FM 福岡 FUKUOKA

2025年4月のテーマ 鰆 ①

ふくおか グルメ手帖。
この番組では、毎月様々な食材を因数分解。
雑学からプロに聞く扱い方、簡単レシピを紹介していきます。
今月の食材は、「鰆」です。



鰆は、海外では「鯖の王様」と言われている通りサバ科の魚なので、栄養も真鯖と似ていて高たんぱくでビタミンもたっぷりです。
魚体も大きく栄養あって美味しいので世界中で食べられていて、漁獲量だと1位が中国、2位がインドネシア、3位がインド、以下、韓国、イラン、メキシコなどと続き、日本は11番目です。南米やアフリカでも食べられています。

鰆の名前の由来は、お腹がほっそりしているので、「狭い腹」から「さはら」と変化しましたが、当てた漢字が「魚偏に春」となっているのは、瀬戸内海の事情によるものです。
昔は日本に幅広く分布していましたが、西日本では春の産卵期になると、海が穏やかな瀬戸内海へと集まってきます。そんな産卵を控え丸々と太った鰆を瀬戸内海で獲っていたので、旬が春になり、「魚偏に春」で鰆と読むようになったのです。
春を告げる魚とされ、季語でも使われていますが、旬は2回あり、冬場も脂がのって美味しく、こちらは「寒鰆」と言われています。

そんな鰆ですが、成長するたびに名前が変わる出世魚です。
50cmくらいまでを「さごし」や「さごち」、70cmくらいまでを「やなぎ」、または、「なぎ」、それ以上を「さわら」と呼びます。
この「さごし」は、「狭い腰」という意味で、「やなぎ」も柳の葉のように細いから命名されたようです。
そして、どの出世魚よりも成長のスピードが速いため、東日本では鰤の代わりに正月の縁起物として使われることもあります。
そして、速いのは成長だけではなく、泳ぐスピードもです。なんと、鮪なみの時速100kmぐらいあるので急には曲がれないため、流しさし網漁といって、長く網を張っているところに突き刺さったものを水揚げします。ちなみに、このさし網漁で獲れた鰆の体には一本線が入っています。もし、丸ごと一匹並んでいたらチェックしてみてください。
そんな鰆ですが、魚体が大きいので丸ごと一匹で買うことはないと思いますが、切り身で買う時のポイントを一つ、ご紹介しましょう。
一般的に魚は頭に近い方が美味しいと言われていますが、鰆は尾に近い方が美味しいです。なので、切り身の形をよく見て選んでください。
今、美味しい鰆をたべて、鰆にあやかって、早く出世したいものですね。