣を滅菌処理すると、味わいや栄養分も低下してしまうようです。やはりカキフライや焼き牡蠣などには加熱用の牡蠣を、生牡蠣には生食用を用いると良いと思います。
牡蠣と相性の良い食材としては、定番はやはりレモンだと思います。さっぱりとした酸味が牡蠣のうま味を際立てます。加熱する場合はバターやクリームと合わせるとまろやかさとコクが加わり、昆布や海藻類は牡蠣の風味を強調することができるため、相性が良いと言われています。

◆先生だから知っている「牡蠣」の豆知識
牡蠣は“海の浄化装置”とも呼ばれるほど、驚異的な濾過能力を持っています。1個の牡蠣が1日に約50リットルもの海水を濾し、プランクトンや微粒子を取り込むことで海水を浄化します。その味わいは濾過行動と深く結びついており、潮の流れや水温、海中のプランクトンの種類によって微妙に変化します。つまり、同じ品種の牡蠣でも育った海域の条件次第で風味が異なるため、ワインのように“海のテロワール”を楽しむことができます。